大阪府からのご依頼を受け、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的としたWebシステムを、約4ヶ月という短期間で、企画から設計・開発・運用まで一貫して対応しました。本システムでは、感染者が訪れた飲食店やイベント会場などの施設情報をもとに、同日に同じ施設を利用した可能性のある一般ユーザーに対して、メールやLINE公式アカウントを通じて一斉に注意喚起の通知を送る仕組みを採用しています。

開発にあたっては、自治体システムに求められる高い信頼性と情報の正確性を重視し、データの整合性チェックや通知履歴の追跡機能、運用担当者向けの管理ダッシュボードなども実装しました。また、日々変化する感染状況に柔軟に対応できるよう、設定を動的に変更可能な設計とし、行政職員が専門的な知識がなくても直感的に操作できるUI/UXを実現しています。

さらに、利用者がストレスなく必要な情報にアクセスできるよう、スマートフォン・PC双方に対応したレスポンシブデザインを採用し、視認性を高める配色やレイアウトにも配慮しました。実際の運用においては、多くのユーザーから「スムーズに情報を受け取れた」という評価をいただき、感染経路の早期把握と二次感染防止に大きく貢献しました。

本プロジェクトでは、スピードと品質の両立を図るべくアジャイル開発手法を導入し、大阪府のご担当者と密にコミュニケーションを取りながら進行しました。その結果、自治体からの信頼を獲得し、公共性の高いシステム開発において実効性のあるソリューションを提供した成功事例となりました。