アジアのシステムVol4　ネパールの銀行

こんにちは、シンタイギ株式会社の舘野です。

東南アジアでローカルエンジニアとして仕事していた経歴があり、その時に見て聞いた情報を紹介していきます。

Vol4はヒマラヤ山脈にある国ネパールです。

アジアのシステム①　ネパールの金融

■登場人物紹介
・タテノ（日本人）
・ディグ（インド人同僚）
・ニジェ（ネパールの担当者）

＞あらすじ
ネパールのビジネスパートナーが取引のある金融システムを更改するという事で、冗長化機能を付けたタワー型サーバーを2台、HUB、モニター2台をセットで売り込みに行った。

カトマンズの雑踏の中、とある雑居ビルの階段をあがり、2階の奥の部屋に通された。
口には出せなかったが、マジか。さすがネパール。こんなところにシステムが置いてあるのか。郷に入り手は郷に従え。ここはディグについて行こう（弱気）。と思っていた。

床には大きな絨毯がしかれているが、土足で汚れ、ほこりまみれになっている。その先に机が並べられてデスクに向かって仕事している人が数人いる。

「これがうちのシステムだよ」とニジェが話しかけてきた。

あたりを見渡してもそれらしきものは見えない。お互いの顔を見るディグとタテノ。

「どこだい？サーバーは？」ディグが躊躇なく聞くと、ニジェが右手を伸ばしながら答えた。「ディグの足元にあるデスクトップだ」

机の横の床に米国メーカー製のデスクトップPCとUPSが並べて置いてある。。ほこりまみれでファンは真っ黒、UPSのランプが埃で見えない。

エンジニアらしい質問をと思い「ユーザは何人ぐらいいるの？」と聞くと、「今は14万人くらいかな。」とニジェが答える。

14万人！こんなPCで14万人の金融データ！？大丈夫！？いや大丈夫じゃないから、システム更改するのか。。

日本では考えられない構成にあっけを取られている横でディグが話を進める。「新しいサーバーを構築して、データ移行するのに、2，3日かかるかもしれないよ。」ニジェは笑いながら「問題ないよ。この間も4日くらい止まったから。」と答えた。

！？金融システム4日間止まっても問題にならないんだ！！

システムに対する考え方、物事の時間の流れが違うのだなと再度認識した案件でした。