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【知っておきたい】WEB系基幹システムのメリットと発注基礎知識

目次

【知っておきたい】WEB系基幹システムのメリットと発注基礎知識

インターネットが普及する以前は、企業の基幹系システムのベースは、汎用コンピュータを利用したクローズドなシステムでした。その後、パソコンが普及したことでパソコン端末とサーバを接続して使うクライアントサーバ型システムへ移行しました。そしてインターネットの普及により、現在は企業の基幹システムもWEB系システムへ移行している現場も少なくありません。

ここでは、WEB系システムの特徴と仕組みからメリット・デメリットの紹介、実際にWEB系システム開発を発注する際に必要な知識について説明します。

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1. WEB系システムの特徴と仕組み

WEB系システムは、サーバ側で用意されたシステムの機能を、クライアント側のブラウザで閲覧するという仕組みになっています。

このように説明すると少し分かりづらいですが、Google ChromeやSafariなどのブラウザからアクセスするWEBサービスをイメージしてもらえば大丈夫です。GmailやYoutubeなども、そのようなブラウザから利用されている方もいらっしゃると思います。こういったサービスはWEB系システムにカテゴライズされます。

WEB系システムは、サーバ側ではさまざまなサービスを提供しますが、クライアント側は基本的にはWEBブラウザが搭載されていれば、いつでも誰でもどこからでもシステムへ接続できるようになっています。そのため、OSがWindowsでもMacでもUnixでも同じサービスを使うことができるようになります。また、スマートフォンからでもWEB系システムを使うことが可能です。

この利便性がWEB系システムの魅力であります。それでは、次の項目で詳しいメリット・デメリットを見ていきましょう。

2. WEB系システムのメリットとデメリット

WEB系システムを採用するにあたり、メリットとデメリットをまとめましたので紹介します。

メリット

イニシャルコストを抑えられる

オープンであるインターネット回線をインフラとして使用するWEB系システムでは、案件ごとに回線工事を行う必要がありません。どのパソコンにも最初からインストールされているWEBブラウザを使うので、クライアント側の開発費用をおさえることができます。更に、クライアント側のインターフェースがパソコンだけではなく、スマホやタブレットなどのモバイルユーザの利用も想定するのが当たり前になっていますので、多数のクライアントソフトを開発しなくても済み、コスト的なメリットを得られるようになりました。

端末の増設が容易である

インターネットに繋がっていれば、どこからでもサービスを使うことができるWEB系システムでは、回線工事やセッティングは必要ありません。同様にスマホやタブレットなどでも、ログインやパスワードの認証が通れば使えるのが特徴です。端末増設のためのシステム的な費用がかからないのは、とてもインパクトが大きいです。

メンテナンス性の高さ

WEB系システムでは、インターネットに繋がっていることが前提のシステムになりますので、稼働しているシステムのメンテナンス性も非常に高いメリットがあります。クライアントサーバ型システムの場合だと、何か不具合があるとサーバが設置してある場所へ足を運んでシステムをアップデートする必要がありました。例えば自分のPCなどにインストールして利用しているシステムの場合、アップデートを行うときは、各端末単位に行う必要があります。

しかし、WEB系システムの場合は、インターネットが接続できる場所であれば、さまざまなアップデート対応がどこからでも可能になるので、メンテナンス性が高いのです。

デメリット

操作性の工夫に限界がある

WEB系システムには、デメリットもあります。それは、操作性の部分です。WEB系システムはブラウザを使うことが前提条件になっています。そのため、「操作する」という点において使い勝手がよくないという面があります。
クライアント型のシステムでは、ショートカットキーなどを仕込んで画面操作ができますが、WEBベースの画面操作では、そういった操作はできません。

3. WEB系システム開発の発注で必要な知識

上記のようなメリットより、自社の業務システムや基幹システムのWEB化を検討している企業も少なくありません。

ただし、既存システムをそのままWEB化させるというのは、これまで見てきたシステムの仕様の違いもあり、難しい点もあります。WEB化を行うのであれば、WEBシステム化させることでできることも増える部分がありますので、システムをそのまま移管という考え方ではなく、目的とどのように使えるとよいかということから考え、システム化を検討したほうがうまくいく可能性が高まります。

また、システム移管については、既存システムに関するドキュメントなどの情報が残っていると良いのですが、残っていない場合は調査から始める必要があります。開発会社によっては、移管システムの対応に前向きではない会社もあるため、対応可能な会社を探すのも時間がかかります。

リカイゼンでは、事前に条件・希望を伺って、該当する会社候補を無料紹介していますので、そのような企業選定にかかる時間的コストを削減することが可能です。よろしければ、「相談フォーム(無料)」よりお気軽にお問い合わせください。

また、WEB系システム開発を発注する際には、依頼する開発会社とどのようなシステムにするかすり合わせすることになります。開発会社へ丸投げしてしまうのは良くありませんので、ここでは、発注するにあたり知っておいた方が良い内容を紹介します。

クラウドサービスとWEB系システムの関係

最近のシステム導入で検討する際、「クラウドファースト」という用語をよく耳にします。クラウドサービスはネットワーク経由でさまざまなサービスを使えますので、WEB系システムそのものであると言えます。 WEB系システムと違う点は、サーバやシステムを社内や自社が契約したデータセンターに置いて使用するのではなく、クラウド提供者のサーバやシステムを借りて使用する点です。 簡単にクラウドサービスを利用するメリット・デメリットを下記に紹介します。

メリット
  • サーバを自社で持つ必要がない
  • イニシャルコストがかからない
  • 常に最新アップデートがある
  • メンテナンスが不要
デメリット
  • カスタマイズには制限あり

クラウドサービスは、提供する一つのサービスを複数の企業に使用してもらうことで安価に抑えることができるビジネスモデルになっています。ですので、企業個別の要望や改良は受けて付けていないのが一般的です。

開発プログラム言語について

WEB系システムを開発するには、PHP、Ruby、Javaなどの言語を使用するのが一般的です。オープン系の言語ではPHPを使ったケースが多く、WindowsベースではC#もよく使われます。アジャイル開発という、プロジェクトを細かい単位に分けてできたものから納品、リリースを繰り返す方法のWEB系システム開発ではRubyが好まれていて、Ruby on Railsというフレームワークを使う場合も増えてきています。

システムのメンテナンス性を考えると、開発言語を扱える技術者人口が多い言語を使うのが良いです。特にPHPを使える技術者は人口が多く、また技術情報がオープンになっているので、特に仕様として採用する言語にこだわりがない場合はオススメの言語です。

WEBデータベースの種類

WEB系システム開発では、バックエンドでデータベースが稼働しているのが一般的です。例えば、企業ホームページ等でCMSとしてよく起用されているWordPressでもバックエンドではデータベースが稼働しています。

WEB系システム開発でよく使用されるデータベースは、Oracle、MicrosoftのSQLサーバー、オープンソースのMySQL、PostgreSQLなどがあります。Oracle、SQLサーバーは、WEB系システムへ接続するユーザ数によってライセンス料金がかかってきます。

セキュリティの安全性の確保

WEB系システムではインターネット回線をベースとしていますので、その仕組みを悪用した不正アクセスやデータ改ざんなどのセキュリティ上の安全性を確保する必要が出てきます。WEB系システムにおける安全性についての具体的な方法を紹介します。

ファイヤーウォール
ファイヤーウォールは、サービス全般の不正アクセスに対する防御柵になります。 ファイヤーウォールを導入することで、インターネット経由の不正アクセスを防ぐことができます。ファイヤーウォールの設置は、あくまでも基本的な対策に過ぎないので、システムによってはより適切なセキュリティ対策を追加することが必要です。
WAF
ファイヤーウォールで不正侵入を防いでも、一般ユーザからの正常な通信までを全てブロックするわけにはいきません。そこで、一般ユーザの正常な通信を装った悪のある攻撃をどう防ぐかというところですが、WEB用のWAPになります。WAFは、Web Application Firewallの略です。WEBサービスに特化したファイヤーウォールとなります。 WAFは、アクセスされた際にブラウザから送信される細かいパラメータやサーバがユーザに要求されて通信しようとしているデータをリアルタイムで監視します。情報流出を未然に防ぐ役割を持っています。
IPS
IPSは、Intrusion Prevention Systemでファイヤーウォール侵入防止システムのことを言います。IPSが遮断してくれる攻撃としては、有名なもので「DoS攻撃」があります。WEBサーバに対して集中的にアクセスを繰り返すものなどをブロックするような能力を持っています。

WEB系システムでは、サービス提供を行う場合に、以上のようなセキュリティに関する十分な対策が必要です。

4. まとめ

以上、WEB系システムの特徴やメリット、WEB系システムを構築する際に知っておくべきポイントを紹介してきました。WEB系システムは、インターネットに繋がっているというところではイニシャルコストを抑えられ、メンテナンス性が高いところはとてもメリットとして感じられるでしょう。しかし、セキュリティ対策はしっかりと行う必要があり、そこのコストは考える必要があります。

自社でどのようなWEB系システムを開発したいかによって、選択するものが異なってきますので、これまでの説明を知識として持った上で選ばれるのが良いでしょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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