IT関連のビジネスマッチングサービスを利用する上で知っておくポイント

昨今の企業におけるIT化促進の影響で、IT業界は人手不足が続いています。
自社内に情報システム部門を設けて自社内開発をしたいと思っても、なかなかエンジニアを採用することは厳しい状況です。そのような中では、システム開発関連を外注することは当然のことと言えるでしょう。しかし、昨今のITに関しては、WEB業界、EC業界、というように業界特化での開発専門会社なども出てきていますので、単純にシステム開発ということで依頼をしようとすると、全く別の業界が得意な開発会社だったということもあり得ます。ですので、IT関連で開発依頼をする場合は、ビジネスマッチングサービスを利用することで、依頼業種に合う開発会社を選べるのです。
ここでは、IT関連のビジネスマッチングサービスを利用する上で知っておくべきポイントを説明します。

１． ビジネスマッチングとは

ビジネスマッチングとは、業務の外注、製品やサービスの発注などの条件によって、事業者同士を結びつけることを言います。それらを目的とするウエブサイトを「ビジネスマッチングサイト」と言います。
ビジネスマッチングサイトでは、業種や地域、実績などから検索でき、見積もり依頼をできるサービスなどもあります。
IT関連のビジネスマッチングサービスでは、カテゴリ分けされ、そのカテゴリで得意で実績のある開発会社が紹介されています。カテゴリとしては、WEBサイト、ECサイト、スマホサイト、というような大きな括りの分け方から、さらにWEBサイトであれば「ポータルサイト」「プロモーションサイト」「予約サイト」などのように分類されています。何故、このようにカテゴリ分けされているかというと、システム開発を行う場合は技術力を要することはマストですが、それと同等以上に必要になってくるのが、開発の対象となる業界や業種になります。それらの業務仕様が把握できないとシステム開発は出来ません。初めての業界や業種でシステム開発を行う場合は、業界ルールや業務フローを把握するのに時間がかかります。そして一度、実績になれば、そのノウハウを活かして前回よりも効率的に開発を進めることができるのです。そういった意味でも、開発会社として一つ習得した業界は開発しやすくなります。

２． ビジネスマッチングサイトでの外注先探し

すでに取引のある外注先がある場合でも、新しい開発をしたい、リニューアルしたいなどの要件が出てくると、現取引以外から見積もり提案をもらって比較しようとなるのではないでしょうか。その際に、どのようにして外注先探しをするでしょうか。人脈で紹介してもらうというパターンもありますし、検索エンジンでキーワード検索をして外注先候補探しをするのではないでしょうか？

そこで便利なのが、ビジネスマッチングサイトの存在になります。ビジネスマッチングサイトの特徴は、依頼したい要件が受けられる開発会社へ一括で見積もり依頼をできるところです。インターネットで探す場合は、1社ずつ依頼内容をメールやお問い合わせフォームから送って返事が来るのを待ちます。しかし、ビジネスマッチングサイトを利用すると、依頼内容を一度送るだけで、場合によっては数百社へ一斉にその内容が送られます。そしてその依頼内容によって絞り込まれた会社から見積もり提案が届きます。予算範囲にもよりますが、「ホームページの作成」等のわかりやすい制作案件だと、多い時で数十社からの見積もり提案が届く場合もあります。

３． 開発会社の選び方

✔︎実績で選ぶ

開発関連の依頼は、やはりある程度は実績で選んだ方が間違いはありません。また、その開発を行った際の業界や業種について確認することが大事です。依頼したい内容が、実績と近い内容であればノウハウが蓄積されていますので、スムーズに進められるのです。

✔︎提案力で選ぶ

提案力は、実績から活かされる部分もあるので、具体的な提案になっているかどうかを確認することは大事です。
例えば、提案力のある会社であれば、ざっくり説明した内容をもとに具体的なデザインや設計提案ができます。ユーザ目線で必要な機能を提案してくれたり、更なる綿密なコミュニケーションによって納得のいく提案をしてもらえます。

✔︎技術力で選ぶ

システム開発を支えるのは、技術力と数です。開発規模に合った適材適所のエンジニアと人数が必要になりますので、どのようなエンジニアが居て開発体制が組めるのかをしっかり確認します。

✔︎価格で選ぶ

開発は費用がかかってしまいます。どの会社でも、開発費用を抑えたいと考えて居ます。ただ、費用を優先しすぎた外注先選びをしてしまうと、クオリティが低かったり、納期を守れなかったりするトラブルが発生してしまいます。そこで、複数社から見積もり提案をもらうと、費用だけでなく提案力の比較をできるのです。

✔︎スピードで選ぶ

発注側から納期希望は要望として出すものの、スケジュールを引くのは開発会社になります。スピードが早すぎるスケジュールの引き方も要注意ですが、要望よりも大幅に後ろ倒しになるものも要注意です。内容とボリュームなどすべてのバランスを鑑みた上で提案してもらえる会社が信頼できます。

４． 開発会社選びの注意点

システム開発プロジェクトの場合、想定外のトラブルが発生するのはある意味想定内だったりします。そうしたことも踏まえて、開発会社選びに関しての注意ポイントを紹介します。

まず、費用面ですが、本来であれば見積もりどおりの費用でシステムが完成されるのが望ましいです。しかし途中で大幅な仕様変更や追加開発が発生した場合は、別途料金がかかってくる場合があります。リリース後の不具合が発生した時の瑕疵担保責任も気になるところではあります。費用に関しては特にトラブルになりやすいので、初期の開発費用、リリース後の不具合対応範囲など明確に決めて契約書に盛り込むことをオススメします。

また、システムはリリースして終わりではなくリリースしてからが本番です。開発することが目一杯で運用・保守のことは、リリースしてから初めて考えるという現場も少なくありません。システム保守だけではなく、サーバ周や、データ管理など総合的な運用保守がランニング費用としてどれくらいかかるのかは、開発に入る前に確認をしておく必要があります。

どのような開発会社を選べば良いのか、見極めるのはとても難しいことです。特に初めての依頼の場合は選び方そのものを悩んでしまうかもしれません。ただ、ビジネスマッチングサイトでは、一括見積もりで複数社の見積もり比較ができること、そしてわからない場合はサポートデスクを用意しているビジネスマッチングサービスもあります。それらのサービスをフルに使って外注先選定を行うのは一つの方法です。

５． まとめ

今回は、IT関連のビジネスマッチングを利用する上で知っておいた方が良い内容を説明してきました。IT関連のビジネスマッチングサービスは、依頼する案件内容の業界が近い実績を持っている、そしていくつかの選定条件を照らし合わせて一番理想に近しい会社を選定するのが間違い無いのではないでしょうか。
また、コミュニケーションをしっかりとはかれるというのは、プロジェクトを進める中ではとても大事なことです。
自社に合う開発会社を見つけて、より良いシステムを導入するためにしっかりと事前確認をしながら進めることが重要です。