今回の対談では、国内では数少ない提案書づくりのプロ「プロポーザルエキスパート®」の水嵜清美さんに、提案書作成についてお話を伺います。前回は「勝てる提案の原石を掘り起こす」を題材にセッションしましたが、第4回は「日本にもプロポーザルエキスパート®を」をテーマにお話を伺います。
井上 外資系企業だとブランドのフォーマットがガチガチで、どんな資料でも色使いとか写真とかロゴ位置とか、フォントまで決まっていて自由度が少ないじゃないですか。その中で、どう豊かな表現をしていくんですか。
水嵜 ここまでやっても大丈夫かなって少しずつ手探りで広げていく感じです。
井上 絵で見せたりとか写真入れたりっていう提案書もありますか。
水嵜 いまご縁をいただいている会社はビジョナリーなところがあり、絵のコンテンツは常に新しいものが大量にストックされています。海外のコンテンツ担当者は、新しいブランドガイドラインが決まってから、数カ月くらいは少しはみ出したものをつくったりしますよ。ここまでは大丈夫かなって探っているんでしょうね。私も、ああ、ここまでは大丈夫なんだと、それをフォローアップしながらつくりますね。
■プロポーザルエキスパート®に仕事を依頼するには
井上 水嵜さんは今、外資系の組織で仕事をしていますけど、実際は自分の会社(グッドプロポーザル)の代表ですよね。例えば、水嵜さんにプロポーザルの仕事を外部委託したいという依頼が来たら、受けられるんですか。
水嵜 ありがたく受けさせていただいてますよ。
井上 どのレベルから受けてくれるんですか。
水嵜 今も何社かお話はいただいていて、コンテンツの背景とか流れとか、構成をこうしたいという要望を聞いて、新規の作成や修正のお手伝いをしたり、あとは翻訳者を使って文章作成したりしています。
井上 プロジェクト単位で受注する感じですか。
水嵜 そうですね。定期的にお仕事をいただいているイメージです。最近は、企業研修やセミナーを長期で請け負うことも増えています。
井上 提案書の作成自体に予算がついている会社って少ないと思うので、そこだけ外部に頼むことは少ない気もしますけど。
水嵜 でも、ありますよ。規模によりますけど、どうしても取らないといけない案件の場合、逆に案件の規模に応じて予算化しています。そういう場合、かなり大掛かりな仕事で半年ぐらいのプロジェクトになることも少なくありません。
■日本の会社に提案書のコンビニを
井上 今後の仕事の展望を教えてください。
水嵜 今日お話ししたような、社内のプロポーザルエキスパート®サービスの魅力を多くの方に知っていただいて、社内にこのような機能を持つ、持ちたいという会社さまが増えていけばと思っています。そのためのお手伝いになることを続けていきたい。会社に人を1人でも置くことは、負担も大きいと思いますが、社内に提案コンビニをつくると、本当に営業が効率化するし、多様な価値が生まれ、機会がひろがるということを、ぜひ知っていっていただきたいですね。
井上 それはいいですね。
水嵜 プロポーザルエキスパート®になってみたい方は、そのアプローチとして、例えば私と一緒にプロポーザルエキスパート®をやってみるというタイミングもあるでしょうし、企業研修などを提供しながら、そこで学びを得て立ち上げていくというやり方もあると思います。
井上 今後、AIが普及すると単純作業は置き換えられていくといわれますが、水嵜さんがやっているような仕事って、なかなか置き換えが効かないところですよね。
水嵜 私のやっている中でも、コンテンツ管理のところはAI化できると思います。実際にツールはありますから。問題は、それ以外の人がやらないといけない部分ですよね。
井上 提案書をつくるって、人と人が関わりながらじゃないとできないので、そこは置き換えられないと思います。特に、暗黙知をいかに顕在化して提案書につなげられるかが大事だと思うので、そこはエキスパートの存在が今まで以上に大事になるんじゃないですかね。本日は、知られざるプロポーザルエキスパート®の世界を垣間見ることができ、とても勉強になりました。水嵜さん、本日は本当にありがとうございました。
水嵜 こちらこそ、ありがとうございました。
了
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