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【eラーニングのシステム構築】費用相場、発注先選定のポイント

目次

【eラーニングのシステム構築】費用相場、発注先選定のポイント

場所や時間を選ばずに勉強できることから、プライベートシーン、ビジネスシーン問わず活用されているeラーニング。スマートフォンは普段から持ち歩く人も多く、スマホ対応していればどこからでもアクセスできるため、その利用シーンはさらに増えています。

また、5Gなどの通信環境も向上し、動画やリアルタイム配信などでもスムーズに閲覧できるということも後押しし、eラーニングを導入したいという会社・サービスとして考えている会社も増えているのではないでしょうか。

社内の教育用にeラーニングシステムを構築したい」、「eラーニングシステムを使って新しいサービスを展開したい」という場合に、どのようにeラーニングのシステムを構築・導入すればよいかをまとめました。ぜひ、ご参考にご覧ください!

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1. eラーニングとはどんなもの?

eラーニングとは

eラーニングとは、インターネット上でコンピューターやスマートフォンを通じて学習することを指します。従来の対面式の教育と比較して、場所や時間に制限されず、自分のペースで学習できるため、多くの人々に利用されています。

eラーニングは、以下のようなメリットや導入効果があり、そのシステムが支持されています。

eラーニングのメリット
  • 場所や時間に制限がないため、自由度が高く、フレキシブルな学習が可能。
  • コンピューターやスマートフォンを通じて学習できるため、学習コンテンツのアクセスが容易で、効率的に学習できる。
  • eラーニングのコンテンツはビデオやグラフィックス、音声などを活用しているため、多様な情報を統合的に学習できる。
  • 繰り返し学習することができるため、理解が深められる。
eラーニングの導入効果
  • 学習効果の向上
  • 学習コストの削減
  • 生産性の向上
  • 人材育成の効率化

eラーニング開発の2つの構成要素

では、実際にeラーニングを導入する、もしくは開発するとなるとどのように進めればいいのでしょうか。

eラーニングサービスは、大きく2つの要素から成り立っています。学習コンテンツを配信・管理する「学習管理システム(LMS:Learning Management System)」と、学習コンテンツそのものである「学習教材」です。

eラーニングを提供元として始める場合には、この2つを用意する必要があります。

LMSとは
LMSとは、Learning Management Systemの略称で、学習管理システムと呼ばれるものです。LMSは、eラーニングの学習運営を管理するためのシステムであり、学習コンテンツの配信や評価、受講者の進捗管理などを行うことができます。また、LMSを活用することで、学習コンテンツの効率的な配信や、組織全体の学習管理を実現することができます。
学習教材の開発とは
eラーニングに使用する学習教材は、「自社で作成する」方法や「外部の教材を購入する」ほか、「制作会社に依頼する」方法があります。制作会社によっては、専門的な分野の知識を持っているクリエイターが在籍しているため、自社に適した高品質な学習教材を作成することができます。

2. eラーニングシステムの種類とメリット・デメリットの解説

eラーニングシステムには、大きく分けて「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。

クラウド型(ASPサービス)

クラウド型(ASPサービス)は、提供会社がクラウド上に構築したeラーニングシステムにアクセスして利用するタイプのサービスです。

クラウド型は、サービスが改善されるとほぼリアルタイムで最新状態のサービスが提供されるため、利便性が向上しやすい・期待できるというポイントがあります。

近年では、カスタマイズ性を向上させたクラウドサービスも増加しており、APIを開放し、社内の人事システムと連携できるようにしているものもあります。eラーニングシステムと人事評価システムを連携することで、従業員の学習履歴を自動的に取り込み、評価や昇格などの判断材料として活用するなどの利点あります。

クラウド型のメリット
  • 自社サーバーの手配やインフラの整備が不要である(システムの導入までの期間を短縮することができる)
  • バージョンアップやセキュリティ対策などの管理・運用の手間をサービス提供元に任せることができる
  • 利用料金が従量課金制であることが多く、必要な分だけ利用することができ、コストを抑えることができる
クラウド型のデメリット
  • 独自機能のカスタマイズが難しく、独自の操作性や機能を設けたい場合には向いていない
  • 一般的にクラウドサービスは、シンプルで簡単な操作性が特徴となっているため、ある程度標準的な機能で運用することが前提となる
  • 外部のサーバーにデータを保存することになるので、セキュリティ面など確認しておく必要がある

オンプレミス型(パッケージ、イントラネット)

パッケージ型(オンプレミス型)は、既に完成したeラーニングシステムを自社サーバーに導入する方法です。導入には自社サーバーの手配やインターネット環境などのインフラの整備が必要になります。

オンプレ型のメリット
  • システムを自社内に構築することが多いため、カスタマイズ性が高く、自社の業務プロセスに合わせた機能や操作性を実現しやすい
  • セキュリティ管理やバックアップなど、企業が直接管理することでセキュリティの確保がしやすいため、情報漏洩などのリスクが低くなる
オンプレ型のデメリット
  • 社内ネットワークを通じて提供するケースが多く、オンデマンド学習の利便性に制限がかかるため、リアルタイムでの学習や自由な時間割の設定が難しくなりがち。
  • サーバーの管理・運用費用が必要であり、それに伴う人員の確保や技術的な問題に対応するスキルが求められる。

クラウド型とオンプレミス型のメリット・デメリット比較表

クラウド型 オンプレミス型
メリット
  • 自社サーバーの手配やインフラの整備が不要
  • サービス提供元が管理・運用を行う
  • 従量課金制で必要な分だけ利用できる
  • カスタマイズ性が高く自社の業務プロセスに合わせた機能や操作性が実現可能
  • セキュリティ管理やバックアップなど、企業が直接管理できる
デメリット
  • カスタマイズ性に制限がかかる
  • 情報漏洩のリスクがある
  • オンデマンド学習の利便性に制限がかかる
  • サーバーの管理・運用費用が必要

3. eラーニングシステムの構築費用相場

eラーニングの導入相場

eラーニングのシステムの構築費用相場は、以下のようになっています。

導入方法相場
クラウド型 5万円~100万円
オンプレミス型(パッケージ) 50万円~500万円
スクラッチ開発数百万円~

それでは、以下で1つずつ確認していきましょう。

クラウド(ASPサービス)

クラウド型のeラーニングシステム開発の相場は「5万円~100万円」です。

クラウド型のeラーニングシステムでは、システムの構築にかかる「初期費用」と、利用者数に応じた「月額料金」を支払うことが一般的です。

初期費用は、ベンダーが提供するサービスの内容や規模、カスタマイズの有無などによって異なります。初期費用無料で利用開始できる会社もあるので、利用予定の期間などを考えて最もコストがかからない企業を選択しましょう。

月額料金については、一般的に「人数課金」と「従量課金」の2つの課金方式があります。

人数課金は、LMSを利用するユーザー数に応じて料金が決まる方式で、例えば「100ユーザーまで5万円/月」「500ユーザーまで10万円/月」といった形で、あらかじめ利用者数を予想し、その範囲内での月額料金を契約することが一般的です。人数によって利用料金が変わるため、ユーザー数が多い場合には高額な費用が必要になることがあります。

一方、従量課金は、実際に利用したサービスの量に応じて料金が決まる方式で、例えば「1GBあたり100円」といった形で、実際に使用した容量や回数に応じて料金が計算されます。従量課金は、利用者数が多くなくても大量のデータを扱う場合や、予想できないアクセスが発生する場合に適しています。

また、いくつかのLMSベンダーは、複数の課金方式を組み合わせて利用者に選択させることもあります。利用者数が多い場合には人数課金、データ量が多い場合には従量課金を利用するなど、目的に合わせて最適な課金方式を選択できるため、柔軟性があります。

【クラウド型eラーニングシステムの費用相場】
初期費用0円〜100万円程度
ユーザー数100人まで5万円〜15万円程度/月額
ユーザー数200人まで7万円〜20万円程度/月額

クラウド型は、システムのインストールやサーバーの用意が不要であるため、開発費用や初期導入費用が比較的低く済みます。一方、月額・年額費用が発生するため、長期的に見るとオンプレミス型に比べて費用が高くなることがあります。


オンプレミス(パッケージ)

自社サーバーにeラーニングシステムを構築するパッケージ型の開発・構築費用は「50万円~500万円」です。

オンプレミス型のeラーニングシステムは、企業内のサーバーに専用のシステムを構築するため、クラウド型よりも初期投資費用が高くなる傾向があります。また、システムのアップデートやバージョンアップなどのメンテナンスにかかるコストも大きくなります。

パッケージを利用する分、ゼロからの開発ではないので手間や時間は短縮できます。一方、自社に環境が整っていない場合は、インフラ周りの構築に大きなコストがかかることになります。この他にも、メンテナンスに必要なエンジニアの人件費や、サーバーの設置する場所代がかかることもあります。

【オンプレミス型eラーニングシステムの費用相場】
パッケージ費用1,000,000円~2,500,000円
初期導入費用100,000円~200,000円
周辺機器300,000円~1,000,000円
ネットワーク構築費用200,000円~500,000円
開発費用500,000円~

オンプレミス型は、システムを自社内に構築するため、開発費用や初期導入費用がかかります。一方、月額・年額費用が発生しないため、長期的に見るとクラウド型に比べて費用が低くなることがあります。ただし、システムのアップデートやバージョンアップにかかる手間やコストが大きいため、費用対効果を慎重に検討する必要があります。

フルスクラッチ

フルスクラッチでeラーニングシステムを開発しようとすると、相場は「数百万円〜数千万円」です。

基本的なeラーニングの仕組みであれば、世の中のパッケージやクラウドサービスを利用することが一般的かと思います。

フルスクラッチで開発するケースは、「自社でeラーニングプラットフォームを開発してサービス提供したい」、もしくは「独自で検定・講座サービスを運営していてeラーニングでも提供したい」など、自社サービスとしてeラーニングが事業マネタイズのポイントになるというケースが存在します。

フルスクラッチ開発とは、1からeラーニングシステムを開発することを指します。要件定義からシステムの設計、開発、テスト、運用までを行うため、自社の業務プロセスに合わせたり、オリジナルの機能を設けたり、独自性の高いeラーニングシステムを構築することができます。

0から作るため、費用と時間はかかりますが、パッケージ化されたLMSでは実現できない場合や、長期的な利用が決定している研修システムを作りたいときなどにおすすめです。

4. 向いているeラーニングシステム導入方法は?

色々な導入手法があるeラーニングシステムですが、どの選択を行うのがよいのでしょうか。今回、いくつかの目的別に適した導入方法をご紹介します。

自社の社員教育が目的の場合は基本的にはクラウド型がおすすめ

eラーニングシステムを導入したいと考えている方の多くは、自社の社員教育が目的だと思います。操作性や基幹システムとの統合など、複雑なカスタマイズ性を求めていない場合は、基本的にはクラウド型のSaaSサービスが適しています

eラーニングの受講内容が査定等にも関わることがあるため、人事評価やタレントマネジメントシステムとの連携を求める場合もあります。多くのサービスは、APIを用いて人事データベースとの連携ができるようになっていますが、その手法はサービスによって異なるため、見積もり時に確認する必要があります。

大企業で長期的な教育を行う場合はパッケージ利用がおすすめ

大企業である場合や、長期的な教育を行うことが決まっている場合は、パッケージを利用したオンプレミス型のシステムを構築することをおすすめします。

オンプレミス型の初期費用は大きいですが、クラウド型のサービスは人数や利用料によってランニングコストが大きく変動するため、利用人数が多い場合や長期的な利用が決定している場合は、オンプレミス型でシステムを構築する方が費用対効果が高くなることが多いです。

また、オンプレミス型であれば、自社の基幹システムやデータベースとの連携をセキュリティに配慮しながら行うことが可能です。

教育・資格系事業を展開する場合はスクラッチ開発がおすすめ

対面で行っていた授業・資格取得をオンラインでも提供したい企業や、自社でeラーニングシステムのプラットフォームを提供して独自サービスを開始するという場合には、スクラッチ開発が適しています。

時間の少ない社会人などがオンラインで学習することが増えており、オンラインでも受講できるかどうかが消費者のサービス選択の一つの基準となっています。この場合、顧客管理や決済などのシステム連携が必要になることが多く、独自のシステムをスクラッチで構築する必要があります。

また、替え玉受講のリスクを防ぐための本人認証機能など、汎用的なサービスやパッケージには含まれない機能を実装する必要がある場合もあり、カスタマイズ性の高いスクラッチ開発が適しています。

5. eラーニングシステムの見積もり依頼のポイント

今回は、eラーニングのシステム構築の、LMSに焦点を充てて見積もり依頼のポイントを紹介します。

クラウド型(ASP)で構築依頼する場合

ASPサービスの場合は、ASPサービスを提供している会社へ見積もり依頼を行います。ASPサービスを提供している企業は一つだけではないので、複数社の会社への見積もりを依頼するのが良いでしょう。この場合、搭載機能一覧を比較し、それと同時に搭載機能に伴う費用比較を行う必要があります。

オンプレミス型(パッケージ・フルスクラッチ)で構築依頼する場合

パッケージ導入の場合とシステム構築の場合ですが、これはどちらもサーバやネットワーク構築が必要になってきますので、構想している仕組みをもとに、どちらを選択するのが良いかを開発会社から提案してもらうのが良いでしょう。

この場合も、複数の開発会社へ見積もり依頼をすることをお勧めします。見積もり依頼をする際の重要なポイントとしては、実現したいeラーニングについてRFP(提案要望書)をまとめて伝えることです。必要な機能のほか、わかっている範囲での予算範囲、スケジュール、また既存システムとの連携などが必要になってくる場合は、既存システムの概要も伝える必要があります。

見積もり比較をする際に、各社の見積もり項目が揃っていると、比較がしやすくなります。したがって、見積もり依頼をする際に、出して欲しい見積もり項目を予め開発会社へ伝えておくと、それに則った見積書をもらうことができるのです。

6. まとめ

ここまで、eラーニングシステムの構築に関する費用相場と見積もり依頼の方法について説明してきました。

eラーニングシステムの構築費用は、構築目的や実装する機能などによって大きく変動します。そのため、自社に適した優良な開発会社とパートナーシップを結ぶ必要があります。この際には、開発会社の「得意分野」と「料金の目安」を見極めるようにしましょう。

ただし、初めてシステム構築を行う場合、何から手をつけたらよいかわからないこともあるでしょう。そのような場合には、ビジネスマッチング実績16年以上の「リカイゼン」にご相談ください。数多く登録あるシステム開発会社の中から、ご要望にマッチする会社を無料紹介いたします。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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