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VR開発に必要な機材・知識は?外注する場合の費用についても解説

目次

VR開発に必要な機材・知識は?外注する場合の費用についても解説

VRは、リアルな3DCGで描かれた実際には存在しない世界や物体を、あたかもそこに存在するかのように見せてくれます。

VRといえばゲームのイメージが強いですが、近年は、ビジネス用途でのVR活用が増えてきました。医療やスポーツ、製造現場、教育、不動産、自動車業界などのさまざまな業界の企業がVRを導入し、生産性向上や顧客獲得に活用しはじめています。まだ導入していなくても、VRに注目している企業は多いのではないでしょうか。

今回は、そんなVRの開発に必要な機材や知識、開発を外注する場合の費用について解説します。

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1. そもそもVRとは何か簡単におさらい

VRとは、「Virsual Reality」の略で、実際にはそこに存在しないものを、あたかも存在するかのように見せる技術です。日本語では「仮想現実」と訳されます。

専用のゴーグルやヘッドマウントディスプレイ(HMD)で人間の視界をおおい、そこに3Dの映像を映し出すことで、映し出された世界や物体が目の前にあるかのように錯覚させることができます。さらに手足につけたコントローラーで移動したり物を触ったりすることで、高い没入感を体験できます。

なお、VRに似た技術でAR(拡張現実)という技術がありますが、ARは現実に存在する景色や物体の上に文字や映像を重ねて表示することで、現実世界に情報を付加する技術であり、VRとは異なります。

2. VR開発の主な目的

現在開発されているVRの主な目的には、次のようなものがあります。

  • VRゲーム
  • 医療でのシミュレーション
  • スポーツでのトレーニング
  • VR広告

それぞれ詳しく解説します。

VRゲーム

VRといえば、ゲームをまっ先にイメージする人も多いかと思います。VRが最初に発展したのはゲームの分野で、ホラーアドベンチャーやシューティングといったジャンルでさまざまなVRゲームが登場しました。

そのほかにも、美しい世界を冒険できるゲームや、釣り、格闘ゲームなど、さまざまなVRゲームが登場しています。

医療でのシミュレーション

医療現場でも、VRの導入が進んでいます。VRを活用した手術シミュレーションにより、症例が少ない手術やリスクが大きい手術の訓練、若い医師の技能習得に活用されています。

従来は臨床でしか積めなかった経験を、現実に近いVR映像で積むことができ、時間や場所を選ばず繰り返し訓練がでるため、医師の技術向上を加速させることができます。また、仮想空間であらかじめ練習することで、実際の手術に自信をもって臨めるようになるといったメリットもあります。

スポーツでのトレーニング

VRは、スポーツの分野でも導入がはじまっています。スポーツ×VRと聞くと、スポーツ観戦のような娯楽向けの活用がまず浮かびますが、近年は、フィットネスなどのトレーニングでも活用されています。

エアロバイクやランニングマシンとVRを組み合わせることで、海外の街や仮想世界の中を走っているような体験ができ、楽しみながらトレーニングに励めるようになります。

VR広告

広告でも、VRが活用されはじめました。VR広告には大きく2種類があり、ひとつはVRゲームなどのコンテンツの中で広告を掲示するタイプ、もうひとつはオリジナルのVRコンテンツを作成し、商品やサービスを紹介するタイプです。

オリジナルコンテンツの広告では、視聴者が商品やサービスを擬似的に体験することができるため、従来の広告よりも、高いエンゲージメントが期待できます。

3. VR開発に必要な機材

VR開発に最低限必要な機材は、次の3つです。

  • PC
  • VRグラス
  • 開発ソフト

それぞれの機材について、詳しく解説します。

PC

VR開発には、高スペックのWindows PCが必要になります。ノートPCでも高性能なPCはありますが、放熱効率などを考えると、基本はデスクトップPCになります。推奨スペックを以下にまとめたので、参考にしてください。

CPU 最低でもCore i5クラス
速いほどビルド時間が短縮できて開発効率アップ
GPU GeForce GTX 1060 / AMD Radeon RX 480以上
左右2画面の画像を高フレームレートで同時に描画するため高い性能が必要
メモリ 8G以上
ストレージ SSD推奨
容量は最低でも240GB以上(開発ソフトや3DCG部品のサイズが大きいため)
OS Windows一択
インターフェース ディスプレイやVRグラスを接続するのに必要な数のHDMI端子/USB3.0端子

このスペックのPCを新規で用意するとしたら、3〜40万程度かかります。

VRグラス

VR開発には、当然VRグラスが必要です。頭に装着するHMD(ヘッドマウントディスプレイ)が主流です。現在はVRグラスが多く販売されていて、安いものであれば、1万円以下で手に入ります。VRゲームを開発するのであれば、「Oculus Rift」や「HTC VIVI」といったVRグラスを用意しましょう。

開発ソフト

VR開発で主に使われている開発ソフトは、UnityUNREAL ENGINEです。それぞれのソフトについて、解説します。

Unity

Unityは、ユニティ・テクノロジー社が提供しているゲームエンジンです。最大の特徴は公開されている素材を組み合わせるだけで簡単なVR開発ができる点で、プログラミングができない初心者でも、VR開発を試すことができます。

Unityはいくつかのエディションがあり、個人向けのUnity Personalは無料、チーム開発向けのUnity Plusは48,394円/1年、プロの制作集団向けのUnity Proは217,800円/1年の費用がかかります。

UNREAL ENGINE

UNREAL ENGINEは、Epic Games社が開発したゲームエンジンで、PCゲームやアーケードゲームの開発によく使われています。

最大の特徴は、写実的でリアリティがあるグラフィックや挙動を描くことができる点で、リアル志向のVRコンテンツを制作するケースでは、UNREAL ENGINEが選ばれることが多いです。

UNREAL ENGINEは、無料で使用できます。ただし、ゲームもしくはその他のインタラクティブな市販向け製品として収益化し、かつ、その製品による粗収入が 1,000,000 米ドルを超えた場合にのみ、5% のロイヤリティを支払う義務が発生します。

4. VR開発に必要なプログラミング言語

VR開発を本格的に行うためには、プログラミング言語の習得が必要になります。

Unityを使うのに必要なプログラミング言語は、C#です。C#は、Microsoft社が開発したオブジェクト指向の言語で、Webアプリ開発によく使われている言語です。Unityは、プログラミングなしでも簡単なVR開発ができますが、本格的に開発するなら、C#の習得が必要です。

UNREAL ENGINEを使うのに必要なプログラミング言語は、C++です。C++は、C言語を拡張してオブジェクト指向プログラミングを可能にした言語で、こちらもWebアプリ開発に使われるほか、IoT機器のファームウェアや業務システムの開発などにも使われています。

また、UNREAL ENGINEには、BluePrintというプログラミングツールも用意されています。BluePrintはプログラムを直接記述せずにマウス操作でプログラムを作成することができるツールで、UNREAL ENGINEでのプログラミングは、基本的にBluePrintを使います。 ただし、外部のC++ライブラリやミドルウェアを組み込む場合などには、自分でC++プログラムを記述する必要があります。

5. VR開発を外注する場合の開発費用

VR開発を外注する場合の、開発費用の目安を紹介します。

・VR動画(立体視できる実写動画)の作成
100〜200万円
・立体視できる3DCGコンテンツ
150〜350万円
・モデルルームの内覧のような歩き回れる3DCGコンテンツ
500万円〜

6. まとめ

VRは、実際にはそこに存在しないものを、あたかも存在するかのように見せる技術です。VRゲーム、医療でのシミュレーション、スポーツでのトレーニング、VR広告などで利用されていますが、VR開発はまだ新規の分野で、技術確立できていない部分もあります。

自社でVR開発を行う場合は、要素開発を含め、かなりの工数がかかることが予想されます。また、高いスペックのパソコンや、プログラミングなどの知識も必要になります。短期間でVR開発を行いたいなら、専門技術をもった企業に外注するのもおすすめです。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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