【背景と実施概要】
お客様は、長年中規模病院向けの電子カルテ関連システムを提供されています。当社は、このシステムに関連した新しいビジネスモデルの検討を支援し、それにあったクラウドのシステムアーキテクチャの設計を行いました。

このシステムは院内にサーバを設置して、院内でのみ利用可能なオンプレシステムです。これまでは、個人情報であるカルテ情報を院外で管理することに大きな拒絶反応を持つ病院がほとんどでしたが、近年では国の指針もあり、クラウドでの情報管理に一定の理解が進んでいます。お客様はこの様な状況下をチャンスと捉えています。新しいクラウドベースのシステムを開発し、中規模病院だけでなく小規模病院にも導入しやすくして、事業拡大の可能性を模索されていました。

【進め方】

まず、現在のシステムの特徴や機能だけでなく、現在の事業課題もあわせてヒアリングしました。またオンプレからクラウドのシステムにすることで、どの様なメリット・デメリットが発生しうるかを、様々なシナリオで検討し、いくつかのケースを提示しました。メリット・デメリットを比較検討していただき、進むべきビジネスモデルを決めていただきました。

決定されたビジネスモデル案に合致したシステム構成を検討し、システム構成や機能構成を設計しました。なお、設計したシステム構成は、Linuxサーバ上にDockerというコンテナ技術を利用して各種機能を実現し、障害発生時に自動的に冗長系に切り替えることができるものです。

本件の設計は完了し、今後はお客様のエンジニアリングチームが実際にシステムを開発する際に、技術的なサポートを提供する予定です。