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マルチモーダルAIとは?できることや業界別の活用事例、課題について解説

目次

マルチモーダルAIとは?できることや業界別の活用事例、課題について解説

昨今はAIの進化が著しく、社内で活用しようにも「種類が多すぎて違いがわからない」「活用方法がわからない」など、導入に躊躇するかもしれません。そこで今回は、マルチモーダルAIについて、シングルモーダルAIとの違いや活用方法(できること)、業界別の活用事例などを解説します。

マルチモーダルAIの課題・展望も解説するので、運用後のリスクヘッジを行う際は参考にしてみてください。基本的な知識を備えていれば、自社にマッチするAIを選定しやすくなるほか、導入の必要性も判断しやすくなります。

AIツール導入時のイニシャル・ランニングコストを抑え、事業課題を解決に導けるよう、疑問を解消しましょう。

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マルチモーダルAIとは

マルチモーダルAIとは、音声やテキスト、画像など、異なる種類のデータ(モダリティ)を組み合わせ、処理できるAIです。多様なデータの情報を分析・補完できるため、より高精度な出力結果が得られます。

次項では、シングルモーダルAIとの違いについて見ていきましょう。

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シングルモーダルAIとの違い

マルチモーダル・シングルモーダルAIの違いについて、それぞれの特徴から解説します。

項目マルチモーダルAIシングルモーダルAI
処理できる情報複数のデータ(テキスト・音声・画像・動画など)単一のデータのみ
処理方法・複数のデータを統合
・相関関係や作用を考慮して処理
各データを個別に処理
できること・相互補完できる
・人間のように複雑なタスク処理が可能
・相互補完はしない
・シンプルなタスク処理
【マルチモーダル・シングルモーダルAIの違い】

マルチモーダルAIは複数のデータを処理できるため、複雑なタスクでも、人間の求める精度の高い出力結果に期待できます。一方、シングルモーダルは1種類のデータしか処理できませんが、単純かつシンプルな処理が得意なAIです。

マルチモーダルAIの4つのメリット

マルチモーダルAIのメリットを4つ解説します。

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テキスト以外に画像・音声・動画も出力できる

マルチモーダルAIは、複数種のデータを処理できるため、入出力の汎用性に優れています。たとえば、テキスト+音声データを入力して出力させることで、人間が会話しているような音声を生成できます。

「画像→映像」「テキスト→画像」といった処理もできるため、用途に合わせてAIを活用できるでしょう。

高精度なタスク処理に対応できる

マルチモーダルAIは「テキスト+音声」「テキスト+動画+画像」などを読み取り、各データの相関関係を考慮した処理が行われます。たとえば、自動車の車載カメラにマルチモーダルAIを搭載した場合、周辺の環境や踏切の警笛、人の声などを同時に認識できます。複数の情報から、自動運転の安全性向上に活躍するでしょう。

マルチモーダルAIは、AIとしての活用の幅を広げ、生活の利便性や安全性の向上にも期待できます。

人間に近い判断ができる

マルチモーダルAIは、人間のように複数の情報から状況判断できるため、人間に近い判断を下せます。たとえば、カスタマーサポートにマルチモーダルAIを搭載した場合、問い合わせに対してテキスト+αの回答が必要かを判断できます。

人間と同様に、適切な回答を選択・判断できるため、あらゆる状況における対応力向上に期待できるでしょう。

高い技能を習得できる

マルチモーダルAIは、テキストや画像、動画などあらゆる情報を処理するため、高いレベルの技能も習得できます。たとえば、業務改善のアドバイスや顧客対応、クリエイティブ作品の創作など、学習させる内容によって応用範囲を広げられます。

さらに、これまでの経験や実績を学習させることで、将来的な行動・流れも予測可能です。人間にとっては難しい作業でも、マルチモーダルAIであれば、スムーズなインプット・アウトプットを実現できるでしょう。

マルチモーダルAIにできること

マルチモーダルAIにできることを3パターンで解説します。

テキストから画像・音声・動画を出力

マルチモーダルAIは、テキストデータをもとに、画像・音声・動画を出力できます。

<出力の例>
  • テキスト→画像:出力したい画像のイメージをテキストで入力し、具体的なイメージとして出力
  • テキスト→音声:ニュース原稿を入力し、音声で出力させる
  • テキスト→動画:編集ツールにAIを組み込み、テキストで指示を出して動画編集を行う

テキストベースの指示であっても、マルチモーダルAIは指示の内容や意図を汲み取り、具体的なイメージとして出力できます。より複雑な作業を行いたい場合は「テキスト+画像」など、複数のデータを組み合わせることで、応用範囲を広げられるでしょう。

画像から音声・動画を出力

マルチモーダルAIは、画像から音声・動画の出力も可能です。

<出力の例>
  • 写真に写された情報をもとに、音や映像を予測して出力
  • 静止画を入力し、動きのある映像(アニメーション)として出力

上記以外にも、テキストデータとの組み合わせにより、複雑な動きのある映像も出力させられます。

音声から動画を出力

マルチモーダルAIは、音声データをベースに動画も出力できます。

<出力の例>
  • 録音された音声データ(朗読)をもとに、ストーリー仕立ての映像を出力
  • 監視カメラに映像+音声を入力させ、より精度の高い分析を行う

マルチモーダルAIはカメラにも搭載できるため、映像+音声データの解析により、高精度な状況判断も可能です。コンテンツ制作も含め、情報量が多いほど、出力のバリエーションも増やせます。

マルチモーダルAIの4つの活用事例

マルチモーダルAIの活用事例を4つ紹介します。自社の事業形態や業務プロセスと照らし合わせ、参考になる事例をチェックしてみましょう。

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自動車業界

自動車業界の場合、自動運転技術にマルチモーダルAIが活用されています。

<自動運転技術での活用事例>
  • 周辺環境:人や車両、交通標識など、周囲の状況を認識
  • 環境音:踏切の警笛や救急車のサイレン、人の声などを解析

自動車運転技術では、搭乗者の安全を守るため、周辺状況の適切かつ瞬時の把握が欠かせません。マルチモーダルAIは、映像・音声情報から状況を解析・判断できるため、自動運転の軸となる技術として採用されています。

医療業界

医療業界の場合、膨大な医療情報(ビッグデータ)を解析するために、マルチモーダルAIが活用されます。

<医療業界での活用事例>
  • 患者の情報(問診表やカルテ、画像データなど)を管理
  • あらゆるデータを解析し、早期発見や今後の再発予測などを行う
  • 遠隔での診療における精度向上

マルチモーダルAIは複数の情報に対し、相関関係も考慮した解析が可能です。医療業界では、患者の情報を収集・解析することで、病状の早期判断や再発予測などに有効活用されています。

警備・セキュリティ業界

警備・セキュリティ業界では、セキュリティ対策にマルチモーダルAIが活用されています。

<セキュリティ対策での活用事例>
  • 防犯カメラの映像と音声データから、不審者の異常な行動をリアルタイムに検知する
  • 生体認証では、静脈+顔認証の組み合わせにより、セキュリティ精度が向上する

マルチモーダルAIは複数の情報を処理できるため、防犯カメラ・生体認証において、高速かつ高精度なセキュリティが実現されました。監視対象の多い施設では、セキュリティ強化はもちろん、警備員の負担軽減に役立てられています。

製造業

製造業では、生産ラインやロボットのシステムに、マルチモーダルAIが活用されています。

<製造業での活用事例>
  • 生産ラインにて、画像+αの情報をシステムに入力・分析し、異常検知の精度が向上
  • 産業用ロボットに視覚や触覚、音声などのセンサーを組み込み、複雑な作業を自動化

製造業の場合、生産工程にマルチモーダルAIが導入されるため、品質向上や作業中のトラブル防止などに役立てられています。

マルチモーダルAIの課題

マルチモーダルAIの課題を2つ解説します。許容できないリスクがないか、自社で対策を打てるか、導入後をイメージしつつ、目を通してみてください。

データ処理に時間がかかる

マルチモーダルAIは、膨大な量のデータを処理するため、処理完了までに時間がかかります。シングルモーダルAIの場合、扱うデータは1種類のみなので、処理にかかるリソース・時間は最小限に抑えられます。

しかし、マルチモーダルAIは、テキストや画像、映像などデータの種類が多いため、シングルモーダルAIより負荷が大きく、処理効率は落ちるでしょう。事業に活用する場合、大規模なデータを扱える高性能なハードウェアが必要です。

判断根拠がわかりにくい

マルチモーダルAIは、複数の情報をもとに結果を出力するため、判断根拠がわかりにくくなります。シングルモーダルAIであれば、入力する情報が単一なため、得られた結果に対する根拠は明確です。

しかし、マルチモーダルAIは、テキストや映像、音声など多岐にわたる情報から1つの結果が出力されるため、何を根拠としているかの判断が難しくなります。データ処理のプロセスを可視化する、人間が最終判断を下すなど、対策が必要です。

マルチモーダルAIの今後の展望

マルチモーダルAIの技術発展により、AIはより人間に近い存在となるでしょう。従来のAIは、膨大なデータセット(整理されたデータの集まり)をもとに学習し、分析や判断を行っていました。

しかし、マルチモーダルAIは多種多様なモダリティを入力することで、現状に対する結果を出力します。さらに、昨今は大規模言語モデル(LLM)をスマホで扱えるため、一般ユーザーもAIに触れる機会が増えています。

マルチモーダルAIの技術が発展することで、人間が五感で感じとるように、AIがあらゆる情報を処理できるようになるかもしれません。マルチモーダルAIは、より扱いやすく、より人間に近いAIとして活躍する可能性があります。

AI関連ツールの活用は専門家に相談しよう

AI関連ツールを活用して、事業課題の解決や新規事業の立ち上げを行う際は、専門家(支援サービス)への相談も検討しましょう。

<専門家(支援サービス)に依頼できること>
  • AIツールの使用可否を判断
  • 自社の業務プロセスにフィットしたAIツールの構築と定着化
  • AIツール使用に関するガイドラインの作成
  • AIツールの運用サポート

AIツールは、業務プロセスの効率化や人件費の削減、新たなイノベーションの創出など、あらゆる場面で活躍します。しかし、闇雲に導入しても、専門知識・スキルや運用ノウハウがなければ、期待する効果を得られません。

そのため、専門家(支援サービス)に相談し、目的・目標に沿ったAIツールの選定や運用方法を提案してもらいましょう。

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まとめ

マルチモーダルAIは、テキスト・画像・音声・映像などのモダリティをもとに、人間の指示する結果を出力できるAIです。シングルモーダルAIより処理性能が高く、多角的な情報から精度の高い結果を出力できます。

汎用性の高さから、すでにあらゆる業界で導入され、従業員の負担軽減やシステムの精度向上などに役立てられています。自社で導入する際は、業務プロセスや事業課題、AI導入後の目標を明確化したうえで、運用方法を確立しましょう。

AIに関する知識・ノウハウに不安がある場合は、専門家(支援サービス)への相談も検討してみてください。自社にフィットしたAIの選定から運用方法まで、包括的な支援を受けられます。

余計なイニシャルコストを発生させないためにも、目標達成までのロードマップを最適化させましょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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