Microsoft SQL Serverとは?どんなデータベースか分かりやすく解説
- [更新日]2022/01/13
- [公開日]2022/01/13
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目次
Microsoft SQL Serverとは?どんなデータベースか分かりやすく解説
データベースは、飛行機の予約を扱う大規模なシステムから町の病院の予約システムにいたるまで、私たちの生活を支えるシステムに欠かせない仕組みになっています。
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SQL Serverとは、リレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)のひとつです。RDBMSとは、表形式のデータベースを管理できるシステムで、SQL言語を使ってデータベースへのデータ追加、削除、検索といった操作ができるほか、アクセス権によるデータへのアクセス制御や、目的のデータを大量のデータプールの中から高速で検索する仕組みなどを備えたツールです。
データベースとは、特定の形式に整理されたデータの集まりのことです。たとえば、スマホの連絡先や写真のデータの集まりも、データベースのひとつです。
SQL Serverの主な特徴は、次の5つです。
それぞれの特徴を、詳しく解説します。
SQL Serverには、SQL Server Management Studio(SSMS)という専用の統合管理ツールが含まれています。SSMSを使うと、コマンドラインでSQLを記述しなくてもマウス操作だけデータベースの操作ができるため、初心者でも直感的に使うことができます。
SQL Serverは、Microsoftが開発しているだけあってWindowsとの相性がよく、Windows Server上で構築したサーバーのデータベースを操作するのに最適な設計になっています。
SQL Serverは、データベースにアクセス権を設定することができ、外部ユーザーのデータベースアクセスをはじいたり、参照のみを許可したりすることが可能です。アクセス権設定によって、情報漏えいの防止やデータベースの適切な管理・運用ができ、高レベルでのセキュリティを維持することができます。
SQL Serverは、データベースの操作を行う標準のSQLのほかに、Transact-SQLというMicrosoftが独自に拡張したSQL言語を処理することができます。
SQL Serverには、扱うデータベースの規模に応じたさまざまなエディション(機能の集まりようなもの)が用意されています。データベースの規模に応じた適切なエディションを選択することで、最適なコストパフォーマンスでデータベース構築ができます。
SQL Serverは、2〜3年ごとにバージョンアップされており、2022年1月現在の最新版は、「Microsoft SQL Server 2019」です。
SQL Server 2019で選択できる4つのエディションをご紹介します。
Enterpriseエディションは、SQL Server 2019の中で最上位のエディションです。SQL Serverのすべての機能が使え、CPUやメモリの制限がないため、大規模なシステム向けのエディションです。
Standardエディションは、標準的な中規模データベース向けのエディションです。ビッグデータクラスターによるビッグデータの取り込みと、分析機能や高セキュリティ性を兼ね備えています。また、コードの変更なしで、簡単にEnterpriseエディションにアップすることができます。
Developerエディションは、Enterpriseエディションのすべての機能を使用して、開発環境やテスト環境でのアプリケーション構築、テスト、検証ができるエディションです。無料で使用することができますが、本番環境での運用はできません。
Expressエディションは、エントリーレベルのデータベース向けのエディションで、無料で使用することができます。最大10Gbyteサイズの小規模なデータ主導アプリケーションや、モバイルアプリケーションを構築できます。
SQL Serverは、大規模から小規模までのさまざまなシステムをカバーできるデータベース管理システムです。Oracleデータベースよりライセンス料が安く、MySQLより複雑な処理が可能となっています。また、Windowsとの相性がよく、SQLの初心者でもマウス操作で簡単にデータベース操作ができるのが一番のメリットです。
そんなデータベースを管理するためのデータベース管理システムのソフトウェアのひとつに、Microsoft SQL Serverがあります。
今回は、データベースとはなにかの説明も交えながらMicrosoft SQL Serverの特徴やメリットを、分かりやすく解説します。
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1. SQL Serverとは
SQL Serverは、Microsoftが開発したRDBMSで、正式名称はMicrosoft SQL Serverです。一般的にはSQL Server、あるいはMS SQLと呼ばれています。
Windows Server OSの登場でWindowsがサーバーとしても使われるようになると、RDBMSにSQL Serverを採用したシステムが多く見られるようになり、2021年12月現在では、Oracleデータベース、MySQLにつぐ世界第3位のシェアを誇っています。
SQL Serverの初期のバージョンはWindows上でのみ動作するシステムでしたが、2017年に公開されたバージョンからは、Linuxでも動作させることが可能になっています。
そもそもデータベースとは?
連絡先は、名前・電話番号・メールアドレスなどの形式で整理されていて、アドレス帳アプリを使って追加したり、名前順に並べたり、検索することができます。また、写真データは画像・撮影した日時・位置情報などの形式で整理されていて、ギャラリーアプリを使って日付順に並べて表示したり、位置情報で検索したり、写真を削除したりすることができます。
連絡先や写真データのように、決まった形式で整理されたデータの集合を、データベース(DB)と呼び、アドレス帳やギャラリーアプリのように、データベースのデータの検索や更新ができるツールを、データベース管理システム(DBMS)と呼んでいます。
データベースにはさまざまな種類があり、階層構造でデータを格納するタイプの階層型データベースや、行と列からなる表形式でデータを格納し、SQL言語で操作するリレーショナル・データベース、タグによるマークアップを使ったXML形式でデータを格納するXMLデータベースなどが代表的です。
なかでもリレーショナル・データベースを管理するシステムをRDBMSと呼び、SQL ServerもRDBMSのひとつです。さまざまなRDBMSソフトウェアが発売されていますが、代表的なRDBMSとしては、SQL ServerのほかにOracleデータベースやMySQL、PostgreSQL、DB2などがあります。
2. SQL Serverの特徴5つ
直感的な操作感で初心者でも使いやすい
Oracleデータベースにも同様の統合管理ツールがありますが、操作性や機能の充実度は、SSMSに遠くおよびません。SSMSがあることが、SQL Serverの最大のメリットといっても過言ではありません。
Windowsとの相性がいい
セキュリティ性が高い
また、データベースのミラーリング機能を備えていて、障害発生時には自動的にミラーしたデータベースに切り替わるなど、障害が発生してもシステムが停止せずに動作し続けられる障害耐久性も備えています。
機能を拡張できる
Transact-SQLには、制御フローや変数などの機能があり、標準のSQLでは困難だった高度なデータベース操作が可能になります。
適切なエディションを選べる
使っていくうちにデータベースの規模が大きくなって容量不足になってしまった場合は、上位エディションにアップグレードすることができるので安心です。
3. 最新版は「Microsoft SQL Server 2019」
SQL Server 2019は、それまでのバージョンに比べてデータ分析機能が強化され、企業が日々収集しているビッグデータをSQLデータベースに取り込んで、機械学習やAI分析に使用できるビッグデータクラスターが追加されています。
また、データベースエンジンも機能拡張され、Unicode文字列として従来のUTF16だけでなくUTF8も追加され、検索順序の幅が広がっています。その他、前回のバージョンではあったLinux版のいくつかの制限機能が解放され、Windows版とLinux版の機能ギャップが解消されてきています。
ライセンスの価格設定は、前回バージョンのSQL Serverと比べて安くなっており、費用の面でもより導入しやすくなっています。
4. SQL Serverのエディション
Enterprise
高いパフォーマンスや耐障害性が要求されるクリティカルなシステムで、とくに高い効果を発揮します。制限がない分、ライセンス料はもっとも高価です。
Standard
ライセンスはコアやサーバー、クライアント端末ごとにわかれており、必要ライセンスを見積もって購入する必要があります。
Developer
Express
5. まとめ
Windows Serverでデータベースを構築する場合には、データベース選びの有力な候補として検討してみてください。
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