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システム開発の「品質管理」とは?品質保証との違いや手法、注意点を解説

目次

システム開発の「品質管理」とは?品質保証との違いや手法、注意点を解説

開発会社へシステム開発を依頼する際に、「品質管理」というワードが出てくるかもしれません。しかし、非エンジニアの人やシステム開発を専門的に依頼を行ったことがない担当者の方にとっては、具体的に品質管理が何を指すのか、なぜ重要なのかをイメージしにくいでしょう。

そこで今回は、システム開発における品質管理について、基本から手法、注意点も含めて解説します。システム開発を依頼する顧客側として何をすべきなのか、どこに気を付けるべきなのか、ぜひ参考にしてみてください。

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システム開発の「品質管理」とは?

システム開発における品質管理について、目的や品質保証との違いを解説します。

開発プロセス全体で一定の品質を保つための取り組み

品質管理とは、開発を依頼する顧客側のニーズを満たし、製品・サービスにおける一定基準の品質を保つための取り組みです。具体的な目的・取り組みを見ていきましょう。

<品質管理の目的・取り組み>
  • バグの発見・修正プロセスを確立し、再発防止に努める
  • セキュリティの信頼性向上
  • 納期の順守
  • 製品・サービスの安定、動作速度向上など

上記の目的・取り組みは、依頼者である顧客側にとって優先度の高いニーズです。満足度の高い製品・サービスが提供されるのはもちろん、上記のプロセスを徹底することで、プロジェクト全体で綿密な計画が立てられるため、品質向上につながります。

品質保証との違い

品質管理と品質保証の違いは、次のとおりです。

【品質管理・品質保証の違い】
項目 品質管理 品質保証
目的 一定基準を満たす品質確保 納品後も含めた品質を保証する
主な取り組み
  • バグの再発防止
  • セキュリティ品質向上
  • スケジュール管理
  • パフォーマンス最適化
  • 納品時のデータチェック
  • クレーム対応
  • 従業員教育
含まれる工程 開発工程 開発~販売後

品質管理は、システム開発工程および納品するシステムの中身や工程・フローにフォーカスした取り組みであるのに対し、品質保証は納品後も含めた対応が求められます。つまり、品質保証の中に品質管理が含まれ、2つの取り組みにより、製品・サービスの品質全体の向上につながります。

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なぜ品質管理が重要なのか?

次項から、品質管理の重要性について見ていきましょう。

要求された品質を確保し、ユーザー満足度を向上させるため

システム開発において、依頼者である顧客側が求めるのは、ニーズを満たす品質の製品・サービスを受け取ることです。たとえば、システムが要求通りの機能・性能を備えていても、納期に間に合わずバグが多い場合、実際には求めていた成果を得られたとは言えません。

開発会社が正確な動作や情報漏洩の防止など、機能・性能だけでなく品質全体の向上に取り組むことが、システムの信頼に繋がり、システムを使用するユーザーからの満足度が高まります。高品質なシステムは、安心して利用できる基盤を提供し、依頼者としても長期的なメリットを享受できます。

セキュリティリスクを回避するため

依頼者としては、開発されるシステムがセキュリティリスクに対して万全であることが重要です。金融情報や個人情報を扱う場合、情報漏洩や脆弱性があると、ビジネス基盤そのものが揺らぐ可能性があります。

開発会社が適切な品質管理を行い、セキュリティテストや脆弱性確認を徹底することで、依頼者としては納品されたシステムを使用し、サービス・事業をを提供する立場や、市場での信頼を守ることができます。この取り組みは結果的に、システムを利用するユーザーや顧客にも安心感を提供します。

納期遅延を防止するため

依頼者として、プロジェクトが納期通りに進むことは非常に重要です。品質管理が徹底されることで、不具合やバグが早い段階で発見され、後戻りや修正が最小限に抑えられます。その結果、納期遅延のリスクを軽減することができます。

開発会社があらかじめ品質目標や評価指標を明確に管理することで、システム開発全体の効率が向上し、依頼者としてもスムーズなプロジェクト進行が期待できます。

バグの再発を防止するため

依頼者としては、納品されたシステムが安定して動作し、バグが再発しないことが重要です。開発プロセスにおいて、品質管理を徹底することで、一度発見されたバグの再発リスクが軽減されます。

納品後の運用でトラブルが発生すると、追加の対応が必要になりコストや時間がかかります。品質管理の実施により、こうした負担が軽減され、安定したシステム運用を実現できます。

運用やメンテナンスの負担を軽減するため

依頼者がシステムを運用する際、不具合や障害が頻発するようでは、運用担当者の負担が大きくなります。品質管理を徹底することで、こうしたリスクを未然に防ぎ、運用後のメンテナンスがスムーズになることが期待できます。

高品質なシステムは、運用の手間を減らし、安定した運用環境を提供します。これにより、依頼者側として、システム稼働による業務効率が向上し、長期的なコスト削減にもつながるでしょう。

このように、品質管理は依頼者にとっても重要な要素であり、システム開発を成功させる鍵となります。

システム開発での品質管理の手法

システム開発における品質管理の手法について、アジャイル開発ウォーターフォール開発の2種類を解説します。

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アジャイル開発での品質管理

アジャイル開発での品質管理は、開発プロセスの各段階で、品質関連の取り組みを実施します。アジャイル開発とは、開発プロジェクトを細分化し、顧客の要望を反映しつつ開発を進める手法です。

そのため、品質管理においても、計画段階からリリースに至るまで、各所で品質管理への取り組みが実施されます。たとえば、プロジェクト計画を立案する際は、品質目標も含めて計画に組み込みます。

短期的なサイクルで品質管理が実施されるため、バグ発見・修正の後戻りや、時間・人的リソースの無駄遣いを削減できるでしょう。


ウォーターフォール開発での品質管理

ウォーターフォール開発での品質管理は、主に下流工程(テスト段階)において品質検証が実施されます。ウォーターフォール開発とは、計画段階で各フェーズの詳細を決定し、計画に沿った開発プロセスに取り組む手法です。

ウォーターフォール開発の場合、テスト工程での品質検証が実施されます。計画通りに開発を進めるため、納期遅延のリスクを抑えた開発手法・品質管理方法といえます。


システム開発の品質管理の工程

システム開発における、品質管理の一般的な工程を解説します。

<品質管理の工程>
  1. 要件定義:顧客のニーズを具体化・定義する
  2. 基本設計:要件定義をもとに、必要な機能・性能を洗い出す
  3. 詳細設計:基本設計をもとに、機能の処理方法など内部の設計を行う
  4. テスト(単体・結合・総合):開発したシステムが顧客の要求する機能・性能を満たすかテストする
  5. セキュリティ評価・脆弱性テスト:顧客への被害を想定し、セキュリティ上の問題がないか確認する
  6. 問題の分析や修正・検証:運用中に発生した問題を分析・特定し、検証も含めた修正を行う

品質管理の大まかな流れは、上記のとおりです。顧客側は、希望する品質に達するよう、条件・希望を明確に開発会社へ伝える必要があります。

システム開発の品質管理において重要なポイント

システム開発を成功に導くためには、品質管理が重要な役割を果たします。ここでは、依頼者として知っておきたい品質管理の5つのポイントを解説します。

入念なヒアリングと要件定義の重要性

システム開発において、依頼者側である顧客のニーズを正確に反映するためには、システム開発会社による入念なヒアリングと要件定義が欠かせません。

最終的にシステムの品質を評価するのは依頼者である「あなた」です。理想的な成果物を得るためには、開発会社との密なコミュニケーションが必要です。あなたの要望を十分に共有することで、期待する機能や性能を備えたシステムを構築する基盤が築かれます。

品質指標や品質基準を依頼者と共有する

開発が進む中で、完成形のイメージが依頼者である顧客側と開発側で一致していることが重要です。そのため、品質指標や品質基準を事前に明確化し、依頼者側と開発側とで双方で共有することが求められます。

これらの基準が定まっていない場合、開発の方向性が曖昧になり、余計な作業やコストが発生する可能性があります。プロジェクトの初期段階で基準を確認し、双方が納得のいく目標設定を行うことが、効率的な開発を実現する鍵です。

関連部署との連携を依頼者として促進する

システム開発には、依頼者である顧客側の関与も重要です。要件定義の段階から、関連部署との情報共有を積極的に進めることで、要件の矛盾や抜け漏れを防ぐことができます。

たとえば、利用者部門や運用担当者の意見を反映することで、システム完成後の運用性や実用性が向上します。依頼者として、必要な関係者との調整を図ることで、より安定したシステム開発が可能になります。

工程ごとのチェックと依頼者の確認

品質を確保するためには、開発工程ごとにチェックを行い、問題を早期発見することが不可欠です。依頼者であるあなたも、各段階での進捗や品質状況を確認する機会を設けるとよいでしょう。

<工程ごとの確認ポイント>
要件定義:あなたの要求や希望が十分に反映されているか
設計:将来的な拡張性や運用のしやすさを考慮しているか
実装:バグやエラーが少なく、仕様通りに進んでいるか
テスト:システムが求める品質を満たしているか
運用:安定して稼働できる準備が整っているか
依頼者として、各工程の結果を確認することで、より納得のいく成果物を得られます。

定量的な評価を依頼者として理解する

システムの品質は、客観的なデータに基づいて評価されるべきです。依頼者として、品質評価の基準となる指標を理解することで、プロジェクト全体の進行状況を把握できます。

代表的な指標として以下が挙げられます。

  • バグ密度:コード量に対して発生したバグの数
  • テスト密度:コード量に対して実施されたテストケースの数

これらの指標をもとに開発会社が進捗を報告することで、現状の品質レベルを具体的に確認できます。依頼者として指標の活用方法を知ることで、プロジェクト管理がさらに効果的になるでしょう。

品質管理は、システム開発の成功に直結する重要なプロセスです。依頼者として積極的に関与し、開発会社との協力体制を強化することで、期待以上の成果を得ることができます。

まとめ

システム開発における品質管理とは、開発プロセス全体の品質を確保しつつ、顧客ニーズを満たす製品・サービスを実現する取り組みです。顧客が求める機能・性能が搭載されることはもちろん、納期遅延や運用後のトラブルなども含め、高い品質を維持するために実施されます。

ただし、品質管理は開発会社に丸投げされるものではなく、依頼者である顧客側の協力がなければ成立しません。品質を最終的に評価するのは顧客なので、理想とする機能や性能、使い勝手などの要求を明確化しましょう。

期待通りの製品・サービスを提供してもらえるよう、双方で密なコミュニケーションをとることが、品質管理において重要なポイントです。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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