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「ブランディング」の進め方をマジメに解説してみた。 vol.10
- [更新日]2020/11/19
- [公開日]2016/03/31
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- 株式会社クリエイティブ・ユニティ
ターゲットに響く「最適なPR」とは?
決め手は『独自の魅力』のアピール強化
第10回/『どう伝えるか』
〜何を使う? どう運用する? どんな表現で? (中編)
まずは冒頭にてお詫びを。
年始より週イチでの投稿をなんとかひたすら守ってきたこの連載。
終盤に漕ぎ着けながら、諸般の事情により1か月程手を止めてしまいました。
続けて読んでいただいていた方には誠に申し訳ない限りで。
後2回…きちんと決着させていただきますのでご容赦ください。
今回は『誰に』『何を』『どう伝えるか』の3つめのステージ。
『どう伝えるか』の各論へ話を進めます。
「なんだったっけ?」とおっしゃる方…
申し訳ないついでに何回か前まで遡って目を通していただければ幸いです。
■運用・管理設計
前項での準備の結果、当然ながら複数の問題事情や課題が出てきます。
とは言え一度に対処するのはなかなか難しいはず。
そこでまず「優先順位」をつけましょう。
理想と現実のギャップが特に大きいもの、問題として深刻なものを先に。
また、自社のビジネスの流れの中でより困っている領域のものを優先化します。
例えば…
セールスアプローチをするためのターゲットの母数が少ない。
つまり「初期集客」=最初の接点や認知してもらう場面の獲得ができていないのか?
興味や理解を示す、より具体的な情報を欲しがる…など、
ターゲットの次の意識や行動への「動機づけ」が活性化できていないのか?
アプローチしたターゲットが成約・発注・購買に結びつく確率が低い。
いわゆる「クロージング」が悩みのタネなのか?
それとも既存のユーザーから次のターゲットへの紹介や口コミに繋げていく
「リレーション強化」に着手できていないのか?
メモの書き込まれた図式化フローを前にじっくりと検討してみましょう。
ちなみに少しだけ私見を…
もちろん業態によりけりではありますが、極めて標準的な見方をした場合、
今後共通の課題として重要度が高まるのは「リレーション強化」なんじゃないかと。
「失敗できない選択」…
トライアル感のない消極的なニュアンスで、残念な感じは否めませんが、
それが今の市場全体の発注・購買におけるベースになってしまっているのでは?
確実で間違いのない買い物のために効くのは、経験者の客観的な意見や紹介。
信頼のおける知人や周囲の公正な目によって評価された結果が、
自分の判断に大きな影響を与え、決断の後押しや下支えになる。
既存客・成約客の満足度を高め、ファン意識を醸成し良好な関係を継続させていく。
それがアップセルとなり、さらに次の顧客を呼び込む。
顧客が顧客を生む仕組みと仕掛けをどうつくるのか?
決して一番に着手すべき課題ではないのかもしれませんが、
ここ数年でどんどん避けて通れないテーマに熟成してきている気がします。
次は「スケジュール」と「手順」。
先に決めた優先順位に従い、どの課題の対処をどの時期・どの期間に実施するかの目安を設定します。
そしてそれぞれについて…
●どこまでを自社内のリソースで運営するのか?
●誰が運用の責任者になるのか?
●どこからどこまでの範囲を外部に依存・委託するのか?
●どんな形で進捗の把握や調整の管理をしていくのか?
●自社内のどんな既存の情報やネタが使えるのか?
●新たに準備しなければならないものは何か?
…といった要素を決めながら各シートにメモを付加していきます。
■メディア・ツール設計
メディア・ツールおよび施策には、
当然ながらターゲットへのフィット感や情報の届き方・成果の出方において
個々に特性があります。
vol.2でも触れましたが、例えば…
新聞折込みチラシは新聞購読率の低い若い世代には不向き。
ホームページは便利な情報発信メディアではあっても、
やはり年配の方には扱いにくいうえ、作っただけではダメで、
そこにアクセスさせる誘導策が別途必要だったり、
検索で上位にランクさせる工夫も大事だったり。
とりあえずWebサイトを立てとけば…とか、
とにかく業務案内のパンフレットは作っておかないと…ではなく、
それぞれの課題に対して最も効果的なものを選択すべきです。
誰が、いつ、こんな場面・こんなタイミング・こんな目的で使って、
こんな結果を期待しているから…このメディア・このツール・この施策で行こう!
「使われ方」と「期待成果」、そして併せて「相乗効果」の観点から、
手法検討にしっかりと踏み込んでおきましょう。
しかもこの部分を整理しておくと、
後にそれぞれに掲載する情報のカテゴリーとコンテンツが格段に決めやすくなるはずです。
そのうえで先の優先順位を指標にしながら、
設定したメディア・ツール・施策の規模やバランスを想定。
概算でのコストシミュレーションにまで落とし込めたら、
計画によりリアリティが生まれます。
この段階で最近目立ってテーマとなりやすいポイントをいくつか…
●基幹ツール(業務・サービス紹介パンフレットやWebサイト)の再編
→ 『USP』やメッセージをどう組み込んで、改めてどう機能させるか?
●ネットワークメディアにおけるプロモーション
→ 初期集客や既存のWebサイトへの誘導として、
ランディングページやキャンペーンページをどう活用するか?
→ 圧倒的なスピードで進む「モバイル・フレンドリー」対策は?
●コミュニティ化+バイラル効果の戦略的推進
→ 優先課題とするならそのための施策をどう有機的に継続化するのか?
(SNS・ブログ・イベント・情報誌・DM・メールマガジンなど)
●パブリシティやWebのニュースサイトなどの広域PR施策の導入
→ マス媒体広告とは別次元での「社会的信頼性」をどう構築するのか?
最後に補足をひとつ。
個別での案件に携わった場合、
この段階で「コミュニケーションプランマップ」というものを作成しています。
簡単に言うと横軸がカレンダー、縦軸が設定した各種メディア・ツール・施策の表。
それぞれの進め方や組み合わせ、補完関係・リンクの仕方、
一定期間内での頻度や改訂・更新のスパンなどを俯瞰的に統合しまとめたものです。
こうした可視化されたプログラムがあると、
全体のマネジメントや関係者間での共有にとても便利。
メディアミックス戦略を合理的に運営するための虎の巻です。
さて次回はひとまずの最終回。
『どう伝えるか』の締めのテーマ。
各ツール・メディアの「③ 表現・構成」について。
ということで続きます。
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坂田 旅魚
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