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無理してレスポンシブWEBデザインを選ぶ必要はない


当社独自の「全国観光協会調査」によると、観光協会が保有するウェブサイトでスマホ対応しているのは約3割に留まっていることがわかりました。観光庁が平成25年に発表した「訪日外国人消費動向調査・詳細分析(トピックス)」によると、訪日外国人の日本滞在中の情報源はスマホが43%、パソコンが35%となっています。実は平成24年まではスマホよりもパソコンの方が選択率が高かったのですが、平成25年になりスマホが逆転しました。

2年前の調査ですでにスマホの選択率が高かったわけですので、現在は当時よりもさらにスマホで情報を取得していると考えられます。特に最近観光業界で注目されている個人旅行者(FIT)のスマホ選択率の高さが特徴で、これに合わせて観光情報の提供者もスマホを前提としたウェブプロモーションを考える必要性が高まりました。

レスポンシブWEBデザインは魅力的だがデメリットもある

スマホに合わせたウェブサイトの制作方法は大きく2つあります。ひとつ目は「スマホ専用サイト」を作ること。もう一つは「レスポンシブWEBデザイン」を採用することです。恐らく多くのウェブ制作会社は観光業者に対してレスポンシブWEBデザインを提案してくるでしょう。確かにパソコン版とスマホ版を別々で作ることを考えれば手間が減り、楽になると考えてしまいます。しかも何だか今っぽくてイケてる感じがします。

しかし、レスポンシブWEBデザインは一般的なウェブサイトよりも煩雑な制作工程を経るため、当然工期も長くなり、意外と費用がかかってしまうことがあります。

観光客が欲しいのは「情報」

そこで私が提案するのは、既存のパソコン版サイトはそのまま残しておき、スマホ版サイトだけ新規に作ること。閲覧者がスマホで既存のパソコンサイトに訪れると、勝手にスマホ版サイトに誘導します。この方法のメリットは「導入コストが低い」ことと「導入スピードが早い」こと。

全ての観光協会(業者)が潤沢な予算を持っているわけではありませんので、そんなに無理をしてレスポンシブにする必要はありません。またこれが一番重要なことですが「観光客はウェブサイトが完成するのを待っていてくれない」ということです。観光客はウェブサイトのデザインや機能で訪問する観光地を選ぶわけではありません。情報で選びます。だから、とにかく早く情報を出すことが必要で、それを載せる器(ウェブサイト)は最低限のものでかまいません。

続々と外国人観光客は日本に訪れています。迷っている時間はありません。出来ることから進めていけば良いと思います。

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EDITOR PROFILE

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清本 秀樹

2002年(株)毎日コミュニケーションズ(現マイナビ)に入社。企業の新卒採用領域において、採用広報の戦略立案、広報制作物の企画・進行管理に従事。幅広い業界の採用シーンに関わった経験を生かした業界を問わない企画提案が強み。2012年に京都のWEB制作会社に転職しWEBプランナーとしての経験を積み、2014年Qoonest立ち上げに参画。最近は日本酒の立ち呑みと旅RUNが楽しい。

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