株式会社チーム・エムツー

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~ターゲットを明確にした教材の制作~

弊社は人材育成における教材制作においても多くの実績をもちます。

ここでは、それらのなかからeラーニング事業における事例を紹介しましょう。

――進化を続けるeラーニング――


eラーニングとは、ITを活用して行う学習のことです。今では学校教育をはじめとしたさまざまな分野で利用されています。

企業がeラーニングを展開する理由は、紙媒体(テキストや参考書)や講義だけでは教育効果が限られている、また教育機会が制限されるからです。これを解決するために、既存の教材や講義にeラーニングを加えることで、より学びやすくしたり、eラーニングのみの講座を開設して受講者の裾野を広げたり、学習の利便性を高めているのです。


近年では、スマートフォンを使用したモバイル・ラーニングも登場。「ながら学習」「隙間学習」などと呼ばれるように、ちょっとの空き時間で学習するスタイルが注目されています。

また、実際に受講生が集まる講義と、自宅でのeラーニングを組み合わせた「ブレンデッド研修」といった手法もとられるようになってきました。


ブレンデッド研修についていえば、単に講義を聞くだけだった部分をeラーニングで済ませ、受講生が集まるときはディスカッションやワークショップなどを行なって、集まることの価値を最大化することが目的です。

エステティックサロンなどの店舗展開する企業やオフィスワーク中心の企業でも、同様の手法が採用されています。日常のケアに関する知識をeラーニングで覚えてもらい、サロンでは施術、ジムではトレーニングを行なうといった具合です。

eラーニングは、その内容も、採り入れられ方も進化しているのです。



――教材のユニーク性で差別化を図る――


7~8年前のことですが、介護関係のクライアントから、新規事業としてeラーニングを活用したパソコン教室を立ち上げたいというご要望をいただきました。クライアントにとっては、新規サービスを携えた上での、まったくの異業種への参入ということになります。


弊社はまず、パソコン教室で使い方を学ぶアプリケーションとして最も一般的である「マイクロソフト オフィス」の市場分析を行ないました。その上で、eラーニングで提供する際のスケーラビリティーを試算。LMS(学習管理システム)を提供する大手企業と連携して、事業の提案を行ないました。


教材制作では、どんなゴールを設定すべきかを考えました。主婦を対象としたeラーニングでは、なにかの試験に合格することそのものがゴールではありません。

ワードやエクセルを使って、主婦の方々は何をしたいのか。町内会のチラシを作る、子供が通う学校への届けを作る、自宅で文書作成のお仕事を行うといった成果物を設定することで、この教材で学ぶ意味が生まれてくるのではないかと考えました。

差別化には、目新しさも必要です。そこで、FLASH(Webコンテンツ制作ツール)を使用し、画面上で人物が会話しながら説明するという仕掛けを提案しました。生徒役は主婦、先生役はその娘さんという設定です。こうした仕掛けは、既存のeラーニングには見られなかったものです。


加えて、クラウドソーシング企業と提携し、受講者が一定のスキルを身に付けたときに仕事を得られるというゴールを設定しました。「実践的なパソコンスキルが習得でき、仕事も得られる」という方向性でアピールした結果、受講者からの高い評価を得ることができました。



――十分な下調べで的確な企画を立案する――


eラーニングに限りませんが、教材を制作するには、それなりの知見が必要です。弊社はもともとマイクロソフト オフィスの実用書を何冊も制作しており、数多くのテクニカルライターを抱えていましたので、内容の正確さや充実度については問題ありません。また、専門学校で使う教材などを多数制作した経験があるので、パソコン教室以外の分野にも対応が可能です。


大切なことは、どんな分野においても、対象となる受講者に合わせて教材を制作することです。そして、その前提となるのは受講者のことを十分に理解することです。

この案件では、受講者のペルソナを「家にいることが多い30~40代の主婦」に設定しました。

私自身、こうした主婦の方々が何を欲しているのか、完全に理解しているわけではないので、まず100人ほどの主婦の方々にアンケートや話を聞くところからはじめました。

その答えのひとつが、先述したゴールの設定です。ご協力いただいた主婦の方々に謝礼を支払うなど経費はかかりますが、十分に下調べを行なったからこそ、的確な企画が立案できたのです。


このように、事前の調査をしてはじめて、企画に根拠を与えたり、客観的な力をもたせたりすることができます。また、分野を問わずに企画の立案が可能なのも、事前の調査があってこその話です。

一般的な制作会社では契約がまとまってからこうした下調べなどを行なうことも多いですが、弊社は企画のために必要と判断したときは営業努力範囲として考えます。契約が成立しなければ、それはコンペに参加した費用と同じだと捉えるようにしています。

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森嶌 正巳

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