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モダナイゼーションとは?マイグレーションとの違いや5つの方法について解説

目次

モダナイゼーションとは?マイグレーションとの違いや5つの方法について解説

作られて時間の経ったシステムを、そのままにしていませんか。そのまま放置していると、現代のビジネスチャンスを逃してしまいます。

なぜなら、進化した技術を取り入れないことで、業務が非効率なままになっているからです。たとえば、外出先で社内に保管したデータを見られるように、クラウドを導入することは、業務効率化の一歩です。ビジネスチャンスを逃さないためにも、システムのモダナイゼーションを検討してみましょう。

本記事では、モダナイゼーションについて、以下の内容を紹介しています。

  • モダナイゼーションとは
  • マイグレーションとの違いとは
  • モダナイゼーションの方法
  • 成功させるためのポイント

ぜひ最後までお読みください。

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1. モダナイゼーションとは?

モダナイゼーションとは、既存のIT資産を活用しながら、新しいシステムを構築することです。NECが、モダナイゼーションの事例を紹介しています。

NECは、共通サーバーやアプリケーションを刷新したいという要望に対して、運用しているシステムを分析しました。そして、必要なシステムと不要なシステムを分類しています。NECは最終的に、共通サーバーをクラウド化することを提案しました。

NECの事例のように、必要なシステムを切り分け、新しくシステムを再構築することで、運用コストの削減に成功しています。モダナイゼーションを実施することで、これまでのシステムを最適化して運用できるのです。

マイグレーションとの違いは?

マイグレーションは、既存のシステムを新しいシステムへ移行することです。マイグレーションの場合、システムの機能や性能、要件を変えずに、別の環境に移行します。

先ほどのNECの事例では、システムの性能や要件を最適化しているため、マイグレーションには該当しません。NECの事例でシステムの最適化をせずに、サーバーからクラウドに乗り換えた場合は、マイグレーションに該当します。

2. モダナイゼーションの方法

次に、モダナイゼーションの方法は、大きくわけて、5つあります。それぞれの特徴や費用、メリット・デメリットなどをご紹介します。

リプレース

リプレースとは、既存のシステムを新しいシステムに置き換えることです。そのため、要件を再定義し、開発するところからはじめます。

リプレースによって要件が最適化されれば、古いシステムでの課題を解決できるでしょう。一方で、いちからシステム開発を行うので、コストは非常に大きくなります。

メリット
  • 要件の再定義によって、古いシステムの課題を解決できる
デメリット
  • 開発コストがかかる
  • 新システムへ移行までの期間が長くなる

リライト

リライトとは、システムの要件はそのままに、古いプログラムを新しい開発言語で書き換えることです。新しい開発言語に移行することで、現在のビジネス環境に合ったシステムに仕上げられ、セキュリティが向上します。

ただし、業務のフローが変わるわけではないので、リライトだけで業務改善するのは難しいでしょう。リライトをスムーズに実施するには、システムの内部構造に詳しいエンジニアがいないと、作業コストが大幅にかかってしまいます。

メリット
  • 現在のビジネス環境に合ったシステムを再構築でき、セキュリティが向上
デメリット
  • 業務フローは変化しないので、業務改善は困難
  • システムの内部構造に詳しいエンジニアの協力が必要

リホスト

リホストとは、システムの開発言語はそのままに、別の環境にシステムを再構築することです。たとえば、サーバーからクラウドへの移行も、リホストといえます。システムを別の環境に移行するだけなので、5つの方法の中で、もっともコストが低いでしょう。

しかし、リライトと同様に、業務のフローが改善されるわけではありません。したがって、課題解決のためには、別の方法も組み合わせる必要があるでしょう。

メリット
  • これまでのシステムをそのまま継承できる
  • コストを抑えて実施できる
デメリット
  • リホスト単体で業務改善するのは困難

リドキュメント

リドキュメントとは、稼働しているシステムのドキュメントを再整備することです。再整備することでシステムの詳細を可視化し、保守性を高めることができます。

元々のドキュメントがない場合や、当時のシステム開発者がいない場合は、リドキュメントに大幅な時間がかかってしまうことは間違いありません。

メリット
  • 保守性を高められることで、システムの問題に対応しやすくなる
デメリット
  • 過去のドキュメントがなかったり、システム開発者が在籍していなかったりすると、大幅に時間がかかる

リファクター

リファクターとは、稼働しているシステムのコードを修正することです。コードの修正といっても機能を追加するのではなく、機能を変えずにコードの可読性や保守性を高めるために行います。リファクターによって、プログラムが読める人なら、誰もがわかるコードにまとめられるでしょう。

リファクターは設計スキルがないと、コードの可読性や保守性が著しく低下するので、注意しなければなりません。

メリット
  • コードの可読性・保守性を高められる
デメリット
  • 設計スキルがないと、かえって可読性・保守性が低くなり余計に保守コストがかさむ

3. モダナイゼーションの手順と成功させるためのポイント

それでは、モダナイゼーションを成功させるためのポイントについて紹介します。

①モダナイゼーションの対象を決める

まずは、モダナイゼーションするシステム対象をはっきり決めましょう。対象とするシステムを決めるためには、解決したい課題を明確にしなければなりません。

解決したい課題を勘違いしたり、モダナイゼーションの費用対効果を誤って見積もったりしてしまうと、モダナイゼーションの目的を、経営層に説明するのが難しくなってしまいます。

また、課題解決のための手段を間違えないようにする必要もあります。たとえばシステムの保守が課題であるにもかかわらず、リライトをしても、課題解決にはつながりません。課題に対して、最適な方法を模索するようにしましょう。

②置き換えるシステムを比較する

次に、新しく置き換えるシステムが、業務の効率化やコスト削減が可能であるかを常に比較することが大切です。経営層からすると、モダナイゼーションしなくても、システムは問題なく稼働しているように見えるからです。

業務の効率化ができたとしても、費用対効果が低いのであれば、経営層はモダナイゼーションに対してリスクがあると判断するでしょう。

モダナイゼーションに対して前向きになってもらうためにも、置き換えるシステムのメリット・デメリットをしっかり説明できるように、普段から情報収集を怠らないようにしてください。

③細かい計画を立てて実行する

置き換えるシステムが決まれば、細かく計画を立てた上で、モダナイゼーションに取り組みましょう。モダナイゼーションで失敗する原因として、無理な計画の上で成立してしまっていることが多くあります。

業務効率を高めるために新機能を追加する場合においては、正しく動作していることや利便性が損なわれていないかを、入念にチェックしなければなりません。そのため、いつまでに何ができればよいのか、無理のない範囲で進める必要があります。

4. まとめ

モダナイゼーションについてまとめます。

・モダナイゼーションとは、既存のシステムを最適化しながら再構築すること
・マイグレーションとは、既存のシステムを新しい環境に移行すること
・モダナイゼーションの方法には、リプレース・リライト・リホスト・リドキュメント・リファクターがある
・モダナイゼーションを成功させるには、以下の内容に注意する
  • 解決したい課題を明確にすることで、モダナイゼーションに取り組むシステムを決定する
  • 置き換えるシステムで課題解決できるか比較を行う
  • 細かい計画を基に実行する

本記事を参考にしていただき、モダナイゼーションへ一歩進めていただけると幸いです。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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