株式会社クリエイティブ・ユニティ

アイコンシルバー
東京都

ロングセラー商品解剖学 vol.001


はじめまして。
株式会社クリエイティブ・ユニティ:コピーライターの花岡です。
前回の記事でご紹介したとおり、この連載では世にある「ロングセラー商品」について一方的に考察・分析。
「その商品はなぜ市場に生き残り続けているのか…?」という小さな疑問を、『USP』抽出とともに紐解いていきたいと思います。

第1回のテーマは『氷枕』。

ゴム製で中に水や氷を入れるタイプの昔ながらのあれです。
20代前半の私の実家にもあって、熱を出したときによくお世話になっていました。
今ではあまり見なくなったとはいえ、細々と市場には生き残り続けている氷枕…
なぜ人は敢えて氷枕を使うのか? その理由と背景について徹底解剖していきます。

まずはかんたんに氷枕の歴史を遡ってみましょう。

1872年に京都博覧会にて日本で初めてのお目見え。
1878年に刊行された「医療器械図書」に記載あり。当時は医療器具のひとつとして利用されていたようです。
1926年には東京を中心にインフルエンザが大流行。氷枕が家庭にも用いられるようになり爆発的ヒットに。多くのメーカーが製造・販売に参入します。
1950年にもインフルエンザは流行。氷枕は売れに売れ、全盛期を迎えます。

一家にひとつが当たり前になった氷枕ですが、その後続々と強敵が…。

1975年に「アイスノン」が販売を開始。『氷のいらない氷まくら』というキャッチコピーで、
半年で100万個を売り上げる大ヒットを記録しました。
同時に氷枕の売り上げは約40%下落。水漏れの心配がなく保冷時間の長いアイスノンは、あっという間に氷枕に取って代わる存在となりました。

その他にも、「冷えピタ」・「熱さまシート」など簡便性の高い冷却グッズが次々に登場します。
ゴムのにおいや氷のゴロゴロ感が気になるユーザーから見限られた氷枕、需要激減の一途をたどるのでした…。

さらに… みなさんはご存知でしょうか?
「アイスノン」の進化形、その名も「アイスノンピロー」。

表面が冷たすぎず固すぎず、冷却時間も長持ちするという優れもの。
言わば『ひんやり気持ちいい低反発枕』といった感じ。
氷枕と「アイスノン」のいいとこ取りをしたような商品なのです。

こんな最強のラスボスが出てきては氷枕の勝ち目もなくなったようなもの…
しかしまだ氷枕には一定の支持者が必ずいるはず! ではその『USP』を探ってみましょう。

まず氷枕の良さといえば…
・ 入れる氷の量によって温度を調節できる。
・ あらかじめ冷やしておく必要がないので、冷凍庫のスペースを取らない。
・ その分枕自体も大きいのでアイスノンなどに比べ冷却面積が広い。寝返りも打てる。
・ 枕に乗せて使わないため、結露で枕が濡れてしまうこともない。
とまあいくつか挙げられますが、ライバルたちと圧倒的な差別化を図るにはいまいち…。

ユーザーのニーズとしては…
本来、発熱や熱中症などは突発的なもの。日常から準備していなくても、
持っていれば「いざ」という時に必ず役に立つというのが絶対条件。

となると、氷枕の独自の強み(=『USP』)は…
ずばり、

「緊急性」への対応力。

「アイスノン」などと違って冷凍庫でのスペースを気にしながら冷やしておく必要がなく、氷(アイスキューブ)さえあればすぐに使える。
また「冷えピタ」などは乾燥に弱く使用期限が設定されているため、
保管に気を遣わなければならないのに対し、氷枕は使用時以外の手間は一切不要。
ここにロングセラーの理由を見つけた気がします。

とはいえ実際、氷枕を初め「アイスノン」にも「冷えピタ」にも解熱の効果はないそうです。発熱にともなう頭痛や興奮状態を鎮めるくらいの役割でしかありません。
寝苦しい暑い夏の快眠アイテムとして、また集中したいときの精神安定アイテムとしても活躍します。
室内でも熱中症が警戒される今、予防のひとつとしても効果はありそうです。
氷の音で爽やかな気分を味わうのもいいですよね。

ということで氷枕を見直した結果、新キャッチコピーを提案します。
 

『持っててよかった! わが家の救急隊。いざという時、即出動。』

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