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計測システムの種類と開発のポイントを解説

目次

計測システムの種類と開発のポイントを解説

計測システムというと、なにか聞き慣れない専門的な技術に感じますよね。
しかし、実は「日本に暮らしていれば、生活のなかで計測システムを使わない日はほとんどない」といえるほど身近な技術です。
本記事では、計測システムとは具体的にどんなものなのか、そしてどのような所に使われているのかを紹介します。

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1. 身の回りにある計測システム

計測システムとは

計測システムとは、温度や湿度、重さ、濃度など身の回りの事象を計測し、数値化する仕組みのことです。
制御システムでは、まずセンサーで物理量や化学量を計測します。そして計測した値を電気信号に変換し、コンピューターに取り込んで分析します。

例えば、ある部屋の室温を測定・記録する計測システムを考えてみましょう。

  1. 部屋の中に温度で電圧値が変わるようなセンサーを取り付ける。
  2. センサーとコンピューターを接続する。
  3. 「室温20℃のときに電圧は±0V」と設定する。

すると、電圧値の動きによって部屋の温度変化を測定・記録できるようになるわけです。

計測システムでポイントになるのが、計測したい事象を電圧や電流、抵抗値といった電気信号に変換するセンサーです。
センサーの出力する信号は2種類あります。

  • デジタル信号「0」と「1」のように2つの値(離散値)を出すもの
  • アナログ信号:時間によって連続で変化するもの

対象物の有無でオン・オフを切り替えたり、一定のしきい値を超えたらオンになるようなものはデジタル信号タイプ。温度や圧力などの連続値を計測するものはアナログ信号タイプです。
一般的に、デジタル信号タイプのセンサーの方が消費電力が小さく、小型です。対してアナログ信号タイプは出力を大きくする増幅器がユニット化されており、サイズはやや大きめになります。

なお、ほとんどの計測システムは制御システムとセットです。この辺については「計測システムを開発するには」で詳しく解説します。

計測システムの使用例

計測システムというとメーカーの工場や建設現場で使用されるイメージがありますよね。もっと専門的な計測システムとしては地震測定器や水質測定器などもあげられます。
しかし、実は私たちの生活の身近なところにも多種多様な計測システムが組み込まれています。

  • 冷蔵庫
  • エアコン
  • 照明
  • 自動で水が流れるトイレ
  • ロボット掃除機
  • デジタルカメラ
  • 体温計
  • 調理家電
  • など

ほとんどの家電には計測システムが備わっていると考えてよいでしょう。

また、時代とともに計測方法や計測機器も進化しています。
有名なのがマラソンの計測システムです。以前はバーコードを使用したタイム計測方法が主流でした。選手のゼッケンにバーコードをつけ、ゴール地点で待ち構えた係がバーコードを読み取り、ストップウォッチのタイムと選手を紐付けていたのです。

その後、技術の進化に伴いICチップが登場。選手につけたICチップをゴールのセンサーが瞬時に読み取る計測方法が使えるようになり、より精確に、しかも簡単にタイムを記録できるようになりました。バーコード方式は今もQRコードに姿を変えて使われてはいますが、正式な大会ではほぼICチップ方式に切り替わっています。

2. 計測システムの選び方

自社の工場やオフィスに計測システムを導入したいと考えた場合、どのようにシステムを選定すればよいのでしょうか。

前述した通り、計測システムの仕組みは下記のように分かれます。

  • 計測部分(センサー)
  • 分析部分(コンピューターのソフト)

求める精度が高いほど、また分析したい項目が多いほど計測システムの価格は上がると考えてよいでしょう。加えて使用環境が過酷ならば計測システムの耐久性も必要になります。

上記を踏まえたうえで、計測システムを選ぶ際のポイントを紹介します。

計測システムに求められるもの

第一に計測システムに求められるものは、ズバリ「信頼性」です。 「細かい値を計測したい」「しきい値の上か下かを確認したい」のどちらであっても、正確に計測・出力・分析する必要があります。

もし、泥棒の侵入で警報を鳴らすような計測システムを導入して、一度でも防犯に失敗したらどうでしょうか。もうそのシステムを信じて使用し続けるのは難しくなりますよね。 計測システムにはさまざまな種類がありますが、いずれにせよ信頼性が最重要項目になります。

よい計測システムを見つけるには

計測システムは種類によって一長一短があります。

  1. 導入する目的
  2. 導入する環境
  3. 予算

まずはこの3つを明確にしましょう。
この条件によって導入すべき計測システムが違っています。

● 手を近づけたら水が流れるようなシステム
→計測システムは「対象物がエリアに入ったか」を検知するものが必要
● 冷蔵室のように特定のエリアの温度を調整するシステム
→部屋の温度が一定範囲に収まるように、高温側と低温側で少なくとも2つのしきい値を検知できるものが必要
● 計測したい環境が高温になる
→耐熱性のあるセンサーが必要

前提をきちんと整理したうえで、計測システムを探しましょう。

また、計測システムが計測できる事象にはさまざまな種類があります。

  • 光や赤外線
  • 温度や湿度
  • 圧力
  • 角度
  • 画像
  • 接触
  • など

どれだけ精確な計測システムも、計測したい対象とセンサーの組み合わせを間違ってしまうと意味がありません。

例えば、実際に次のような失敗例がありました。

  1. 火災警報システムが必要になり、温度が急上昇したら警報を鳴らす信号を出す計測システムを取り付けた。
  2. 夏の猛暑でクーラーの稼働している時間と停止している時間の気温上昇が想定より激しく、システムの誤作動が多発した。
  3. 結果、センサーを煙感知式へ交換することになってしまった。

導入目的によって最適な計測対象は異なります。計測システムの選定の際は、本当にその計測対象が最適かをきちんと検討しましょう。
さらにセンサーの精度が適正かも重要です。±10℃を計測できればよいような環境で、±0.01℃のような精度のものを導入してもオーバースペックなだけです。
計測システムに関する情報はメーカーのサイトで紹介されています。導入事例もヒアリングしつつ、目的にあったものを選んでください。

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3. 計測システムを開発するには

自社のニーズに合致した計測システムが見つからない場合は、センサーなどを組み合わせて独自に計測システムを開発することになります。 そこで、計測システムの開発会社を探す前に、導入担当者が知っておいたほうがよいポイントを解説します。

先に計測システムの開発ができる会社を見たいという場合は、「見積依頼が可能な制御系・組み込み系開発の会社一覧」をご覧ください。

計測システムと制御システム

一般的に、計測システムは制御システムとセットで使用されることが多いでしょう。制御システムとは、計測して得られたデータに基づいて機械などを自動で動作させるシステムの総称です。
動作部分はアクチュエータと呼ばれ、下記のような種類のものがよく使われます。

  • ロボットアーム
  • ポンプ
  • ファン
  • 電磁弁
  • ブザー
  • ランプ
  • など

センサーが入力なら、アクチュエータは出力です。
例えば、あるエリアに人が侵入したら警報機を鳴らすシステムの場合、赤外線センサーとブザーを組み合わせることになるでしょう。一定の圧力になったらポンプを作動させるシステムでは、圧力センサーとポンプを駆動させるモーターがセットです。
このような「センサーを使って得た計測値をコンピューターに取り込み、コンピューターで処理した情報を元にアクチュエータを動作させる」という一連の流れを、計測制御システムと呼びます。

もしあなたが何らかの作業を自動化させる目的で計測システムを探しているのなら、大抵の場合は制御システムまで一緒に開発することになります。

よって開発会社を選ぶ際は下記をポイントとしましょう。

  • 計測システムと制御システムの両方の開発に知見があるか
  • ソフトウェアだけでなくハードウェアの知識も豊富か

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計測システムで使用される言語

センサーからの情報をアクチュエータに伝えて動作させるにはプログラムが必要です。
例えば「センサーの信号がオンになったら、ランプを点灯させてポンプを稼働させる」という動作をさせたいときは、信号にランプとポンプの両方を連動させるようなプログラムを組みます。
計測システムと制御システムで使用されるプログラミング言語は、C言語系が多いでしょう。

C言語はアメリカ発のプログラミング言語で、1970年代から使われています。「C++」や「C#」などはC言語から派生したプログラミング言語です。
今となってはPythonなどのプログラミング言語が人気ですが、C言語には計測制御システムに向く特徴があります。

  • 汎用性が高い
  • 処理実行速度が早い

C言語は論理演算が得意なためハードウェアと相性がよく、また自由度が高いのでソフトウェア開発にも使われています。

なお実験装置などの小型な計測制御システムで、かつ数人で使うような場合はExcel VBAで動かしているケースもあります。また、計測システムと一緒にパッケージ化された専用ソフトから動作設定することも可能です。

とはいえ、自由度の高い計測制御システムを組む場合はやはりC言語になるでしょう。
計測制御システムは、導入後も運用・メンテナンスが必要です。使用しているハードウェアが古くなれば交換し、必要ならばプログラムの更新もしなければなりません。
自社にプログラミングができる人材がいない場合は、制作会社にメンテナンスを依頼することになります。導入後の保守点検まで考慮して制作会社を選びましょう。

4. 計測システムとIoT開発

工場などで働いている人には昔から身近な存在だった計測システムですが、私たちが普段の生活で意識することはあまりありませんでした。
しかし、IoT:Internet of Things(モノのインターネット)の登場で状況が変わりつつあります。 IoTとは、パソコンやモバイル端末だけでなく、テレビやエアコン、スピーカー、照明などのモノまでインターネットに接続する技術です。計測システムの世界でも、利便性を求めてIT化の波がきています。

計測システムとIoT

IoTでは、インターネットを介して次のことができます。

  • モノを操作する
  • モノの状態を知る
  • モノ同士を連携させる

もともと計測制御システムは独立して上記の動きを行っています。しかしインターネットに繋がっていないため、遠方のパソコンから装置の状態を知るようなことはできませんでした。

計測システムのIoT化で、モバイル端末などからもシステムの稼働状況がリアルタイムで確認できるようになります。 あわせて制御システムまで連携できれば「給湯器にスマホから指示し、帰宅前にお風呂を沸かす」「ペットに付けた首輪から、留守中もペットの位置情報や体調を知る」と似たようなことが可能になるわけですね。

とはいえIoTを使ったツールを作るには、そのような計測システム開発が可能な会社を探す必要があります。現在使っているシステムをIoT化したい場合も、もともと開発を依頼した会社が対応しているとは限りません。
複数社から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。

計測システムとセキュリティ

計測システムのIoT化でもっとも重要になるのがセキュリティです。
なぜなら、インターネットに接続することで、計測システムを独立して使用するときよりもセキュリティが脆弱になるためです。

実際に事件も起こっています。

  • 海外工場の制御システムにマルウェア(ウィルスなどの悪質なコードの総称)が侵入し、誤作動を誘発。生産機械が被害を受けた。工場の内部からUSBメモリなどを経由して侵入されたと見られている。
  • 某国内メーカーのITシステムにマルウェアが仕込まれ、システムがダウン。IoT化させていた工場まで影響を受け、一時生産を停止せざるを得なかった。
  • ホテルに配置されていたアシスタントロボットの脆弱性をハッカーが発見。カメラやマイク機能を第三者が制御できるとSNSで発表して話題になった。

IoT化の目的はデータを連携して利便性を高めることです。しかし、ハッキングなどで外部からの攻撃を受けてしまうと、計測制御システムそのものや設備に重大なトラブルが発生しかねません。もし生産装置であれば、場合によっては作業員の命に関わります。

便利な一方で、IoT化に潜むリスクもきちんと認識しておく必要があります。
もしIoT技術を使った計測制御システムの開発・導入を考えるのであれば、セキュリティへの知見をあわせもった会社を探しましょう。

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5. 計測システムのまとめ

ここまで、計測システムの基本的な知識から、計測システムを外注する場合のポイントまで確認してきました。
IoTなどの技術が一般化し始め、これからも計測システムおよび制御システムの活用は続くでしょう。
IoTを使った新事業などを考えるのであれば、今回紹介したような基礎知識を確認した上でサービス開発を進めていきましょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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