リブランディングとはブランドを再構築すること
企業のビジネス戦略と、市場(消費者)との間でミスマッチが起こるとブランドは危機に陥ります。
そこで、ブランドの方向性を修正し、再活性化させることが「リブランディング」なのです。
例えば、1つのブランドイメージで長年続けていたにもかかわらず、顧客からの反応がいまいちで、事業がうまくいかない場合など、ブランディングの問題を改善していくことでビジネスを成功に導くことが可能です。「リブランディング」とは、既に存在するブランドを理想とするブランドに進化させるためのプロセスであり戦略なのです。今までブランディングの重要性を認識し取り組んでいても、それが理想的なブランドイメージの構築に結びつかないこともあります。場合によっては、実際の企業・商品・サービス内容とは全く違うブランドイメージが浸透してしまうこともあります。それらを正しく理想的なイメージとして伝え、消費者とのコミュニケーションを図ることが重要なのです。
ゼロからブランドを作るのであれば、そこまで気にしなくてもいいことなのですが、リブランディングでは現状の延長線上にある未来ではなく、自らが望む未来に向けた取組み、それがブランド戦略で目指すところだということを深くつきつめる必要があります。
そして、商品やサービスなどの内容に問題がない場合は、デザインを変更するだけでも十分に効果を得られることがあります。デザインの嗜好は時代の流行に応じて大きく変わって行きます。技術革新によって新しい表現が可能になります。顧客に受け入れられるようなデザインを採用することが重要です。また、商品やサービスが従来の顧客に受け入れられなくなった場合には、ブランドのポジショニング(リポジショニング)を変更する必要があります。今までとは違った顧客をターゲットにすることで、今までと同じ内容の商品などでも、十分に売り上げを伸ばすことが可能なのです。
リブランディングに重要なのは再生と進化
● 商品やサービスの改善と変更
● リポジショニングの検討
● 消費者へのアプローチの改善
● ターゲット層の変更
● 企業文化や風土の改善
長い歴史の中で培ってきたサービスや技術、ノウハウ、クリエイティブはブランドの大切な資産です。一方、時代の変化が著しい現在では、どんなに素晴らしい資産でもただ伝えるだけでは鮮度が失われていきます。適切な方法で、効率的に、最大限のブランドエクスペリエンスを実現することが必要不可欠なのです。
Appleに見る進化の過程とブランド戦略
アップルには、パソコンはMac、携帯はiPhone、音楽はiPodと、Apple製品しか買わない熱狂的信者が多数存在します。これは、単に製品のデザインや機能・性能が良いといった事ではなく、非常に良く考え抜かれたブランディングの成果なのです。
❶ 製品をシンプルに分かりやすく
アップルは使い方が分かりやすく、シンプルなデザインである製品を徹底的にこだわっています。どのようなデザイン・どのような使用手順にすれば、消費者がより簡単に分かりやすく製品を利用できるかを、綿密にリサーチ・企画・制作していくことで、結果として高い顧客満足度を生み出す「シンプルな製品」を世に送りだしているのです。また、アップルは、全ての製品に対して、デザイン・操作性に一貫性を持たせています。そのため、どれか一つの製品の操作性に慣れてしまえば、その他のアップル製品でも違和感なく、使いこなせるようにできています。こうすることで、アップルの新しい製品にも適応しやすくなり、反復して購入しやすくなるという仕組みが成り立ちます。
❷ 専門の販売店「アップルストア」の存在
アップル製品のブランドデザインと一貫したアップルストアの外観。街を歩いていても、「アップルストア」を見かけたら、それがすぐにアップルの販売店であることを認識でき、店内に入ることで、電気量販店にはない「上質なユーザー体験」を感じることができます。アップルはこれまで、商品知識の不十分な電気量販店の店員に対して、自社製品の魅力を十分に顧客に伝えることができていないと、不満を抱いていました。これを解決するために「アップルストア」が誕生したのです。アップルストアでは、店舗デザインから空間演出、接客員の質まで、徹底的にこだわっており、訪れた客に対して、「よりよい体験をしてもらおう」と心がけているわけです。これも、アップルブランドのイメージに寄与している1つの要因になっているのです。
❸ デザイン性の高い製品にこだわる
アップル製品は、いずれもパッケージから入念にデザインされており、それはユーザーインターフェースにまで至ります。シンプルな色やアイコン、なめらかな外装などはそれらを操作したり見たりする度に、アップル製品を使っている顧客を魅了します。また、アップル製品を使っているユーザーは、独自のプライドを持っていていて、Macを使う人はスマートで洗練されており、かっこいい人であるというイメージが根付きました。一方で、Windowsユーザーは、「ださくて、つまらなくて、古い」といったようなイメージが、アメリカを中心に、広く浸透していきました。このように利用者のエモーショナルな部分まで含めて、アップルのブランドイメージは確固たるモノとなっているのです。
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EDITOR PROFILE
株式会社チビコ
今田 佳司
<略歴>
1973年、京都府生まれ。
1995年、大阪芸術大学美術学部デザイン学科卒業。
(株)アドブレーン入社、電通へ出向
(株)インターブランド ジャパンを経て
2009年株式会社チビコ設立
<受賞歴>
ニューヨークADC賞 銀賞/日経広告賞 グランプリ
日本産業広告賞 グランプリ/日経エレクトロニクス賞
毎日広告賞/札幌国際デザインコンペ入選
富山デザインコンペ入選
「経営としてのデザイン」
大切なのは「見た目」のデザインではない。いかに経営ビジョンを可視化し、具現化するかである。戦略的に構築されたブランドは、見る人にとってこれまでにない共感とロイヤリティをもたらします。しかし、本来のブランディングの意義はプロセスにこそあります。コンサルティングの過程で再発見する会社の存在意義、そして会社と社会、会社と社員のあるべき理想の関係性や姿は、デザインという具現化された資産とともに、大きな成果となるはずです。経営インパクトのあるブランディングを成功させるためには「企業理解力」がなによりも大事だと考えています。ひとくちに企業を理解すると言ってもそこには、市場環境やビジネスモデルなど経営を理解するためのビジネスセンス、そして社風や企業文化を直感的にとらえるための敏感なセンシビリティの両方が必要です。経営的視野をクライアントと共有しながら、ユニークで誰からも長く愛されるコミュニケーションをデザインすることがわたしたちの使命です。
株式会社チビコ
株式会社チビコでできること
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ロゴ制作
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