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エクストリームプログラミングとは?活用するメリットや実践方法を解説

目次

エクストリームプログラミングとは?活用するメリットや実践方法を解説

エクストリームプログラミングとは、アジャイル開発で使われる手法のひとつです。「コミュニケーション」「シンプル」などの5つの価値と19のプラクティスを重視し、プロジェクト内のコミュニケーションや対応力を重視します。

この記事では、エクストリームプログラミングについての基本事項やメリット、注意点などを解説します。

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エクストリームプログラミング(XP)とは?

エクストリームプログラミングとは、アジャイル開発で使われる開発手法のひとつです。

アジャイル開発とは、設計、実装、テストというサイクルを短期間に何度も繰り返して、開発を進めるものです。そのため、開発途中に顧客のニーズをくみとって仕様変更を入れやすい、スピード感をもって開発に取り組めるというメリットがあります。

アジャイル開発は簡単に取り組める方法ではないため、開発の指針となるフレームワークが必要です。有名なアジャイル開発の手法に「スクラム」がありますが、エクストリームプログラミングは継続的な成長に主眼を置いた開発手法です。

他のアジャイル開発手法との違い

アジャイル開発のもっとも有名な開発手法は「スクラム」です。ラグビーの用語がもとになっており、数人のメンバーが数週間程度にわたって開発を行うことが多いです。「スプリント」と呼ばれる短期間で開発を繰り返し、レビュー、振り返りを行ってスプリントを評価して、次につなげるという流れを繰り返します。

一方、エクストリームプログラミングは、変化が起こることを前提として柔軟に対応するための手法です。「コミュニケーション」「シンプル」などの5つの価値と19のプラクティスを重視し、プロジェクト内のコミュニケーションや対応力を重視します。

同じアジャイル開発の手法でも、考え方やアプローチの仕方が大きく異なることがわかります。

エクストリームプログラミングの基本となる「5つの価値」

エクストリームプログラミングでは「5つの価値」を重視してチーム内で協力し、開発の質を高めようとします。ここでは「5つの価値」の考え方について解説します。

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コミュニケーション:チーム内外での情報共有を強化

もっとも重要視されるのが、チーム内外で情報共有を強化するためのコミュニケーションです。日々ミーティングを行う、ペアで業務を遂行することで、互いの状況を正しく把握するなどの手法を取り入れます。その結果、何か問題が起きた場合にも放置することなく、迅速に対応することが可能です。

シンプル:無駄を削ぎ落とした設計・実装

できるだけ無駄を削ぎ落とし、設計や実装をシンプルに保つことを重視します。設計や実装が複雑になればなるほど、バグを混入しやすくなるのです。そのため、できるだけシンプルで最小限の機能を目指します。

フィードバック:継続的な評価と改善

開発を進めるなかで、各段階でフィードバックを受け、次の作業に活かすことを繰り返します。顧客やチームメンバーからフィードバックを定期的に受け取り、問題を特定して改善していくことが重要です。

勇気:変更を恐れず対応する姿勢

勇気をもって開発を進める姿勢も、重要視しています。勇気をもって大きな変更にも対応していくことで、開発中に問題が発生した場合や、顧客からの要望が変わった場合などにも素早く対応できます。

尊重:メンバー同士の信頼と協力

チームメンバーを尊重することも重要です。それぞれのメンバーが役割を果たさなければ、チームとしてプロジェクトを進められません。メンバー同士が尊重し合うことで信頼関係が高まり、協力関係を築きやすくなります。その結果、よいアイデアが生まれやすくなり、プロジェクトを成功させることにつながるでしょう。

エクストリームプログラミングの19のプラクティス

エクストリームプログラミングは、以下の表に分類されたとおり、具体的に開発作業に活かせる実践内容であるプラクティスが存在します。開発状況に合わせて適切なプラクティスを選ぶことで、開発をスムーズに進めることが可能です。

分類プラクティス内容
開発のプラクティステスト駆動開発
ペアプログラミング
リファクタリング
ソースコードの共同所有
継続的インテグレーション
YAGNI
開発を適切に進めるための実践内容
管理者のプラクティス責任の受け入れ
援護
四半期ごとの見直し
ミラー
最適なペースの仕事
開発期間を短くする目的で、開発プロジェクトを適切に管理するための実践内容
顧客のプラクティスストーリーの作成
リリース計画
受け入れテスト
短期リリース
ビジネスの視点から優先順位をつけるための実践内容
共同のプラクティス反復
共通の用語
開けた作業空間
回顧
開発担当者全員に関する実践内容
【エクストリームプログラミングの19のプラクティス】

ここでは、いくつかのプラクティスを具体的にご紹介します。

・ペアプログラミング(開発のプラクティス)
二人一組でペアになり、一人がコーディングして、一人がレビューするなどの開発を行う手法です。迅速にレビューを行えるため、問題の早期解決が可能になります。
・YAGINI(開発のプラクティス)
「You Aren’t Going to Need It」を略したもので「今、必要なことだけを行う」という意味です。後で必要になりそうな機能などのことは考えず、最低限の機能だけをつねに実装し、シンプルな開発にすることでバグの発生を防ぎます。
・最適なペースの仕事(管理者のプラクティス)
チームメンバーの負荷が適切になっているかをつねに判断し、最適なペースで作業ができているかを管理します。
・ストーリーの作成(顧客のプラクティス)
顧客もプロジェクトの関係者として扱い、ストーリーに組み込みます。そのうえで、どのような機能が必要かを検討し、無駄な機能を入れてしまうことを防ぎます。

エクストリームプログラミングのメリット

エクストリームプログラミングを開発に導入することで、得られるメリットについて解説します。

柔軟性の高い開発ができる

もっとも大きなメリットは、柔軟性の高い開発ができることです。シンプルな設計と実装を行うことが重要視されているため、機能追加や顧客要望による機能変更などが行いやすいです。そのため、顧客の要望に応じやすい、問題が起きても柔軟に対応をしやすいことなどがメリットとして挙げられます。

エラーの早期発見ができる

開発のプラクティスのなかに「ペアプログラミング」があり、これによりエラーや問題の早期発見が可能です。つねにペアで作業を行い、一人がコーディングを進めて一人がレビューを担当すれば、スピーディーにエラーや問題点を発見できます。その結果、迅速に対応ができます。

エクストリームプログラミングのデメリット

エクストリームプログラミングには、柔軟性の高さや問題の早期発見がしやすいなどのメリットがありますが、スキルに依存する、作業全体の把握が難しいというデメリットもあります。

開発者のスキルや経験に大きく依存する

エクストリームプログラミングを行うためには、開発者に豊富なスキルや経験が必要とされます。たとえば、必要最低限の機能のみでシンプルな設計を行うことは、実は非常に難しいことです。

作業全体を把握することが難しい

プロジェクトの全体を、俯瞰的に把握することが難しいという問題点もあります。つねに変化していくことを前提としているため、現状を把握しづらい状況になりやすいです。

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エクストリームプログラミングの活用シーン

エクストリームプログラミングは、具体的にどのようなシーンで活用すべきなのでしょうか?ここでは、アジャイル開発で、エクストリームプログラミングが適しているシーンについてご説明します。

少人数チームでのプロジェクト

少人数チームのほうがチーム内でコミュニケーションがとりやすく、エクストリームプログラミングが重視するコミュニケーションという価値観にマッチします。チーム全員がコミュニケーションをとりやすく、同じ目標に向かって作業を進めやすい、10人以下の少人数チームでとくに効果を発揮しやすいでしょう。

頻繁に仕様変更があるプロジェクト

エクストリームプログラミングは、基本的にシンプルな設計や実装を目指す手法のため、仕様変更に対応しやすいというメリットがあります。そのため、仕様変更が生じやすいプロジェクトに向いています。

顧客や関係者との密なコミュニケーションを必要とするプロジェクト

顧客がプロジェクトに近く、頻繁にやり取りが発生するなど、顧客や関係者からのフィードバックを定期的に受け取るようなプロジェクトに適しています。エクストリームプログラミングは、顧客からのニーズに迅速に対応しやすい手法のため、顧客と信頼関係を築きつつ、顧客満足度を高めていくことが可能です。

エクストリームプログラミングを実践する際の注意点

エクストリームプログラミングを実践する際に、気をつけるべき注意点について解説します。

プロジェクトに適したプラクティスを選択する

エクストリームプログラミングには多数のプラクティスが用意されており、それぞれのプロジェクトの状況や、開発の性質に適したものを選択する必要があります。無理に状況に合っていないプラクティスを選択しても、意味がありません。

チーム全体の理解を深めることが重要となる

チーム内のコミュニケーションがもっとも重要であるため、メンバーに高いコミュニケーションスキルが要求されます。チーム全体で、メンバー同士が理解を深めていくことが非常に重要です。

まとめ

エクストリームプログラミングとは、アジャイル開発で使われる手法のひとつです。「コミュニケーション」「シンプル」などの5つの価値と19のプラクティスを重視し、プロジェクト内のコミュニケーションや対応力を重視します。

この手法を活用することで、柔軟性の高い開発ができる、問題の早期発見ができるなどのメリットがあります。一方で、チームメンバーに求められるスキルが高いなどのデメリットもあり、慎重にプロジェクトを進めていくことが重要です。

エクストリームプログラミングを開発に導入するためには、その具体的な手法について、詳しく理解を深めておく必要があるでしょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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