Javaはどんな言語？何ができる？開発を行うメリット・注意点も解説

1.　Javaとは

Javaとは世界中のあらゆる現場で幅広く使われている、とても人気のあるプログラミング言語です。1995年にアメリカのサンマイクロシステムズ社が開発してから長く使われている言語で、安定したシステムを開発できる高性能言語として、現在でも幅広い分野で活用されています。

Javaは多くの参考書やWebサイトで解説されているため、とても学習しやすく、利用人口が多いという特徴があります。開発側としては利用できるシーンが多いだけでなく、プログラマーを確保しやすいため、Javaを活用している企業も多いです。

JavaScriptとの違いは？

JavaScriptは、名前がJavaと似ていますが、異なる言語です。

JavaScriptは、ネットスケープコミュニケーション社が開発した言語です。Webページの色を変えたり動かしたり、ポップアップ画面を表示したりできるので、Webページの開発に使われています。

一方、JavaはWebサイドだけでなくサーバーサイドのシステムやアプリ開発なども行えるため、利用範囲が広いという特徴があります。

このように、JavaScriptとJavaでは利用用途や内容が異なるので、下記にわかりやすく言語の違いの要点をまとめました。

＜JavaとJavaScriptの違い＞

• Javaは幅広いシステム開発、JavaScriptはWeb画面開発ができる
• 言語の開発会社が違う
• 文法が違う

2.　Javaで何ができるの？

まずは、Javaを使って開発できることについて解説します。

➀Webアプリ開発

Javaは高度な処理を行えるため、難解な処理が必要なWebアプリ開発に適しています。

顧客情報や購入履歴を操作する通販サイト、アクセス履歴をもとに人気コンテンツを個別に表示するレシピサイトなどの開発が可能です。

②PCアプリ開発

Javaを使えば、WindowsやLinux上で動作するPCアプリの開発も可能です。

JavaはWeb開発に向いている言語ですが、どのOS上でも動くという利点があるので、OSに関係なく使用する可能性がある場合は、開発費を抑えられます。

➂スマホアプリ開発

AndroidアプリはJavaを使用しているため、Androidアプリの開発に適しています。

Androidスマホのカメラ機能や加速度センサー機能などを利用したアプリの開発ができるだけでなく、Google Playで公開することも可能です。iOSアプリの開発には、Swiftの方が適しています。

➃Webサイト作成

Webサイトの開発にも、Javaを活用できます。

JavaはWebサイトの開発よりもサーバーサイドの開発に向いているため、1つの言語でどちらも開発できるという利点があります。ただし、画面デザインを行うためのHTMLやCSS、JavaScriptなどの知識も必要です。

➄基幹システム開発

Javaは信頼性が高く実績もあるので、金融系システムや公共系システム、業務システムなどの開発に適しています。

基幹システムは大量の顧客データや間違いが許されない金融系データなどを扱うため、信頼性の高い言語で開発しなければなりません。利用実績が多く、プログラム由来のバグが発生しにくいJavaは、安定性や堅牢性が求められる基幹システムに適した正確な言語です。

⑥組み込みシステム開発

カーナビやプリンタ、ブルーレイディスクレコーダーなど、家電製品の組み込みシステム開発にも適しています。

Javaは性能が良いため、処理速度が速く、複雑な処理も可能です。近年では、家電製品を介してネットワークからウィルスが入り込むリスクが懸念されていますが、Javaはセキュリティ面で優れているので、安心して使用できます。

⑦ゲーム開発

Javaは視覚的な操作であるGUIを用いて、ユーザーの操作に対応するプログラムを開発することが可能です。そのため、視覚的な操作が多いゲーム開発にも適しています。

Javaで開発された有名なゲームである「マインクラフト」は、子ども向けのプログラミング学習にも適しています。

➇ソフトウェア開発

Javaは、パソコンなどにインストールして使うソフトウェアの開発にも適した言語です。Javaなら高度な機能も実現でき、信頼性が高いので、幅広い機能をバグの発生を抑えながら使用できます。

➈IoT開発

IoTとは、家電やツールをつなげるシステムです。

たとえば、人工知能を利用してエアコンで最適な温度に調整してくれるシステムや、工場でセンサーを利用して製品の品質を判断して仕分けるシステムなどがあります。組み込み開発に適したJavaは、よく似たIoT開発でも活躍しています。

3.　Javaで開発を行う3つのメリット

ここからは、Javaによる開発には、どのようなメリットがあるのかを解説します。

処理速度が速い

Javaの処理速度の速さは、他の言語と比べても非常に速くトップクラスです。速さの秘密は、コンパイルの方式にあります。

基本的に、プログラムはコンパイルして、マシンが処理できる形に変換しないと実行できません。Javaはすべてのプログラムをコンパイルしてから実行するため、実行しながらコンパイルする言語と比べると、処理速度が速いです。

したがって、大量のデータを扱う基幹システムには、Javaの処理速度の速さが適しているといえます。

セキュリティが高く、大規模開発システムの開発に向いている

Javaはセキュリティに考慮した設計になっているため、非常に安定しており信頼度が高い言語です。そのため、金融系システムなど、最高のセキュリティ対策が求められるシステム開発にも適しています。

開発後、別の会社に保守・改修を依頼できる

Javaは非常にメジャーな言語なので、Javaを使える開発会社は数が多く、見つけやすいという利点があります。そのため、開発後にメンテナンスを依頼したい場合、開発会社と契約を続けずに、他社に依頼することも可能です。

逆に、利用者が少ない言語を選んでしまうと開発者や保守担当者を見つけることが困難になり、コストが膨らんだり、納期が遅れたりするなどの問題が生じやすいです。

したがって、開発を行う際には、できるだけ開発者が多くメジャーな言語を選ぶ方が良いでしょう。

4.　Javaで開発を行う際の注意点

Javaで開発を行うときには、以下の点に注意しましょう。

Javaの拡張性は高く再利用しやすいですが、小規模システムの開発を行うときには、習得しやすく手軽にプログラミングできるRubyやPHPの方がおすすめです。

開発初心者はオブジェクト指向を理解するのが難しいため、Javaの学習は難易度が高いという問題があります。しかし一度習得してしまえば、学習素材やセミナーなどが多いので学習しやすいです。

5.　まとめ

今回の記事では、Javaを使用してできることや、Javaを使って開発することで得られるメリットについて解説してきました。

Javaは非常に幅広い分野で活躍する優れた言語です。拡張性が高く、堅牢なシステムを開発したいと考えているのであれば、Javaの導入をご検討してみましょう。