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これは知っておきたい! ゲームシナリオライターに必要なこと 第一回

みなさんこんにちは!

紅ぽてとです!

 

これから数回にわたって

ゲームシナリオライターを目指すみなさんに

これだけは知っていておきたいポイントをご紹介しようと思います!

 

シナリオの書き方は他のサイトさまにもたくさん出ていますので

今回は特にフリーのライターとして働くために注意する点を中心に

お話できればいいなと思います。

 

下のようなスケジュールで月1くらいで更新できればと思います。

1.必要なソフト

2.知っておくといいこと

3.プロットをお願いされた時のポイント

4.シナリオを書く時のポイント

5.アプリ作品かそれ以外か

6.原作がある作品を書く時のポイント

7.キャラクターの書き分けについて

8.ネタが切れたら

9.書き終わったら提出前にやること

10.私のシナリオ執筆の進め方

 

コメントを頂いた場合など

途中で内容などを変更したり

別々の話をまとめてしまったりするかも知れませんが

どうぞ最後までよろしくおねがいします!

 

それではさっそく始めましょう!

第一回は必要なソフトについてです。

 

前準備はいいから早く書き方教えてよ!

という方もいるかも知れませんが

とても大事なことですので、最後までお付き合いください。

 

◯ゲームシナリオはデジタルでかけなければ始まらない

 

 

ゲームのシナリオを書いてみたいという方や

 

今からライターを目指すという方々は

デジタルで作業したことないという方はあまりいないかと思います。

ではなぜこんなお話をしているのかというと

以前よくお取引をしているライターさんに

「パソコンが壊れたので、アナログで書いてそれのスキャンデータを

送るのじゃダメでしょうか?」

とご相談を受けたことがあるからです。

 

ゲームのシナリオでなく

 

例えばドラマCDやゲームの舞台化などのお仕事だったら

もしかしたらOKになることもあるかも知れません。

 

ただ残念ながらこの時はゲームシナリオでしたので

この時は丁重にお断りさせていただき

パソコンが治ってから作業をしていただきました。

 

では、なぜゲームのシナリオは

デジタルじゃなければいけないのでしょうか?

 

(1)ゲームのシナリオは書くだけでは終わらない

 

ゲームのシナリオの大きな特徴の一つとして

ゲームシナリオは書くだけでは終わらないという点があります。

 

ゲームシナリオに興味があり

調べた事がある方ならご存知かも知れませんが

Wordで書いたデータがそのままゲームとして

表示されるわけではないのです。

 

わかりやすい例をあげます。

下の文章をWordで書いてそのままプログラムに流し込むとします。

  ももたろうが道をあるいていると

  向こうから犬がやって来ました。

  犬はいいました。

  ワンワン! そのきびだんごをくれたら

  一緒に鬼退治に行ってあげるよ!

 

上の文章で下の様に表示したいとします。

 

 

ですが上の文章をそのままプログラムに流しこむと

ゲームではほとんどの場合

下の様に表示されてしまいます。

 

 

この様に改行が全て無くなって表示され

さらに改行もされずに画面をはみ出して読めなくなってしまうわけです。

 

※ なお、上のゲーム画面はUnityというゲームエンジンの

  「宴」というアセットを使用して作成しました。

  「宴」は文字をメッセージ枠をはみ出してしまう際は

  自動で改行してくれたりする非常に優れたツールです。

  2枚目の画像はイメージであり

  実際に宴で作業をした場合、上記のように表示されることはありません。

 

このみなさんに書いていただいたシナリオを

プログラムで正しく表示するために

プログラムに理解できる命令文に置き換える作業を

スクリプト化といいます。

 

プログラムの組み方にもよりますが

よく使用されるスクリプトでは先程の文章は下の様に表記します。

 

  ももたろうが道を歩いていると[r]

  向こうから犬がやってきました。[l][p]

  犬はいいました。[r][l][p]

  「ワンワン! そのきびだんごをくれたら[r]

  一緒に鬼退治に行ってあげるよ!」[r][l][p]

 

こういった作業を行う必要がある以上

一度アナログで書いてもらって

それをデジタルデータに起こし

最後にスクリプト化するとなると

大変な時間がかかってしまいますね。

 

アナログで書いた物をデジタル起こしするだけでも大変なのに

更にその先にスクリプト化が必要となると

開発費がいくらあっても足りません。

 

最近では改行はそのまま改行として読み取ってもらえる方法なども

増えてきたように思えますが

 

それでも他の部分(キャラクターの表示など)で

スクリプトが必要になるのに変わりはありません。

 

後々こういった作業があるのだから

初めからデジタルで書いてもらった方がいい

というのがゲーム業界の主流になります。

 

(2)アナログよりデジタルの方が修正が楽

 

これは何もゲームシナリオに限ったことではないかも知れませんが

 

例えばゲームシナリオの場合、途中でキャラクターの名前が変わったり

専門用語の名前が変わったりということが多くあります。

(本当によくあります!)

 

また1章と2章の順番を入れ替えようといった場合や

よく使うけど変換が面倒な専門用語や人物の名前を

すぐにコピー出来るようにするなど

そういった作業をする上でアナログよりもデジタルの方が簡単なわけです。

※ このキャラクターの名前が変わった時に

  デジタルでの作業だと変換が非常に簡単です。

 

 

◯必要なソフトは?

 

それでは必要なソフトとは何になるのでしょう?

いろいろな納品形式がありますが、

Microsoft Word

Microsoft Excel

 

Microsoft PowerPoint

の3つは揃えておきたいです。

 

「え? シナリオなのにExcelやPowerPointも必要なの?」

と思う方もいらっしゃるかも知れません。

 

これらのソフトもゲームライターを目指すにはあるといいソフトになるのです。

 

 

(1)シナリオ執筆の資料がExcelやPowerPointで届くことがある

 

ゲームシナリオを書くにあたって必要な情報が

ExcelやPowerPointで届くことがあります。

 

PowerPointのデータはPDF化されて送られてくる事も多いですし

当社ではライターさんにお送りする際は

基本的にPDF化をしていますが

お仕事としてゲームのシナリオをやりたい人には必須のスキルです。

 

 

(2)納品データがExcelの場合がある

 

こちらはゲームシナリオ特有の物だと思っていますが

「シナリオをExcelで書いてください」

と言われる事があります。

 

大きな理由としてはさきほど説明したスクリプト化を

するのに楽だという点です。

 

会社さんによってはExcelに書いたシナリオを

自動的にスクリプト化するマクロを

組んでいる会社さんなどもあります。

 

また上記で使用しました「宴」など

Excelに記入するだけで

改行なども勝手に対応してくれる優れたアセットもありますので

ますますExcel納品の需要が高くなっているわけです。

 

 

※ 上で紹介したシナリオはExcelで書くとこのような形になります。

 

 

(3)PowerPointは企画書から作ってと言われた時にあると便利

 

PowerPointでシナリオを書くことには

なかなかならないと思いますが

以前、企画からお手伝いをさせて頂いたお仕事で

「他の必要な情報は入れたからストーリーのところと、

イメージの近いキャラクターの画像だけ入れてよ」

とPowerPointのデータを頂いたことがあります。

 

せっかく企画から関われるようなお仕事ですので

PowerPointがないから無理です

とお断りをしてしまうのは非常にもったいないです。

 

 

◯そうはいってもやっぱりExcelで文章を書くのは苦手という人へ

 

「Excelが苦手なので、Wordで書いた文章をそちらで

Excelに入れてくれませんか?」

 

ライターさんからこういったご相談はよくあります。

 

こういったご相談については検討はさせていただきますが

 

申し訳ありませんが実際にお仕事をお願いすることはほとんどありません。

 

少し現実的な問題として

 

一度Wordで書いて頂いてそれを当社でExcelに起こす場合

Excelに起こす分の作業を他の方に代わっていただきます。

 

どんな業界でも、「作業時間=経費」です。

どんなに内容はよくても経費が余計にかかるのであれば

より経費が掛からない方にお願いをしています。

 

 

仮に経費の問題をクリアできたとしても

全く同じレベルのシナリオをかけて

全く同じ料金で全く同じ作業時間が必要な二人が居た場合

一人はWordでしか作業ができず

一人はExcelでもPowerPointでも作業ができる場合は

初めから望む形で作業が出来る人を選ぶのではないでしょうか?

 

 

 

 

◯まとめ

 

いかがでしょうか?

非常に基本的な部分ではありましたが

同時に非常に大切な部分でしたのでお伝えしました。

 

せっかくお仕事の相談が来たのに

ツールが使えないからとお仕事を断ってしまうのは

非常にもったいないですよね。

 

 

これからライターを目指すみなさんは

是非参考にしていただいて

使えるソフトについても少し意識をしていただければと思います。

 

それでは今回はこの辺で!

次回は「知っておくといいこと」をお送りします。

 

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