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MVCモデルとは?その概要とメリットを解説

目次

MVCモデルとは?その概要とメリットを解説

Webシステムの開発に用いられることが多い考え方の1つとして「MVCモデル」があります。
今回は、このMVCモデルについて解説をしていきます。

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1. MVCモデルの概要

まず、MVCモデルの概要を下記の4つの項目に分けてご紹介します。

  • MVCモデルとは
  • model(モデル)とは何か
  • View(ビュー)とは何か
  • Controller(コントローラー)とは何か
いずれもMVCモデルに対する理解を深める際に必要な考え方です。ここからはそれぞれの考え方に分けて特徴や詳細についてご紹介するので、1つずつ確認していきましょう。

MVCモデルとは

システム構築の時の設計モデルとして、MVCモデル(モデル・ビュー・コントローラーモデル)というものがあります。
プログラムの処理を役割毎に分ける開発方法になっており、Webシステムの開発に活用されることが多くなっているのがポイントです。

このMVCモデルとは、システム処理の中核である「Model」、表示・出力を司る「View」、ユーザーからの入力情報を受け取って、その内容に応じてViewとModelを制御する「Controller」のそれぞれの頭文字を取ったものであり、この3要素の組み合わせでシステムを実装する方式のことを言います。

「Model」「View」「Controller」に分けるため、システム開発が整理整頓されることからより開発効率を高められます。
コーディングの複雑化なども抑制できるので、誰にとっても分かりやすい開発環境が構築可能です。そのため、システム開発において開発効率を最優先する場合や、開発スタッフの負担を軽減したい場合は導入する価値が非常に高い開発方法と言えるでしょう。

Model(モデル)とは何か

MVCにおいてModelの部分はシステム内部のデータを処理したり、データをデータベースへ保存したりする部分となっているので非常に重要な部分となります。まさにシステムの本体、システムの根幹にあたる部分とも言えるでしょう。

データベースからデータを取得した後、より分かりやすい形で変換し、Controller部分に変換したデータを送ります。こういった理由もあるため、MVCの中において必然と重要度が高まってくる傾向があります。

Modelにおける実際の具体例としては、データベースとやり取りを行う際に、データベース内のデータを取得するだけではなく、「更新」「削除」「新規作成」といった機能を実装することも可能です。

例えば、データベースが日付の保存を行う際に2021-7-9と保持することが多いですが、そこで「2021年7月9日」のように読みやすい形に変換してくれます。そのため、後続の作業において、より楽になるようにデータ送付を行ってくれるのがポイントです。

View(ビュー)とは何か

MVCにおいてViewはユーザーが直接見る画面にあたるユーザーインターフェイスにおける処理を行っているのが特徴的です。レイアウト、メニュー、ボタンの操作性など、画面表示だけではなくデザイン面ユアボタンの操作性もViewの大切な役割となります。

具体的な作業内容としては、Webブラウザに表示するHTMLを動的に生成する働きを担っています。また、HTMLだけではなくif文の様なプログラムのコードも書かれることが多くなっているのがポイントです。

また、Viewの作業の具体例を挙げるとTwitterなどのSNSの例が挙げられるでしょう。TwitterなどのSNSはリアルタイムで情報を取得しており、最新の情報をユーザーの画面に表示します。

こういった動的な処理をしているのがViewの働きとなっており、より最新の情報をユーザーに提供することを可能にしています。

Controller(コントローラー)とは何か

MVCにおけるControllerはユーザーの入力に従って、ModelとViewの動作を制御する役目を担当しています。ユーザーが入力した情報からModelへデータを取り出す指示や、ViewにはModelで取り出したデータを元に画面表示する指示を行っているのが特徴的です。

ControllerはModelやViewの橋渡し的な役割を果たしており、まさに仲介的なポジションとも言えるでしょう。実際に橋渡しをする際の具体的な手順としては下記の例が挙げられます。

  • ユーザーから受けたからリクエストをControllerが受理
  • そして受け取った値をModel経由でデータベースから情報を取得
  • Model部分から受け取ったデータをビューに渡す
  • 動的生成されたHTMLを元にユーザーに画面表示を行う
これらの情報のやり取りにはControllerの存在が欠かせません。Controllerが機能していることで、ModelとViewの大事な橋渡し役となっており、非常に重要度の高い働きをしているのがポイントです。

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2. MVCモデルのメリット

システム開発を行う際に利便性が高いとされているMVCモデルには具体的なメリットが存在します。そこで、MVCモデルのメリットとして主に挙げられるのが下記の2点になるでしょう。

  • 独立性が高い
  • 修正しやすい
ここからはそれぞれのメリットの特徴や詳細についてご紹介するので、1つずつ確認していきましょう。

独立性が高い

MVCモデルのメリットとして真っ先に挙げられるのが「独立性が高い」という点です。
独立性が高いため、専門分野に分かれての対応ができる上に、開発作業の効率が見込めるというメリットに繋がります。

実際にMVCモデルは別れている分野ごとで専門性に特化しているため、システムに不具合が起きても他の機能への影響が少なく、柔軟に対応できるのが強みです。1つの分野が止まっても途端にシステムダウンに繋がってしまうということも無いので、安心して作業できます。

また、役割や機能別で動作を分けるので、開発、保守、変更の際にも、作業内容に混乱が起き辛くなります。実際に現在どのような作業を行っているのか理解しやすくなるのでさらなる開発効率の向上に繋がるでしょう。

さらに、機能や役割に応じて、ファイルを分けてプログラムの記述を行うことから、分業を行うことが可能です。仕様変更なども行いやすいので柔軟性が高い点も見逃せません。

そのため、システム開発の際により混乱することなく、さらに開発効率を高めたい場合はMVCモデルの導入がおすすめです。

修正しやすい

MVCモデルのメリットとしては修正しやすいという点も挙げられます。MVCは機能ごとに分立しているので保守性が確保しやすく、エラーや不具合が起きた場合でも修正しやすいのが特徴的です。

例えばViewの部分にエラーが起きた場合でも、修正はViewの部分だけで済み、ModelやControllerの部分にはほぼ影響がありません。部分変更、修正が発生したときに、全体修正ではなく部分修正で対応できるので修正領域を最小限に抑えることが可能です。

また、コードを再利用しやすい点もMVCモデルの修正のしやすさに繋がっています。特に、Modelのコードは比較的手軽に再利用することが可能です。Modelは汎用的な計算、通信方法なの役割を行う部分なのでコードの再利用がしやすい領域と言えるでしょう。

システム開発において修正しやすい、コードの再利用がしやすいというメリットがあるとさらに開発効率の向上に結び付きます。システム開発にとって開発効率を重視する企業にとっては大きなメリットに繋がるでしょう。

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3. MVCモデルのデメリット

開発効率を向上できるようなメリットの揃ったMVCモデルですが、実際には下記のデメリットも存在しています。

  • 部分的な負担が出てくる
  • コントローラーへの依存が高くなる
  • デメリットの回避
メリットを理解しておくことも重要ですが、MVCモデルを導入する際にはデメリットを理解しておくことも重要です。そのため、これからMVCモデルを活用してシステム開発を行いたいと考えている場合は是非、ご参考にしてください。

部分的な負担が出てくる

システムや製品開発の規模が大きくなると、部分的な負担が大きくなってしまい、問題として顕在化してしまうことが見込まれます。
特にデータベースとのやり取りや、データ変換を行う部分であるModelに関して負担が大きくなってしまうでしょう。

システム開発の管理部分を担うModel部分の負担が大きくなってしまうと、開発効率の低下が見込まれるのがネックです。そのため、システムや製品の開発規模を大きくする際にはなるべくModel部分に負担を掛けないように配慮する必要があります。

役割、機能分割に時間がかかる

MVCのメリットとして、役割分担を行うことで開発、保守の効率化、変更時の作業の効率化に結び付きます。ただ、役割分割を中途半端に行ってしまうと、これらのメリットを享受できなくなるので、MVCで開発する意味がなくなってしまうのも事実です。

そのため役割分割を行う場合は詳細設計を細かく行う必要があります。
そこで、役割分担を行う際の詳細設計は細かく行う必要があることから、時間がかかってしまうことがデメリットとして挙げられるでしょう。

また、MVCは機能分割を行う際にも時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
MVCは機能を分割してコーディングを行います。そこで、機能にあった役割分担ができていないと、MVCのメリットが発生しなくなるので注意が必要です。

さらに、オブジェクトを分けるためコードの記述にも時間がかかります。また、コードも分類しなければいけませんが、実際に作業をしている中でどこに分類すればいいのか悩んでしまうコードも発生するのが問題点です。

そのため、MVCを導入する際は役割、機能分割にある程度時間がかかることを見越しておきましょう。

コントローラーへの依存が高くなる

システムや製品の開発規模を大きくする際にModel部分が増大すると、結果的に間をつなぐ役割のコントローラーへの依存度が高くなってしまいます。したがって、独立性が高いことが特徴であるMVCで開発する意味が大きく薄れてしまうでしょう。

システムの機能拡大を行うことで、コントローラーで行う処理も同様に増加し、処理量が多くなる結果に繋がります。システム開発の低下を招いてしまうので、十分な注意が必要です。そのため、システム開発を行う場合はあらかじめどの程度の規模になるのか想定しておきましょう。

デメリットの回避

システム開発の機能拡大におけるデメリットを回避するためには、ControllerとModel部分の無理な機能拡張を行わないことが求められます。
ControllerとModel部分の負担を減らすことでよりスムーズなシステム開発に結び付くでしょう。

ControllerからViewに流すModel部分を見直し、適切な内容のModelかどうかを厳選することにより、モデルの負担を軽減することができます。この確認を怠ってしまうと、各分野の独立が難しくなってしまうので細かく注意しましょう。

また、ファサードパターンを採用して、デメリットを回避する方法も同様におすすめです。ファサードパターンとは、「処理の依頼」を可能とする「窓口」となるクラスを作り、「窓口」を介してより処理をしやすくするデザインパターンのことを指します。

ファサードパターンを導入することで、ControllerやModel部分の負担を軽減することに繋がるので、さらなるシステム開発の効率化を目指す際に検討してみましょう。

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リカイゼンでは、熟練のマッチングスタッフが、希望条件に応じて適した方法、また対応可能な制作会社候補を選定し、無料紹介いたします。
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4. 【参考】MVP、MVMMとは

システム開発におけるモデルはMVCモデルだけではありません。MVPモデルMVVMモデルを採用するという方法も視野に入ります。
そこで、ここからはMVPモデルやMVVMモデルについて具体的に解説します。

MVPモデルやMVVMモデルを導入することで、どのようなメリットや特徴があるのか1つずつ確認していきましょう。

MVP

MVPModel-View-Presenter(モデル・ビュー・プレゼンター)の頭文字を取った略称で、MVCの派生型となっています。
実際にMVCにおけるControllerをPresenter(プレゼンター)に置き換えているのが特徴的です。

なぜControllerをPresenterに置き換えているのかというと、Viewの役割をより明確化するためです。Presenterは両者の仲介役を意味しており、具体的には下記のメリットが挙げられます。

  • クラスの責務が明確になることで、よりシステムの改修が手軽になる
  • ModelとViewが疎結合になるため、独立性が高まり、クラスの差し替えやテストが容易になる
これらのようにMVCにはないメリットがあるため、システムの開発規模が大きくなった場合でも効率開発を落とさずに済みます。テストなどを頻繁に行う場合などに特に役立つでしょう。

MVVM

MVVMModel-View-ViewModel(モデル・ビュー・ビューモデル)の頭文字を取った略称になっており、こちらもMVPと同じくMVCの派生型となっているのが特徴的です。

実際にはControllerの考え方を無くして、ViewとView Model(ビューモデル)を結び付ける仕組みを採用しています。
そのため、MVVMではユーザーが入力してリクエストされたデータをデータバインディングによって、データベースから取り出すことが実現可能です。そして、Viewの変更する点だけをViewModelが更新してくれるので、より負担を減らすことができます。

ViewModelはViewと対応した「データ」と「処理」を持っていますが、Controllerは必ずしもViewと対応した「データ」や「処理」は持っていません。そのため、より負担のないシステム開発を望む場合はMVVMがおすすめです。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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