受け入れテスト(UAT)とは?目的や進め方、注意点について解説
- [更新日]2025/02/27
- [公開日]2025/02/27
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目次
受け入れテスト(UAT)とは?目的や進め方、注意点について解説
システム開発を委託した際、完成品の品質は、事業課題の解決や費用対効果の向上などに影響する重要なポイントです。発注側は、テスト内容や方法に関する基本的な知識を頭に入れ、品質低下のリスクを抑える必要があります。
そこで今回は、受け入れテスト(UAT)に関して、特徴や実施されるテスト項目、実施のポイントなどを解説します。システム導入後の不具合を少しでも軽減できるよう、開発を委託する際はぜひ参考にしてみてください。
「システムのリリースを遅らせたくない」「業務に支障をきたすリスクを抑えたい」といった場合は、受け入れテストの基本を押さえておきましょう。
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受け入れテスト(UAT)とは?
受け入れテストとはどのような形式のテストなのか、特徴や目的、ほかのテスト手法との違いについて解説します。
実際の利用環境またはそれに近い環境で、システムが正常に動作するかを確認するテスト
受け入れテスト(UAT)は、実際の利用環境もしくはそれに近い環境で、システムが正常に動作するかを確認するテストです。発注側が要求した機能が搭載され、想定通りに稼働するかを検証します。
通常、受け入れテストは発注側が行いますが、外注業者へ委託することも可能です。
受け入れテストの目的と重要性
受け入れテストの目的は、システム内の潜在的な不具合を発見することです。開発プロジェクトにおいて、発注者側が携わるのは要件定義や基本設計など、機能・UIのすり合わせを行う上流工程に限られます。
システムの仕上がり具合は、完成品を見るまで把握できません。そのため、受け入れテストを行い「要求した機能は搭載されているか」「使い勝手の悪い箇所はないか」などを確認する必要があります。
現場レベルで使い勝手の良いシステムを完成させるために、受け入れテストは欠かせない工程といえるでしょう。
受け入れテストと他のテストの違い
受け入れテストと単体・結合テスト、システムテストとの違いについて、各テストの特徴から見ていきましょう。
項目 | 受け入れテスト | 単体テスト | 結合テスト | システムテスト |
---|---|---|---|---|
目的 | 運用前の不具合検証 | モジュール別の機能検証 | 各モジュールの連携検証 | システム全体の検証 |
実施タイミング | 開発の最終工程 | 機能実装後 | 機能実装後 | 単体・結合テスト実施後 |
実施者 | 発注者 | 開発会社 | 開発会社 | 開発会社 |
単体・結合・システムテストは、すべて開発途中で実施されるテストです。要件通りに機能が実装され、正しく稼働するか検証されます。
一方、受け入れテストは、発注者側が行う最終確認のようなテストなので、他のテストとは目的やタイミングも異なります。
受け入れテストの主な実施項目
受け入れテストの主な実施項目6つを解説します。
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機能テスト
機能テストは要件定義に基づいて、システムの各機能が正しく稼働するかを確認するテストです。現場視点でのテストを行うため、業務で扱うデータを用いて、エラーの発生条件や業務効率化への貢献度などの確認も行います。
性能テスト
性能テストは、システムが実務の負荷に耐えられるかを確認するテストです。時間あたりの処理数や、同時アクセスに対する負荷などの検証を行います。
優先度の高いテストではないため、実務で扱うデータと同様の条件でシステムテストが実施されていれば、ほかのテストを優先的に行いましょう。
互換性テスト
互換性テストは、社内で稼働中の他システムとの互換性を検証し、運用時にトラブルが発生しないかを確認するテストです。基幹システムやスマホ・タブレット端末も含め、すべてのシステム・デバイスとの互換性を確認する必要があります。
将来的に、外部システムへの接続やネットワーク環境の変更なども想定している場合、すべて状況も包括的に互換性テストで確認しましょう。
ユーザビリティテスト
ユーザビリティテストは、ユーザー視点で操作感や快適性を確認するテストです。実施時はシナリオを作成し、実務レベルでテストを実施する必要があります。
具体的には「ユーザーが操作を誤らないか」「直観的に操作しやすいか」などを確認します。
セキュリティテスト
セキュリティテストは組織全体に対し、セキュリティ対策が万全に行われているかを確認するテストです。どれだけ堅牢なセキュリティ対策を施していても、セキュリティに対する意識を組織全体で高めなければ、効果に期待できません。
たとえば「メールを利用した外部サイトへの誘導」「誤ったデバイスの扱い方による情報漏洩」などのリスクは抑えられないでしょう。人的対策も含め、セキュリティリスクの高さを把握するためにも、セキュリティテストの実施が求められます。
回帰テスト
回帰テストは、システムの一部変更や改修、機能追加などを行った際、機能的な影響やトラブルが起きないかを確認するテストです。プログラムの変更は、意図しない影響を与えるリスクもあり、テスト実施により確認する必要があります。
ただし、受け入れテスト時点では、プログラムの変更を終えているケースが多いため、優先度の高いテストではありません。
受け入れテストの進め方と流れ
受け入れテストの進め方と流れを見ていきましょう。
- <受け入れテストの流れ>
-
- 計画:テストスケジュールやリソース、テスト範囲など全体像を明確化する
- 準備:テスト環境や参加者、端末など運用環境の準備を行う
- 実施:テストケースの結果を記録できるよう、管理表などを用いて実施する
- 評価:テスト結果から問題点を洗い出し、報告書にまとめる
- 完了:テストをすべてクリアした時点でシステムをリリースする
リリースを遅らせないためには、計画段階でスケジュールの基盤を構築することが重要です。関係各所とコミュニケーションを取り、テスト計画を共有し、円滑に進められる準備を行いましょう。
受け入れテストの実施にあたってのポイント
受け入れテストの効率化、品質向上に向けた実施のポイントを3つ解説します。
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優先度の高い機能から実施する
テスト実施期間は有限なので、優先度の高い機能(業務)から順にテストを実施しましょう。システム導入の目的は、業務効率化やリソースの削減など、事業課題の解決です。
そのため、優先的にシステムを稼働させるべき業務をリストアップし、該当する機能のテストを優先的に行いましょう。優先度をつけることで、事業課題の速やかな解決に期待できます。
実際の環境・データで実施する
実際の環境・データを使用してテストを実施することで、システム稼働後のトラブル発生リスクを抑えられます。本番に似せた環境・データはあくまでもテスト用であり、データ量や特性は実際の環境と異なるケースがあります。
実際の環境ではシステムの性能が耐えられないリスクもあるため、受け入れテストでは実務の環境・データを用意することが大切です。
連携するシステムの挙動を確認する
受け入れテスト実施の際は、連携するシステムの挙動も確認し、実務に悪影響を及ぼさないかチェックしましょう。システム開発中に仕様変更が入った場合、連携するシステムを考慮しないケースがあります。
そのため、仕様変更を反映し、連携するシステムと併せて正常に稼働するかを確認しなければなりません。
外部委託・第三者検証を活用する
受け入れテストでは、外部委託・第三者検証の活用も検討しましょう。社内にテスト実施のノウハウがない場合、テストケースを最適化してくれる専門業者へ委託したほうが、稼働後のリスクを軽減できます。
また、発注側・開発側は「こんな使い方はしないだろう」「こんな欠陥はないはず」など一定のバイアスがかかることもあります。第三者検証は、客観的な視点でテストを実施できるため、不具合を発見しやすい方法です。
システムの品質を向上させるためにも、外部委託・第三者検証も検討しましょう。
まとめ
受け入れテストは、システム開発における最終工程であり、完成品の品質を左右する重要な工程です。開発側でも、単体・結合テストやシステムテストなどを実施してもらえますが、実際の業務で使用する環境とは異なります。
データの特性や量、システムの使い方なども含め、実際の環境でテストしなければ、潜在的な不具合を発見できないかもしれません。リリース直前だからといって油断せず、外部委託や第三者検証も検討して、受け入れテストを実施しましょう。
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