DX推進とは?メリットや課題、進め方、成功事例について解説
- [更新日]2025/04/30
- [公開日]2025/04/30
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目次
DX推進とは?メリットや課題、進め方、成功事例について解説
DX推進は、企業の競争力強化、レガシーシステムの維持費増加を防ぐためにも、実施すべき取り組みです。しかし、DXの定義や進め方を知らなければ、何から手をつけていいか判断できないでしょう。
そこで今回は、DX推進の意味やIT化・デジタル化との違い、得られるメリットなどを解説します。進め方や業界別の成功事例も解説するので、取り組む際はぜひ参考にしてみてください。
DX推進のノウハウを習得することで、自社が取り組むべき施策の方向性や、効果を最大化させるポイントが理解できるでしょう。
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DX推進とは?
DX推進とは、企業のDX化(デジタル・トランスフォーメーション化)に向けた取り組みです。
- <DX化とは>
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- 流動的なビジネス環境に対応するため、データ・デジタル技術を活用する
- 企業のビジネスモデルや商品・サービスを変革し、新たな価値の提供を目指す
- 業務の効率化や省略化ではなく、収益向上にフォーカスした取り組み
つまり、DX推進は単純なデジタル技術の導入ではなく、企業内の抜本的な改革を促すための取り組みを指します。次項では、DX化とIT化・デジタル化の違いについて見ていきましょう。
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DXとIT化・デジタル化の違い
DXとIT化・デジタル化の違いについて、それぞれの目的をベースに解説します。
- <DX・IT・デジタル化の違い>
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- DX化:データやデジタル技術を活用し、社内制度や組織体制などの抜本的な改革を目指す
- デジタル化:デジタルツールの導入で、一部の業務や社内外におけるプロセス全体の効率化を目指す
- IT化:アナログな業務をデジタル化し、効率化を目指す
デジタル化・IT化は、業務効率化や省略化を目的としているのに対し、DX化は制度や体制など、根本的な課題の解決を目指す取り組みです。
DX推進が必要とされている背景
DX推進が必要とされる背景について、解説します。
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「2025年の崖」問題
「2025年の崖」とは、経済産業省が発表した、DX化を放置した場合の経済的損失へのリスクです。
- <2025年の崖とは>
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- 既存システムは複雑化・ブラックボックス化され、デジタル技術を導入しても活かしきれない
- デジタル技術の進化が進む世の中でDX化できない場合、企業はデジタル競争に追いつけない
- レガシーシステムの維持費が高額化し、技術的負債が大きくなる
- 2025年までにDX化を推進できない場合、経済的損失は12兆円にのぼると算出される
DX推進は速やかに行われるべき取り組みですが、多くの企業がDX化へのビジョン・戦略を具体化できていません。DX推進の放置は、ユーザー企業・ベンダーともに大きなリスクを伴うため、必要とされています。
テクノロジーの進化
2025年現在、AIやブロックチェーン技術を筆頭に、デジタルテクノロジーは急速に進化しています。なかでもAI技術の進化は著しく、文章や画像、映像などの自動生成は、一般ユーザーにも普及し始めました。こうしたテクノロジーの進化は、新たな商品やサービス、環境など、新時代的な価値を創出するチャンスです。
日本においては、IT人材の不足が深刻化しているものの、政府主導のイノベーション促進が進められています。経済産業省の調査によれば、DX推進指標の提出企業数は年々増加しており、DX推進への注目度は高まりつつあります。
競争力の強化
国内外における市場競争力の強化に伴い、DX推進は注目されています。2020年時点で、日本のデジタル競争力は、世界27位(63の国と地域)でした。順位は年々下降しており、競争力の強化は国内全体で取り組むべき課題です。
また、昨今はテクノロジーの進化に伴い、デジタルディスラプション(既存企業の市場撤退)も顕著に現れてきました。たとえば、携帯電話市場はスマートフォンの登場を皮切りに、日本企業の撤退が相次いでいます。
グローバル市場での競争力強化に向けて、日本でもDX推進が急がれている状況です。
DX推進によるメリット
DX推進によるメリットを3つ解説します。
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業務効率化と生産性の向上につながる
DX推進によりデジタル技術を導入することで、業務効率化や生産性の向上につながります。たとえば、営業部門の売上アップを狙ったDX推進の場合、顧客情報の一元管理や営業スキルの標準化に向けた、SFA・CRMなどのシステムが導入されます。
アナログな情報管理から脱却し、データ分析を軸とした営業活動が実現されれば、営業担当者の作業効率化やリード獲得に向けた環境整備も可能です。DX推進は、現場レベルの課題改善にも効果を発揮するでしょう。
新たなサービスを創出できる
DX推進は、ビジネスモデルや商品・サービスの変革を促す取り組みなので、新たなサービス(事業)の創出にも期待できます。DX化は単なるデジタル化・IT化ではなく、データ・デジタル技術を活用した業務プロセス・フローの刷新が行われます。
社内全体が変革されることで、既存のプロセス・フローでは生まれなかったアイデアに気付くかもしれません。さらに、蓄積されたデータをもとにユーザーニーズを発見できれば、新たな価値を提供できる可能性もあります。
DX推進がもたらす変革は、新たな市場への参入、顧客体験の向上などにつながるでしょう。
BCPの充実を図れる
DX推進による業務プロセス・フローの刷新は、BCPの拡充にもつながります。BCPとは、災害やシステム障害など、企業経営が困難な状態に陥った際、事業の継続・復旧を目指す計画です。
たとえば、テレワーク環境やサーバーのクラウド化などを行うことで、事業所内が利用できない状態に陥っても、事業を継続させられます。DX推進は、企業経営の安定化、リスクヘッジも可能な取り組みです。
企業におけるDX推進の課題
企業におけるDX推進の課題を4つ解説するので、自社の状況と照らし合わせつつ、目を通してみましょう。
DX人材が不足している
日本では、ITに知見のある人材が不足しており、DX人材の確保が難しい状況です。経済産業省の資料(IT人材育成の状況等について)によれば、2030年時点で、IT人材の需給ギャップは40~80万人と試算されています。新規・中途採用での人材確保は、企業規模にかかわらず難航するかもしれません。
また、人材育成をしようにも、育成コストと時間がかかり、早急なリソース確保は難しいでしょう。中長期的な視野を持ち、計画的に人材を確保・育成する必要があります。
既存システムからのリプレイスが難しい
既存システムからのリプレイスが難しく、DX推進に難航する可能性もあります。
- <リプレイスが難しくなる要因>
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- 長年の膨大なデータが蓄積しており、新規システムへの移行が難しい
- 導入当時の担当者が退職し、ブラックボックス化している
- 部分的な改修を重ね、既存システムが複雑化している
既存システムからの移行は「失敗時の業務停滞」「導入にかかるコストと時間の浪費」などのリスクも伴います。DX推進の際は、同業界での成功事例を参照し、自社のスケールで実施可能な範囲から始めてみましょう。
経営層のコミットメントが得られない
経営者層のコミットメントがなければ、DX推進の本来の目的・目標を達成できません。DX推進の肝は、社内制度や体制の抜本的な改革、新たな価値の創出です。
目的やビジョン、戦略を立案しなければ、デジタル技術を導入しても、部分的な業務課題の改善しか実現できません。社内に改革を起こすには、経営者層が危機感を持ち、行動指針を示すところから始める必要があります。
現場が変革への抵抗を感じている
旧態依然への危機感を現場の従業員が持っていない場合、DX推進に抵抗感を示すかもしれません。「DX推進が必要とされている背景」でも触れたとおり、DX推進を放置した場合、競争力の低下や既存システム維持のコスト増加などのリスクがあります。
DX推進は社内全体で実施しなければ、抜本的な改革を達成できません。しかし、現場レベルに危機感が浸透していないと「目の前の業務でそれどころではない」「何が変わるのかわからない」など抵抗感を示す恐れがあります。
従業員にもDX化の目的やビジョンを周知し、理解を得るところから始めなければ、DX推進は実現しないでしょう。
DX推進の流れ
DX推進の流れを4つの工程にわけて、解説します。
➀ビジョンと目的を明確にする
社内全体の共通認識を持つため、DX化の目的や将来的なビジョンを明確化しましょう。DX推進は、社内制度や組織体制の改革を行う、社内全体の取り組みです。
現場の従業員も含め、同じ目線でDX推進に取り組むためにも、目標とビジョンを明確化して全体に周知してください。
②課題の洗い出しと優先順位づけを行う
DX推進の方向性を具体化するため、現状の課題を洗い出しましょう。データの活用やデジタル技術を導入するには、社内のどのポイントにフォーカスして施策を実施すべきか、検討しなければなりません。
闇雲な取り組みとならないよう、優先的に解決すべき課題の洗い出しを行う必要があります。現場レベルの不満や悩み、トラブルなどを汲み上げることで、より根本的な課題を見つけられるでしょう。
③社内体制・推進チームを構築する
社内体制・推進チームを構築する際は、以下のポイントに留意してください。
- <体制構築のポイント>
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- 部門や部署の垣根を超えた連携体制を整える
- DX推進に必要な人材をピックアップする(エンジニアやデータアナリストなど)
- 社内全体に目的やビジョンを共有しておく
必要な人材をそろえるだけでは、DX化を推進できません。社内全体が一丸となって取り組める環境を構築できるよう、部署・部門間の連携力はもちろん、社内全体でDX推進について共通認識を持つことが重要です。
④PDCAサイクルを回す
DX推進に取り組み始めた際は、PDCAサイクルを回して施策のブラッシュアップを図りましょう。DX化は、社内の抜本的な改革を行うため、一朝一夕には成立しません。
市場の変化やテクノロジーの進化など、流動的な環境に合わせた施策を立て、実行と改善を繰り返すことで成果につながります。中長期的な視野を持って、効果測定も行いながら、自社にフィットする施策を見つけましょう。
DX推進の成功事例
DX推進の成功事例について、製造・医療・教育・自治体4つの業界別に解説します。
製造業
製造業の成功事例は、次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
取り組み | ・ノーコードの業務アプリ開発サービスを導入 ・生産管理システム開発の内製化 |
導入のきっかけ | ・パッケージ型基幹システムの導入失敗 ※業務プロセスとの相性が悪かった ・カスタム性の高いシステムの導入を再検討 |
導入時の工夫 | ・現場レベルの課題や悩みを可視化 ・従業員にとって身近な作業からシステム化 |
導入後に得られた成果 | ・業務効率化に成功 ・従業員が能動的にDX推進へ参加 ・内製化を通じたコンサルティングサービスの開始 |
某製造会社では、システム開発の内製化により、DX化に成功しています。従来の目的は業務効率の改善でしたが、開発の内製化に成功したことで、同じ課題を抱える同業他社のコンサルティングにもつながったようです。
医療業界
医療業界の成功事例は、次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
取り組み | ・医療情報の共有化を目的としたアプリの導入 ・患者が自分の医療情報をアプリ上で閲覧 ・医師とのコミュニケーションをスムーズ化 |
導入のきっかけ | ・患者に対する医療の質を向上 ・患者満足度の向上 |
導入時の工夫 | ・施設内に無線LAN環境を整備 ・インターネット回線の増強 |
導入後に得られた成果 | ・家族も含めたコミュニケーションの活性化 ・診療待ち状況の可視化による患者のストレス軽減 |
医療業界の場合、収益よりも患者目線のベネフィットを重視した取り組みが実施されています。某病院においては、いつでも医療・健康情報が閲覧できる環境を作ることで、医師とのコミュニケーションが活性化したようです。患者だけでなく、その家族にも安心感を与えられるDX化が成功しています。
教育
教育業界の成功事例は、次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
取り組み | ・教育ICTサービスの導入 ・卒業までのロードマップを作成 ・1日の学習計画と実績をデータとして入力 |
導入のきっかけ | ・生徒の自己管理能力の向上 ・変革の激しい現代で生き抜く力を育てる |
導入時の工夫 | ・教師は生徒の支援や助言に徹する |
導入後に得られた成果 | ・生徒の主体性が育まれる ・自立に向けた準備を整える |
教育業界の場合、生徒の成長と将来性にフォーカスした取り組みが行われているようです。デジタル技術はあくまでもサポート役であり、主体となる人間(生徒)を育てる目的でDX化を実現しています。
自治体
自治体の成功事例は、次のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
取り組み | ・AIのボイスボットの導入 |
導入のきっかけ | ・電話対応にかかる作業負担の軽減 |
導入後に得られた成果 | ・電話対応にかかる負担軽減 ・取り次ぎ業務の削減 ・職員不在時にも住民にサービスを提供 |
自治体の場合、住民からの問い合わせ対応に多大なリソースが割かれるため、ボイスボット(AI電話)を導入するケースがあります。定型化できる内容はAIが処理してくれるため、業務負担の軽減だけでなく、カスタマーサービスの品質向上にも貢献できるようです。
専門家のサポートを受けながら、DXを推進しよう
DX推進は、企業単独では難しいケースもあるため、専門家のサポートも検討しましょう。日本のユーザー企業は、デジタル技術導入をベンダーに依存する傾向にあるため、なかなか社内にDXを先導できるような人材がおらず、どのように進めたらよいかわからないというケースも多々あります。DX推進は専門知識やノウハウが要求されます。
DXは、もちろんITの知見だけが必要というわけではなく、ビジネスに対する総合的な理解が必要になるため、専門家に丸投げというかたちではなく、伴走・並走を念頭に置き、二人三脚で進めていくかたちになります。
DX推進の支援サービスでは、ビジョンの策定やビジネスモデル設計、技術実装など網羅的なサポートを行ってもらえます。DX推進を行う際は、支援サービスの利用も検討してみてください。
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まとめ
ビジネス環境の流動、テクノロジーの進化が著しい昨今、DX推進は企業規模にかかわらず、取り組むべき課題の一つです。しかし、DX推進は経営者層の意思だけでは実施できません。従業員も含め、社内全体の共通認識を持って取り組む必要があります。
DX推進を成功させるには、同業他社の成功事例を参考にしつつ、意識改革からスタートさせましょう。目的やビジョン、実施の背景などを共有し、従業員全員を能動的に活動させることが、DX推進のポイントです。
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