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【費用300万以上】本格的なコーポレートサイトのリニューアルを行うときの進め方とは?

目次

【費用300万以上】本格的なコーポレートサイトのリニューアルを行うときの進め方とは?

本記事は、コーポレートサイトを本格的にリニューアルを行いたいと検討されている方に向けて、コーポレートサイトリニューアルのポイントを紹介いたします。

今回は、以下のような予算感、案件ボリュームの案件が対象となります。

  • 予算が300万〜1000万円程度のコーポレートサイトのリニューアル制作

上記予算感の場合、コーポレートサイトのリニューアルにおいて期待する効果に近づけるための制作リソースを確保することができると考えられます。

コーポレートサイト実績を持つ企業一覧は、「ホームページ・WEBサイト制作会社一覧」よりご覧いただけます。

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1.コーポレートサイトのリニューアルのタイミング

このページをご覧いただいている方は、すでにリニューアルを検討されていらっしゃる方かと存じますが、コーポレートサイトはどのようなタイミングで見直されるケースが多いのでしょうか。

・会社の方針の見直し

広報会議のコーポレートサイト実態調査レポートによると、「会社の方針が変化したこと」がコーポレートサイトをリニューアルするタイミングとして回答が多いという結果がありました。
(参考:コーポレートサイト実態調査レポート

過去に実際リカイゼンで取り扱ったコーポレートサイトのリニューアルについても、以下のようなタイミングでのお問い合わせがありました。

  • 会社の中長期戦略が見直され、コンセプトを見直すタイミング
  • 事業戦略としてWEBからの新規開拓を行う方針に決まったタイミング

2020年のコロナ禍以降、事業戦略の引き直し新たな経営課題の発見など、世の中の流れや市場動向の中でリニューアルを検討するキッカケが生まれているようです。
その他のリニューアルの検討タイミングとしては以下のような例があります。

・事業が増えた、子会社が増えた

他事業を展開している企業やグループ企業など、複数の事業サイトや子会社サイトを運営している会社の場合、状況に応じて個別にサイトを作成しているケースがあります。
全体のレギュレーションが決まっておらず、個別サイトが増えた場合、全体の統一感がなくなり、ブランディングが活きないなどの理由で、コーポレートサイトのリニューアルのプロジェクトが立ち上がることがあります。

・内製化を検討したい

WEBまわりの人材やプロモーション・広報部門などの人材が拡充されると、コーポレートサイトの運用を社内で行いたいというニーズが生まれ、自社運用できるようにCMSの導入などを中心にリニューアルを行うケースがあります。

2.コーポレートリニューアルプロジェクトの進め方

コーポレートリニューアルの全体像を把握する

コーポレートサイトのリニューアルプロジェクトは、プロジェクトの立ち上がりからリリースまで約1年〜1年半ほどかかるような規模感となります。

大まかなスケジュール感は下記です。

  1. 企画・プロジェクトチームの立ち上げ
  2. 現状把握
  3. リニューアル方針策定
  4. RFP作成
  5. 依頼先候補出し(オリエン・プレゼン)
  6. 依頼先決定・契約締結
  7. 制作
  8. 受け入れテスト
  9. リリース

こうしてスケジュールを確認すると、実際に依頼先の候補を探し出す前に依頼者側で検討・準備をしなければならないことが多いいうことがわかります。

コーポレートサイトリニューアルは「自社」のサイトリニューアルです。
制作会社は、過去経験やノウハウを元に提案を行ってくれますが、どのような課題があるのか、どのようなことを実現したいのか、コーポレートサイトリニューアルにかける思いというのは、依頼者である自社の方しか分かりません。
また、どのようなリニューアルを実施したいかによって選ぶべき制作会社像も変わってくるため、自社で軸をつくることが大切です。

とはいえ、リニューアル方針の策定と言っても、どのような視点で方針を作成すればよいのか分からないという方もいらっしゃると思います。そのようなときは、目的の整理=要件定義のフェーズを外部のプロと一緒に進めるという方法があります。
要件定義フェーズの詳細は、「3.要件定義フェーズのアプローチ方法」をご覧ください。

次からは、全体像を元に各フェーズについて個別に見ていきます。

①企画・プロジェクトチームの立ち上げ

このフェーズは、「会社内でコーポレートサイトのリニューアルを実施しよう」という企画が立ち上がり、プロジェクトを進めるメンバーを決めるフェーズです。

コーポレートサイトの運営は、広報部門や経営企画部門、WEB部門がメイン担当として携わるケースが多いですが、企業の顔とも言えるコーポレートサイトだからこそ、人事部門や営業部門、マーケティング部門など、あらゆる部門からプロジェクトメンバーを集めることも検討しましょう。
コーポレートサイトのコンテンツを作る際に、各部門との連携が必要になるケースが非常に多いため、プロジェクトの企画段階からできるだけ会社のメンバーを巻き込める環境を用意しておきましょう。

このときに注意したいのが、プロジェクトオーナーを決めることです。
納期のあるプロジェクトを運営していくには、必ず指揮命令系統がはっきりしていることが大切です。
普段の意思統一のレギュレーションはもとより、納期を争うタイミングなどで、意思決定を即座に行うことが求められる場合があるため、急ぎのときには誰が判断するのかを決めておくことも大切です。

また、定期的に意見をディスカッションできるチャットスペースや、定例会議の設定もしておきましょう。

②現状把握(★)

このフェーズでは、既存のコーポレートサイトの現状を確認しておきましょう。 定量情報などで把握しておきたい内容を下記にまとめました。 もし社内で確認できない場合は、対応を依頼しているパートナーに確認しましょう。

インフラ ネットワーク構成、サーバー構成、ドメイン
サイト サイトマップ(サイト構成図)、既存サイトの仕様書、運営状況
システム 導入外部ツール(CMS、フォーム、外部連携等)
運用・保守 運用保守内容、費用
アクセス解析 GoogleAnalytics、Search Console、AdobeAnalyticsのデータ

定性情報として、現在のサイトに足りないと思うこと、変えたいと思うことなど、社内の意見を吸い上げておきましょう。

③リニューアル方針決定(★)

このフェーズでは、リニューアルの方針を作成します。
現状把握で見えてきた課題や、もともとリニューアルプロジェクトが立ち上がった理由などをもとにリニューアル方針を決定していきます。
このフェーズでは、マーケティングやブランディングのフレームワークを使いながら課題整理を行うと、改めて自社の打ち出し方などが見えてくるでしょう。

マーケティングフレームワーク例
3C分析 顧客(customer)、競合(competitor)、自社(company)の頭文字を取ったもの。これらの項目の事実情報を集めて整理する
SWOT分析 強み(strongth)、弱み(weaknesses)、機会(opportunities)、脅威(threats)から整理して現状を分析する
PEST分析 政治(politics)、経済(economy)、社会(society)、技術(technology)という外部環境から将来的な影響を分析する
STP分析 分類(segmentation)、ターゲット(target)、差別化(positioning)を明確にし、効果的な市場開拓方法を考える
AISAS 注意(attention)→関心(interest)→検索(search)→購買(acction)→共有(share)というインターネット上で消費者の行動プロセスを説明するモデル

ユーザー視点で考えるコーポレートサイトの目的は?必要なコンテンツを整理しよう」では、ターゲットユーザーの視点からコーポレートサイトに必要なコンテンツを整理しているので、ターゲット別にサイトリニューアルを検討している場合はあわせてご覧ください。

大きな方針が作れたら、方針に基づいてコーポレートサイトに必要な要件として項目を整理していきます。 次のRFPの作成フェーズの元となる内容となります。

④RFP作成(★)

RFP(提案依頼書)は、制作会社に提案をもらうために、依頼内容をまとめたドキュメントのことを指します。
次フェーズが依頼先企業からの提案を受ける段階になるため、依頼内容を先にまとめておきます。
RFPに記載する内容としては下記が参考となります。

リニューアルの目的 事業方針の刷新によるリニューアル など
目標数値 問合せ数、PV数など
コンテンツ要件 コーポレートサイトに掲載したいコンテンツ(会社概要、事業内容、事例 など)
既存コンテンツで残すもの、削除するもの
新規で作成するもの など
デザイン方針 希望するデザインイメージ、ガイドライン共有など
インフラ要件 ネットワーク構成、データベース構成、利用サーバ、利用者想定 など
機能 必要な機能 など
運用 保守運用の依頼内容、体制(例:24/365等の有無)など
品質 セキュリティレベル、パフォーマンス、表示速度 など
対応範囲(スコープ) 依頼範囲
スケジュール・納期 全体のスケジュール、納期など
予算 イニシャル費用(制作費用)、保守・運用費用、サーバ費用 など
提案内容 見積もり、参考資料、提出期限 など

⑤依頼先候補出し(オリエン・プレゼン)

RFPにまとめたコーポレートサイトの制作方針や対応範囲などの条件にあわせて、対応可能な会社候補を探しましょう。1社に決めず、少なくとも3社程度は候補企業として選定し、打ち合わせを行いましょう。
打ち合わせでは、まず依頼者側からのオリエンを実施し、制作会社側からのプレゼンを受けましょう。
およそオリエンからプレゼンまでは1週間〜2週間程度となります。

注意:デザインコンペはおすすめしない

デザインやラフの提出を求めるデザインコンペはあまりオススメしません。
制作会社側からすると、デザインを制作する作業自体が本来は制作コストに含まれる内容であり、費用が発生するものです。
受注できるかわからない状態で制作会社も提案することになるため、どこまでリソースを投下するかは制作会社側に委ねられます。
「コンペで勝つこと」が目的になってしまい、コンペ提案はとても都合のよく見えるものになっていても、実際の制作進行もそうとは限らないということもあります。

Wacalが2021年3月に調査したWEBサイト制作における調査結果においても、コンペの開催有無がサイト制作の成功確率に関連性はないという結果が出ています。

コンペ開催

成果別に分けて見たところ、コンペの開催有無で成功確率は見事に変わらなかった。コンペの開催と成果に関連性はないと言えるだろう。

引用:予算の少ないWebサイト制作は失敗する?Webサイト制作の実態調査

※どうしてもデザイン案がないと判断できないという場合は、コンペフィーを支払い、デザイン制作として稼働した分を支払うということで企業姿勢を見せるという方法もあります。

⑥依頼先決定・契約締結

面談時のコミュニケーションや資料、見積もりを元に依頼先を決定します。
見積もり提出の際のポイントとして、見積書は一式で作成してもらうのではなく、項目明細別に出してもらうようにしましょう。
見積もりの違いなどの確認がしやすくなりますし、依頼内容として何が含まれているのか確認しやすくなります。
もし、対応範囲として共有しているにも関わらず、見積もりの内容に含まれていないのではないかと思うことがあれば確認しましょう。

依頼先が決まれば契約締結を進めます。
契約書は依頼側・制作側のやりとりで1週間程度かかるケースが多いです。

⑦制作

ここでコーポレートサイトの制作がスタートします。
制作は、制作会社側が用意した全体スケジュールに応じて進められることが多いです。
注意したいのは、制作は依頼者側と制作側の二人三脚で進むということです。
制作スケジュールの中には、依頼者側も用意しなければならないものや、構成やデザイン案へのフィードバック・修正指示などが組み込まれており、そのスケジュールにあわせて動く必要があります。

デザイン案へのフィードバックなど、依頼者側で複数の人や部門での意思決定が必要になる場合もありますので、事前に社内に共有し、スケジュールに間に合うように調整をしておくことが求められます。

これらの準備物の用意やフィードバックが遅れると、全体のスケジュールに遅れが発生する要因にもなりますので、依頼者側もしっかりとスケジュールを調整しておきましょう。
サイトの制作部分の流れについて詳しい内容は、「【解説】ホームページ制作を外注したときの流れと進め方、必要な期間とは?」をご覧ください。

⑧受け入れテスト

制作が一通り終わると、想定通りにサイトが稼働するかテストを行う必要があります。
制作会社側でももちろんテストは行いますが、受け入れる側もテストを行う場合が多いです。
大きなサイトであればテスト工程全体で1ヶ月ほど期間を設けられることがあります。実際にサイトを動かす最後の重要な工程なので、できるだけテスト工程は余裕を持って用意しておくことをオススメします。

⑨リリース

テストを行って問題がなければ、コーポレートサイトのリリースとなります。
リリースに伴い、社内や社外への告知なども準備しておきましょう。

3.要件定義フェーズのアプローチ方法

コーポレートサイトのリニューアルについて、リニューアルの目的を達成するために、現状を知り、どのようなリニューアルを行うとよいかを定める要件定義のフェーズは非常に重要です。
「2.コーポレートリニューアルプロジェクトの進め方」の★マークがついているところが要件定義フェーズの内容となります。)

コーポレートサイトリニューアルにおける現状把握・課題設定や課題設定や解決軸を設定するためのアプローチの方法を紹介します。

計測データ定量調査

Google AnalyticsGoogleSearch Consoleなどの計測ツールを使い、現状のサイトの分析を行う調査方法です。

  • 流入が多いページ
  • コンバージョンが多いページ
  • 滞在時間が多いページ
  • サイト回遊の流れ
  • 流入キーワード、検索キーワード

上記のような項目を確認しながら、ユーザーがどのような目的でサイトに訪れているか、期待しているアクションをするユーザーはどのようにサイトを見ているかなどを数値を追って確認します。

ポイントとしては、こういった計測ツールは、サイト利用者の情報取得は全部できておらず一部であり、おおよそを把握するために使用するという観点を持つことがあります。
(参考:https://ahrefs.com/blog/gsc-hidden-terms-study/

また、サイトに計測ツールが適切に導入されている場合はこれらの情報を活用することができるが、そもそもサイトに導入されていなかったり、データ取得ができていないという場合には使用することが難しいということもあります。

アンケート調査/インタビュー調査

アンケート調査でもインタビュー調査でも、どのような設問を用意するかが重要となります。
適切な設問を行うことで、課題やユーザーが求めているものなどを把握することができるようになります。

● アンケート調査
アンケート調査は、現在のコーポレートサイトや競合のコーポレートサイトなどをターゲットとするユーザー群に見てもらい、印象や使い勝手などの設問に対して回答してもらいます。
回答結果の評価されている項目などを元に、リニューアル方針を作成していきます。
● インタビュー調査
インタビュー調査は、実際にコーポレートサイトを使用したことがあるユーザーや社員の方などに話を聞く調査となります。
アンケート調査のように数は多くありませんが、深堀りした質問などが可能になるので、ユーザーの心理に近づくことができます。

ヒューリスティック分析

ヒューリスティック分析とは、プロのデザイナーなどデザインの専門家に、ターゲットや目標値などを共有した上で、現行のサイトを分析・評価してもらう分析方法です。

よくある進め方としては、自社のコーポレートサイトの他、競合サイトも同じ視点でチェックしてもらい、分析してもらうことで、自社コーポレートサイトの良い点、改善すべき点を見つけます。
調査を実施するプロの経験則への比重も大きいですが、インタビューやアンケート調査よりも短期間かつ安価で実施が可能です。

ウォークスルー調査

ウォークスルー調査は、こちらもプロのデザイナーやディレクターなどがユーザーになりきって、サイトの調査を行う調査方法です。
コーポレートサイトにおいて、サイトへの流入からコンバージョンポイントとなるゴール地点までのシナリオを策定し、そのシナリオごとに実際にサイトを使いながら課題点を抽出していきます。
ターゲットになりきって迷うところやつまづきポイントを見つけることがメインとなるため、ターゲットになりきるためのシナリオ設定が肝です。

要件定義フェーズから依頼できる制作会社を探す

上記のような現状把握、課題抽出を行うことで、改善すべきポイントが明確になるため、雰囲気でデザインだけを変えるよりも効果に紐づきやすいリニューアルが可能になります。

とはいえ、なかなかマーケティングやブランディング、WEBサイトに携わる仕事を定期的に行っていない場合、上記のような調査・分析を行うこと自体なかなか難易度が高いです。この要件定義フェーズを自社で進めることが難しいと判断した場合は、要件定義フェーズから相談が可能な制作会社を選びましょう。

方針決定こそ重要なフェーズであることをコーポレートサイトリニューアルを得意としている会社は理解しているため、要件定義フェーズから対応することが可能である場合が多いです。
実際、要件定義フェーズから制作会社側が参加する場合、制作会社側が指揮を取りながら、目的や予算、スケジュールに応じて上記のような分析手法から適切な方法を選択し、コーポレートサイトリニューアルの方針づくりを進めます。

このような要件定義フェーズから制作の相談を行う場合は、どういった方法で課題分析を行い、クリエイティブに落とし込んだのかという一連の進め方の事例などを聞き、そもそも対応ができるか、調査結果がどのようなアウトプットになるのかを確認し、納得ができる制作会社を見つけましょう。

実際に対応実績があるかを制作会社に個別で問合せて確認するのは根気のいる業務です。
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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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