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多言語サイト制作の目的と費用相場、発注のまとめ

目次

多言語サイト制作の目的と費用相場、発注のまとめ

多言語サイトとは、日本語だけではなく、あらゆる言語に対応しているWEBサイトのことを指します。ビジネスのグローバル化を狙う企業では、コーポレートサイトの多言語対応はもはや当たり前になりつつあるといえるでしょう。

今回は多言語サイトについて、どのように制作するのがよいか、費用相場、依頼先の選び方など解説していきます。

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1. 多言語サイトとは

多言語サイトとは

多言語化サイトの構築には、いくつかの意味合いがあります。

  • メイン言語となっている文章を、単純に他言語へ自動変換する
  • 国や地域ごとに情報をカスタマイズして表示させる
  • 特定の国や地域にこだわらず、共通した企業情報、製品情報、ビジョンを発信する
制作にあたっては、どの意味合いの多言語サイトが必要なのかを検討しましょう。

多言語サイトの活用例

WEBサイト制作で重要になるのが”サイトを構築する目的”です。多言語サイトは、以下のような目的で制作・活用されています。

  • インバウンドニーズを喚起する
  • 海外マーケットに進出する
  • ブランディングを目的とする
コロナ禍で海外からの旅行客は激減しましたが、越境ECなどのネット販売はますます広がりを見せています。海外客に自社の商品やサービスを知ってもらうためにも、また海外マーケットへ進出する際にも、ターゲット層の言語に対応したWEBサイトは必須です。

さらに、海外へ目を向けている企業だとアピールする意味でもWEBサイトの多言語化は効果的です。特に海外志向の学生を採用したい場合、多言語対応したコーポレートサイトがあると学生の興味をひきやすくなるでしょう。

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2. 多言語サイト制作における注意点

WEBサイトの多言語化対応は、海外進出を目指している企業のみならず、すでに海外に向けたサービスを展開している企業にとっても重要です。そこで、これから既存サイトの多言語対応を考えている人へ、サイト制作のポイントを紹介します。

多言語対応範囲

WEBサイトの多言語化に際しては、サイト内のどの部分を多言語対応にするかが重要です。

まずは「メイン言語でのコンテンツ内容が充実しているか」を確認しましょう。というのも、そもそもメインとなるコンテンツ内容が充実していないと、せっかくコンテンツを多言語化しても内容の薄いWEBサイトになってしまうからです。

多言語化した後でコンテンツを修正したり追加したりすると、翻訳の二度手間が発生してしまいます。多言語化する前に、きちんと価値のあるコンテンツ内容になっているか確認しておきましょう。

なお多言語サイトを作る場合、言語の数どの言語に対応するのかもポイントになります。元のWEBサイトに特殊な言語のターゲットがいないのであれば、まずは英語版のサイトに対応してみるのが良いでしょう。英語を第二言語としている国は多いため、多くのユーザーにアプローチできます。

翻訳対応

多言語サイトの構築において、大きくコストがかかってくる部分が翻訳対応です。翻訳にかかるコストは「いくつの言語に翻訳するか」「どの言語に翻訳するか」で変動します。WEBサイトの多言語化によりリーチしたいターゲット層を明確にした上で、対応させる言語は適切な数に絞りましょう。

ちなみに翻訳対応に関しては、2つの表示パターンがあります。

1つ目は、「デフォルト言語」を設定してユーザーが自由に選ぶパターンです。言語選択ボタンがあるようなサイトは、このパターンになります。

2つ目は、閲覧されている地域を判別し、その地域に合う言語を表示するものです。例えば、アメリカやヨーロッパからアクセスすれば英語サイトが、中国からなら中国語サイトが自動表示されるようなサイトですね。ただし、閲覧しているユーザーがその地域の言語の使用者とは限らないため、この方法での多言語化はやや注意が必要です。閲覧地域で自動表示する場合、後からユーザー側でも言語選択できるようにしておいた方がよいでしょう。

海外向けサイトデザイン

海外進出を明確に考えていくのであれば、言語だけでなくサイトデザインも海外向けにする必要があります。というのも、国柄によって好まれるデザインの雰囲気は異なるためです。日本語サイトのデザインのまま言語だけ切り替えるよりも、国柄を意識したサイトデザインを作った方が海外ユーザーに受け入れられやすくなります。

とはいえ、「日本」の要素が商品・サービスの魅力になっている場合は別です。インバウンド狙いの商品やサービスの場合、あえて純日本・純和風のテイストへサイトデザインを振り切った方が海外顧客に受けるケースもあります。

サイトを多言語化する際は、サイトデザインまで変更すべきかどうかも一緒に検討するとよいでしょう。

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3. 多言語サイト制作に向いているCMS

CMSを使えば、プラグインテンプレートの利用で簡単に多言語対応が可能です。ここでは、多言語サイト制作におすすめのCMSを紹介します。

なおCMSを多言語対応させる方法は以下の3種類に分かれます。

  1. 日本語ページと外国語ページを別々に作成する
  2. 投稿画面に各言語の入力欄を作る
  3. 日本語の投稿を機械翻訳する
翻訳精度の問題から3はあまり使われません。今回紹介するCMSも、基本的に1か2の方法で多言語化しています。コンテンツの翻訳は別に行う必要がある点に注意してください。

多言語サイト制作におすすめのCMS比較表
CMS 特徴 開発言語
WordPress ・無料のオープンソースCMS
・多言語対応のプラグインが豊富
・大〜小規模まで色々なサイトに使用されている
PHP
JavaScript
Drupal ・無料のオープンソースCMS
・多言語対応が標準機能にある
・規模が大きい企業に採用されていることが多い
PHP
Baser CMS ・無料のオープンソースCMS
・国産のため、日本語での確認がしやすい
・サブサイトを利用して多言語対応を行う
PHP(CakePHP)

WordPress

WordPressは無料のオープンソース型CMSです。カスタマイズ性が高いため、すでに日本語サイトで使用している企業も多いのではないでしょうか。

WordPressでは、プラグインを使用することで40言語以上に対応させることが可能です。おすすめの多言語化プラグインは以下の3つです。

  • 「Bogo」
  • 無料プラグイン。日本語ページを投稿すると、その記事を元に別言語のページが作れるようになる。

  • 「Polylang」
  • 無料プラグイン。メイン言語のページを投稿すると、サイトのトップページ以下を別言語のページで作成できるようになる。「Lingotek Translation」という翻訳ソフトと連携可能。

  • 「WPML」
  • 有料プラグイン。1つの投稿ページに複数の言語欄がある形式。WooCommerceに対応している。

    Drupal

    Drupal標準で多言語対応が備わっているCMSです。100カ国以上の言語対応しており、最初から複数言語でサイト制作を行いたい場合におすすめです。

    フィールド単位で翻訳できるので、「画像は各言語で共通、文章のみ翻訳」のような記事作成が可能。後からページを更新・修正したいときに便利です。

    ただし、DrupalはWordPressに比較して対応経験のある制作会社数は少なくなってしまうため、少々依頼先探しが難航するケースがあります。

    Baser CMS

    国内CMSの1つです。言語別にサブサイトが作れて、アクセス地域で言語を切り替えるような多言語サイトがテンプレートで簡単に制作できます。

    また国内CMSなので、困ったときに日本語でやりとりできます。サポート体制を重視したい人におすすめです。

    上記のような特定のCMSを使ったサイト制作が可能な会社を探す場合は、リカイゼンにご相談ください。リカイゼンでは、300社以上の制作会社から、希望・要望に応じた制作会社をご紹介いたします。

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4. 多言語サイト制作の費用相場

多言語サイトを外注で制作する場合の費用相場は、30万円〜2,000万円と非常に幅があります。これは、多言語化したいWEBサイトのボリュームや言語数、依頼範囲で大きく工数が変わるためです。

あくまで目安ですが、10ページ未満のコーポレートサイトを多言語対応で新規構築する場合、翻訳費用を抜かして30万円程度は見ておいたほうがよいでしょう。

多言語サイトの構築にあたって、費用は以下の2段階で考えるとわかりやすくなります。

  1. 一般的なサイト制作にかかる費用項目
  2. 多言語化のためにかかる費用項目

一般的なサイト制作の項目

多言語化の有無に関わらず、サイトの制作費としてかかってくる費用です。

  • サイトのサービス内容、コンテンツの制作費
  • 一般的なコーポレートサイトよりも、ECサイトのように特別な機能が必要なサイトのほうがサイト構築費用は高くなります。またWEBサイトに載せるテキストや画像の作成まで制作会社に依頼する場合も、別途費用が上乗せされます。

  • レスポンシブ対応費
  • レスポンシブ対応とは、スマートフォンやタブレット画面に合わせてサイトデザインを調整することです。サイトを新規制作する場合や現在のサイトがレスポンシブ未対応の場合は、レスポンシブ化の費用がかかってきます。

ちなみに日本語対応のみ、デザインテンプレートを利用した小規模なコーポレートサイトで制作費は10〜20万円ほどです。「デザインにこだわりたい」「特別な機能をつけたい」となると、多言語化と関係なくWEBサイトの制作費用は上がると考えてください。

多言語サイト制作特有の項目

多言語サイト特有で費用がかかってくる項目は以下の通りです。

  • 多言語サイトの構築費
  • CMSを多言語対応に変更したり、サイトデザインをアクセス地域で切り替えたりしたい場合にかかってくる費用です。技術力と工数を要するため、日本語のみのサイト構築よりも費用はやや高めになります。

  • 翻訳費
  • 日本語ページを多言語に翻訳するための費用です。当然ながら、翻訳したいコンテンツのボリュームと言語数が多いほど高額になります。また機械翻訳でよいのか、専門の翻訳会社にお願いするのかでも変動します。

多言語化されたサイトを構築する場合、何言語分のサイトを目指しているかによって、構築に関する制作時間、費用が大きく変わってきます。

またメイン言語のコンテンツをプロに翻訳してもらう場合、英語や中国語なら費用は1文字15円〜25円ほどが目安。特殊な言語や専門性の高い内容になると、さらにかかるケースもあります。「できるだけ安くしたい…」と考えてしまいがちですが、翻訳の精度はWEBサイトの信頼性に直結しますので、あまりに安すぎる会社は避けた方がよいでしょう。

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5. 多言語サイト制作の外注ポイント

多言語サイトの制作にあたって、外注先を選定するポイントを紹介します。

多言語サイト外注時の確認ポイント

複数社への見積もり

制作会社を決める場合は、まずは見積り依頼にて制作会社へRFP(提案依頼書)を提出します。見積りは複数社から取得をしたほうが良いでしょう。なぜなら、1社のみの見積りでは、そこに記載されている見積り額が適正なのかどうか判断が難しいためです。

基本的には、3社以上から見積り取得することをおすすめしています。また、各社の見積りを比較しやすくするために、RFPのなかでどのような見積り項目で出して欲しいかを明示しておくとスムーズです。各社から出てくる見積りの項目がそろっていると、金額が高すぎる会社、安すぎる会社がわかりやすくなります。

多言語サイト・海外サイトの制作実績有無

制作会社の実績を確認する際は、多言語サイトや海外サイトの制作実績の有無を必ず確認しましょう。どのようなサイトデザインやUI/UX設計が好まれるかは、国によって異なります。

自社でターゲットの好みを調査し、明確なサイトのビジョンが見えている場合を除き、ある程度は海外のWEBサイトやマーケットの雰囲気を知っている制作会社へ依頼することをおすすめします。

多言語サイトや海外向けサイトを手掛けた実績がある制作会社ならば、経験に基づいた最適な提案をしてくれるでしょう。

CMSを扱うサイト構築に慣れているか

上で紹介した通り、WordPressなどのCMSを利用すると、多言語サイトが比較的容易に作れます。またCMSで構築した多言語サイトなら、対応する言語数を後から増やしたり、デザインを変更したりも対応しやすくなります。

結果的に制作費のコストダウンにつなげられるため、CMSで多言語サイトを構築した実績があるか確認するのも1つです。

見積り内容や技術力を確認して依頼する制作会社の候補が決まったら、担当者と面談を行います。とくに初めて制作を依頼する会社の場合、面談は必ず設けたほうがよいでしょう。

というのも、WEBサイトの制作は、依頼側と制作会社の二人三脚で進むためです。いざサイト制作が始まってから「連絡が遅い」「コミュニケーションが取りにくい」となってはトラブルの元です。あらかじめどのような人材が開発に携わっているのかを見ておく必要があります。

発注候補の会社との面談でとくに気になる点がなければ、正式に書面にて発注します。WEBサイト構築にあってが、機密事項にあたるような内容を制作会社と共有するケースもあるはずです。情報漏えいを避けるためにも、事前に契約書や秘密保持契約書はきちんと交わしておきましょう。

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6. 多言語サイト制作のまとめ

ここまで、多言語サイトの活用例や、多言語サイトを制作する際の注意点とおすすめCMS、外注する場合の見積り依頼と発注の仕方に関してまとめてきました。

多言語サイトは、これからますます需要が高まることでしょう。多言語サイトは日本語のみのサイトよりも構築に時間がかかるため、スケジュールに余裕のある状態で制作依頼することをおすすめします。

また多言語サイトを構築する際は、外国の人にあわせた内容やサイトマップを意識する必要があります。国内と海外で重心をどこに置きたいのか明確にしておくと、効果的な多言語サイトが作れるでしょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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