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なぜ、オニツカタイガーは海外で知名度を上げることができたのか?


こんにちは。コア・アド・インフィニティ編集部のオクワキです。

ここ数年、日本でも空前のスニーカーブームが巻き起こっていますね。
最近の世界のスニーカー市場では、ナイキ・アディダスに次ぎ、
日本企業のアシックスがプーマを越して業界3位の地位を獲得しつつあるということを皆さんはご存知でしょうか?
機能性にこだわる競技志向の「アシックス」と、ファッション性の高い「オニツカタイガー」を
2大基幹ブランドとして世界各地で展開しており、
勢いを増すアシックスのブランド戦略は近年、華々しい成功事例としてスポーツビジネスの世界で注目されています。

今回は、2大基幹ブランドの1つである
“オニツカタイガー”についてお話ししたいと思います。

オニツカタイガーとは?

スポーツブランド「オニツカタイガー」は、1949年に鬼塚喜八郎氏によって誕生しました。
スポーツによる健全な青少年の育成を目的にスポーツシューズの製造・販売を行い
、後にオリンピック用のスポーツシューズを手がけるまでに成長します。
しかし、1977年に業績不振によりスポーツウェアメーカー3社が合併し、
株式会社アシックスが設立されたと同時にオニツカタイガーは消滅。
一度ブランドの歴史は途切れましたが、2002年に25年の時を経て、
レトロファッションの流行の兆しに目をつけた欧州法人社長尾山氏の
英断でヨーロッパとアメリカで同時多発的に展開し見事な“復活”を果たしました。

オニツカタイガーのブランド戦略

1.ブランドイメージを維持
“尾山氏は、オニツカを高級ブティックで売られるようなブランドにしようと、
天然皮革を使うなど素材や質にこだわり、イタリアやフランスの高級店だけで売った。”
引用:朝日新聞デジタル

上記のことからも分かるようにオニツカタイガーは“高級感”をブランドイメージとして掲げており、
現在もディスカウントショップなどでの販売はしていません。
長い間の不況が続き、多くの企業が価格競争を仕掛けて、
量販店やディスカウントショップでの販売を実施してしまいがちですが、
多くの人に手に取ってもらえる半面、ブランド価値が大きく損なわれてしまう危険性があります。
オニツカタイガーは、当時からのブランド戦略を貫いた結果、
良好なブランドイメージを獲得・維持していると言えるでしょう。

2.販売チャネルを限定
オニツカタイガーの販売チャネルは、スポーツシューズであるにも関わらず、
スポーツ用品店ではなく、あえてファッションブティックや、セレクトショップなどで商品を展開しています。
徹底して攻めるべきメインターゲットを細かく絞って明確にし、そのメインターゲットの中でシェアを獲得していく動きが、
結果的に、多くの人に愛されるスポーツシューズブランドになりました。

3.グローバル市場での展開
テーマは「日本初 世界へ」。
オニツカタイガーの海外販売比率は85%を占めています。
きっかけは、2003年に公開された映画「キル・ビル」で、女優ユア・サーマンが
オニツカタイガーを着用したことが話題となり、オニツカタイガーの海外での知名度が高まりました。
また、ファッショナブルで高品質など、高いブランドイメージを維持しているオニツカタイガーですが、
価格はリーズナブルに設定しています。
そういった点も海外で人気が高い理由の1つなのではないでしょうか。

このように映画やブランド・チャネル戦略を通して「ファッショナブル」なイメージを徐々に浸透させ、
オニツカタイガーというブランドを確立させていき、さらに、洗練されたデザイン・サービスを追及したことで、
海外での高い評価獲得につながりました。

まとめ

物を作れば売れる時代が終わり、ブランド戦略がないままマーケットがコモディティ化してしまうと、
質の高い商品でも価格競争に巻き込まれてしまう可能性があります。
現代の物が溢れる時代において、ブランドの重要性に対する各企業の意識はこれからますます強まってくるでしょう。
顧客に対して意味や価値を与え、満足の度合いや質を高めて、
ブランド価値を上げることが今後より重要になってくるのです。

【参考】
http://otokomaeken.com/mensfashion/6337
http://growth-ideas.com/marketing-2
http://gokuraku.co.jp/blog/2015/04/3.php
http://www.yamatosolutions.com/case/04/01.html

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大嶽 序斉

窓口・見積・進行管理・企画を担当。



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