【コスト削減、セキュリティ等】ネットワーク構築の外注時に役立つポイント解説

ネットワーク構築を試みるタイミングは、そこまで多いものではありません。オフィス移転やオフィス拡大、または何かネットワーク上にトラブルが起きた時などではないでしょうか。従って、日常業務とは違うことでネットワーク構築に関する基本的な知識や構築に関する手順についてわからないことも多いと思います。
今回は、ネットワーク構築を外注する際に知っておくと役に立つポイントを説明します。

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1. ネットワーク構築の基本的な流れ

一般企業で、社内に専任のネットワークエンジニアを抱えているというケースは多くありません。 基本的には外注し、ネットワーク構築を行うことになります。そこで、ネットワーク構築を外注する際のポイントと、ネットワーク構築の基本的な流れを説明します。

・ネットワーク戦略立案、企画

新規にネットワークを構築する際、どのような構成にするのかを企画を立てるところから始まります。尚、これら戦略立案を行い、提案活動を行うネットワークエンジニアをプリセールスエンジニアと呼ぶ場合もあります。 最近のオフィス設備でインターネット回線が引かれていないと言うのは稀なケースです。ネットワーク戦略立案とは、「高速回線に切り替える」「VPN化してセキュリティを高める」や、コストダウンできる方法などの内容を精査して組み立てることです。

・要件定義

自社で抱えているネットワークに関する問題や課題を伝えたのち、現地調査などもしてもらい、どのようなネットワーク構成にすれば良いのかの要件定義の提案をしてもらいます。 要件定義の段階では、課題解決内容が含まれているのかどうか、しっかり確認する必要があります。

・設計、開発

要件定義の内容が確認取れたら、具体的なネットワークの設計に入ります。設計フェーズでは、具体的なネットワーク構成の設計はもちろんのこと、作業手順やテスト項目の立案、構築後の運用設計などがまとめられます。

ネットワーク構築を行う場合、社内のネットワーク停止時間が発生しますので、業務稼働中ではない時間帯で実施されることが多いです。 業務に支障が出ないように、スケジューリングも行います。 また、途中確認も含めて定期的なミーティングを行なって認識のズレが生じないようにします。

・ネットワーク初期設定（場合によってサービス機器開発）

ネットワーク構築設計書に基づいてデバイスの設定、回線を使ってシステム同士を接続し、開通テストを行います。 ※顧客の要望や規模によって、ネットワークプロトコルやネットワークデバイスの開発が必要になる場合もあります。

・運用、保守

実際にシステムを運用して、正常稼働しているかどうかの確認、またパフォーマンスが出ているかどうかのチェック等を行い、最適化します。問題が発生したら、対応も行います。

・ネットワーク監視、対応

運用、監視では、ネットワークに対するあらゆる監視を行います。ネットワークの自動監視ツールなどもありますので、ツールを導入します。何か問題があった際、ネットワーク担当者へアラート通知が24時間届くような仕組みを構築しておきます。

監視内容は、不正侵入などによるセキュリティ防御対策などです。 どのようなツールを導入するかについても、要件定義の際に決めて費用も確認しておく必要があります。

2. ネットワーク構築のコスト削減のポイント

ネットワークに関して、優先順位の上に来るのは、どうしても高速化やセキュリティ強化などになってきます。コスト削減に関してはその後という意識ではないでしょうか。ネットワークに関するコスト削減のポイントを紹介しておきます。

・VPN化によるコスト削減

ネットワークのセキュリティ向上は、VPN化による仮想化が一般的です。VPNは、インターネットに接続されている利用者間に仮想的な通信トンネルを構成したプライベートネットワークを指します。 VPNを使うことで通信コストを抑えられることを知っていると役に立ちます。例えば、支社などを持っている企業がネットワーク専用回線でつなぐとなると、距離が長くなるほどに回線コストは高くなります。これは当然のことなのですが、専用線をVPN接続へ置き換えると、回線コストは下げられます。拠点数が多いほどに得になりますし、距離が遠いほどにその削減コストは大きくなります。

・サーバ用パソコン関連のコスト削減

VPN以外に、サーバを仮想化してネットワークをスリム化するという手法があります。 1台のサーバ用マシンで、複数台の仮想マシンを動かします。仮想化技術を使えば、物理的にサーバパソコンが1台しかなくても、ソフトウエアで複数台のサーバマシンに分割することができるのです。

もし仮想化しない場合は、物理的なサーバを必要台数分用意して、それらをネットワークでつなぐ必要があります。そういった物理的構成よりも仮想化することで、大幅にコストを抑えることができます。また、仮想化は別の理由でも有効的な使い方ができます。繁忙期などでシステムのトラフィックが急激に上がるときなど、物理サーバでは負荷分散するために物理的にサーバを増やす必要がありますが、仮想化していれば、その繁忙期間だけ増やしておくということも可能なのです。 これらのコスト削減のポイントを、ネットワーク構築の際に要件として外注先企業へ伝えておくと、最適なコストで運用を行うことができます。

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3. ネットワークに対するセキュリティ対策

ネットワーク構築を行う場合、セキュリティ対策はとても重要なものです。いくつかの対策について説明します。

・外部から内部へのアクセス制限

外部とネットワークで繋がっているということは、悪意を持って外部から内部へ不正アクセスを行うようなことが考えられます。そういった行為を許可しないように対策を立てる必要があります。 この場合の一般的な防御方法は、「ファイアウォール」を設置することです。また、サーバ用のセキュリティソフトをインストールして常時ウイルス感染対策を行なっておくことも必要です。

・WEB、メール等のネットワークセキュリティ

WEBやメールなど日常の業務で普通に行なっている中で、不正に個人情報を抜き取られるということも考えられます。これらの防御方法は、SSL通信を行うことで重要データを暗号化するということです。

・オフィス内LAN

オフィス内のネットワーク自体は安全度が高いのですが、例えば電子メールなどに添付されてきたウィルスを不用意に開いてしまったり転送してしまったりした際に、社内のネットワーク内でウィルスが拡散されるということが考えられます。 サーバだけではなく、使用している各パソコンへもウィルス対策ソフトをインストールして、定期的なバージョンアップをしておくことをオススメします。

・リモート接続

最近の働き方改革や在宅勤務等で、業務上においてリモート接続を行うケースが増えています。
社外からのネットワーク利用は、どうしてもセキュリティ部分が不安になります。一番の危険は、機密データが流出してしまうということです。 このケースは、システム的な対応だけではない運用面での検討が必要となります。情報漏えいをどのように防ぐのか。しっかり考える必要があります。リモートワーク時のネットワーク利用について、うまく運用されている事例などを、ネットワーク構築会社から提案してもらうのも1つの方法です。

4. まとめ

ネットワーク構築を外注するという場合に知っておいたほうが良いポイントをまとめました。ネットワークの使い勝手の向上化、セキュリティ強化、コスト削減などいくつかポイントはありますが、しっかりしたネットワーク構成にすることで、業務効率化もはかりつつコストをしっかり抑えられます。