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義務教育にプログラミングは必要か


最近話題に上がることの多いこの問題。皆さんはどうお考えでしょうか。プログラマーの人ほど義務教育にプログラミングがあってもいいんじゃないか。と思われるのでしょうか。私はプログラマーではないですが、少々Pythonをたしなみます。プログラミングを義務教育で、それも初等教育から導入する意味合いをちょっと考えてみましょう。

小学校の勉強とは

小学校での勉強はそれこそ基礎の基礎。勉強をする土台作りに多くが割かれます。国語であれば読解力を、算数であれば基礎的計算知識を身に付けるわけです。この基礎がなくては大人になってから書物で自分で勉強することすらできないでしょう。

そのため、小学校での勉強は「勉強のための勉強をする」とも言い換えれるかもしれません。まったく新しい知識を身につけるわけですから小学校段階での勉強は取っ付き易く、勉強への抵抗感を軽減するように工夫されています。

中学校での勉強、そして高校

小学校での勉強とことなり、中学・高校の勉強は受験に向けた詰め込み型教育だといえるでしょう。私は本が好きだったので、教科書をもらうと必ず国語の本は最後まで読破しましたし、美術部でもあったので地理や歴史の資料集などはワクワクしながら写真を眺めていたものです。

授業では受験に関係のない箇所を省く場合があります。それもそうです。全部やっても受験に役に立たないのですから。

さて、ここで一つポイントがあります。「受験に役に立たないから」どうです?義務教育で三角関数を女子に教えて社会に出て何の役に立つのか?発言思い出しませんか。

役に立つから勉強するのか、役に立たないから勉強しないのか。この2つの論点だけで解釈するから義務教育下での勉強の意味あいが根底から崩れているのではないでしょうか。

何のために勉強するか

大人になって気がつくのは、勉強に対する学習コストという観点です。もっとも効率よく学習コストの低い勉強というのは、既に基礎的知識を持っていることに対して枝葉をつけていく方法です。

まったくの新規の学習ではないので、習得が早く身につき実践するのも速くなります。WEB業界で言い換えれば、HTMLとCSSが書けるようになったからSassでも触るか。であったり、Pythonが読み書きできるとRubyもできる。のような感覚です。

義務教育は大人になってから勉強する際の学習コストを下げるために行う。と私は最近感じています。今更ながらもっと学生時代に数学を真剣に取り組むべきでした・・・。Pythonなどプログラミングでは数学的発想や、数式が重用になってきます。

特に最近流行りのディープラーニングや強化学習などでは、統計の知識も必須です。幅広い知識や発想力がなければ先へ進むことが出来ません。ひらめきとは、今持っている知識からしか生まれない。とはよく言ったものです。

初等教育でのプログラミング

一般的に義務教育でプログラミングを、という賢い方たちは「受験に使えば必死でやるから優れたプログラマーが出てくるに違いない」という発想であるようです。この点は賛成ですが、やはりおとなになってからの学習コストを下げるための基礎知識は、初等教育から与えなければならないと思うわけです。

多くの知識を吸収し、実践できるようになれば社会にでるときにも選択肢が確実に増えます。この「実践」というのが受験しか無い現状では、当然子どもたちも「こんな勉強は社会に出て役に立たない」というでしょう。私も言いました。

今一度明確にしておかないといけないのは、社会に出てから役に立つわけではなく、自分が大人になった時に「勉強」するときの学習コストを下げるために今勉強しないといけないのだ。と教えてあげなければならないという点でしょう。

モノを生み出す力

プログラミングにはモノを生み出す力があります。それもたった一人で。iPhoneケースや、家電など自分一人ではつくり上げるのは非常に難しいですし初期投資もかかります。プログラミングは今そこにあるノートPC、それだけです。

自らの知識と発想・ひらめきで、自分が面倒に思っている処理を自動でやらせる。プログラミングを学べばこういう解決方法も選択肢に入ってくるわけです。知識がなければ選択肢がそこにあるかどうかすら発見できません。

やる気

子どもはそのほとんどが「なんでやらないといけないのか、面倒くさい」と感じています。勉強が楽しくてしょうがない、なんていうのは一部の子どもだけでしょう。ですから、「やらせる」しかないのです。ここで間違ってはいけないのは「あなたの将来のため」なんて言ってはいけません。

みなさんも親に言われて反発しませんでしたか。自分の子どもの時を思い出してみましょう。夏休みの宿題嫌々やりませんでしたか。反面自由研究や工作は頑張った人も多いのでは無いでしょうか。

「たのしさ」は子どもは自ら発見します。この楽しさに気づくために、何かを与えるのが大人です。

優れたピアニストは、子ども時代厳しくすぐれた先生から教わっていたと思いますか?そうではないのです、ピアノの楽しさを優しく教えてくれた先生に皆学んだのです。そこで自ら楽しさを見出し、その後専門的な先生のもと指導を受けてピアニストとなったのです。

おわりに

そもそも私はド文系で、大学の専攻は社会福祉でした。今も日々勉強、次々とやりたいことが出てきます。が、新しい勉強の学習コストが高過ぎるのです。こういった悔しい思いをさせないためにも、子どもたちにはより多くの選択肢を発見出来るだけの「目」を持って欲しいと思っています。

義務教育にプログラミングは必要か、その答えはもう出ましたか。

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EDITOR PROFILE

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淵上 喜弘

会社設立から10年目となります。今でもまだ合同会社という形態の法人は少ないように思いますが、フットワークの軽さ、意思決定の速さというメリットから合同会社という形態を取っております。 Webに関する様々な悩みを解決し、Webをもっと自由にもっと豊かに。Webにアハ体験を、という信念のもと活動しております。 直近ではグロースハックをメインとしており、今あるPVをいかにコンバージョンに結びつけていくか。という分析・仮説・検証を重視したサイト改修を行っています。 Win-Winの関係を多くの会社様と築いて参りたいと、2015年より港区赤坂に東京営業所を構えました。ご訪問エリアは岡山・兵庫・大阪・東京となっております。 合同会社ジリキ 代表社員兼、業務執行社員。 1979年生まれ 兵庫県尼崎市出身・明石市育ち。 川崎医療福祉大学を卒業後、日産サティオ岡山に就職し初年度新人賞をカルロス・ゴーンCEOより受賞。その後NTT関連フレッツ販売会社に再就職し、地域賞2位を受賞。OCN販売表彰2位も同時受賞するとともにBフレッツ単独販売数の記録を打ち立てる。2006年合同会社ジリキ設立。SEO、WEBサイト制作業を開始。

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