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CM制作外注のポイントまとめ(流れ・依頼先の選び方)

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CM制作外注のポイントまとめ(流れ・依頼先の選び方)

CM(コマーシャル)は、色々なメディアで配信されています。
企業、商品、サービスを知ってもらうきっかけになるCM。メディアの種類が多いからこそ、改めてCMを配信する目的などをしっかり決めて、適した制作を行うことが重要です。

今回はCM制作について、知っておいたほうがよい流れやポイントをまとめました。

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1.CM制作の依頼前に決めておくこと

さまざまなジャンルの映像の中でも、最も時間当たりのクオリティを求められる映像のひとつがCM(コマーシャル)です。
決められた時間枠の中で、いかに商品やサービスを訴求していくかというノウハウや、それまでにない斬新なアイデアが求められます。企業VP(ビデオパッケージ)と呼ばれる映像のなかでも特に高画質が必要な場合も多いでしょう。

CM制作においては、一般的に広告代理店などが請け負い企画を行ったものを、制作プロダクションが絵コンテやシナリオに沿って撮影から編集までを担当するスタイルがよく見られます。
そのため、効果的なCMを作るには広告代理店へ相談する前の準備がポイントです。

  • 目的
  • 予算
  • 配信先
  • 納期
少なくとも上記4つを事前に社内で決めておくと、相談後の進みがスムーズになります。

目的

CMを制作する目的は、下記のようなものが多いでしょう。

  • 商品やサービスの認知拡大
  • 会社のブランディング
  • 販売促進、集客
「せっかく予算をかけて作るのだから」と複数のメッセージをCMに込めたくなりますが、CM動画ではどんな情報を伝えたいのか目的を絞ることが重要です。
なぜならCM動画は15秒、30秒、60秒と短時間。あれもこれもと詰め込んでは、映像をみた視聴者が情報を受け止められません。

また、CMの目的を絞ると次のようなメリットもあります。

  • 目的にあわせた効果的な表現方法を使いやすい
  • 目的を絞ることで放送後の効果検証がしやすくなる
例えば大手のネットモールAmazonのCMを思い浮かべてみてください。会社のコンセプトやサービスの理念を伝えるCMは、出品者や購入者側のストーリーを描いたショートムービー形式を使っていますよね。一方でセールの告知については、アニメーションに合わせてナレーションと画像でセール期間を分かりやすく伝える手法を使っています。
Amazonは複数のCMを同時期に流していますが、CMそれぞれの目的にあわせてうまく表現方法を変えています。

このように、CM制作では1本の映像の中で伝えたいことを1つに絞ることが大切なのです。

予算

映像制作にかけられる予算もあらかじめ設定しておくほうがよいでしょう。
予算枠によって、キャスティングやアニメーション、CG、撮影セットなどにかけられる金額が変動します。

予算が潤沢なら「大規模なセットを制作してイメージにあった人気俳優を起用」や「海外でのロケーション撮影」など広告会社も幅広い提案が可能です。逆に予算に限りがある場合は「独自キャラクターを使ったアニメーション」のように比較的低予算でもできる表現方法に限定されてきます。

相談段階で予算枠を伝えておかないと、想定よりも高い制作費用が提示され、意味のない提案になってしまいがちです。
「そうは言っても相場がわからない」という担当者もいるかと思いますが、社内でどのくらいであれば話が前に進みそうなのか、予算の桁数だけでも良いので想定を作っておきましょう。

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配信先

CMというとTVCMだったのは昔の話です。今やCMの配信先は多岐に渡ります。
よくある配信先例としては、以下が想定されるでしょう。

● テレビ
伝統的なマス広告の1つ。テレビの合間に流れる一般的なCMの他、テレビショッピングのように番組と一体化したものもある。幅広い層へアプローチできる一方で、制作費用は多額になりやすい。

● 交通広告
電車などの公共交通機関の中に設置したディスプレイに流す広告。対象はその交通機関の利用者に限られるが、広告期間中は繰り返し利用者へ訴求できる。

● OOH(屋外広告)
デジタルサイネージ(ディスプレイ看板)や街頭ビジョンなどを使った広告。特定エリアに居住・通勤・通学している幅広い世代を対象にできる。

● YouTubeなどの動画サイト
動画再生前後や合間に挟まれるインストリーム広告など、種類はさまざま。視聴者の年齢層や興味・関心ジャンルで広告を流す対象をある程度絞れる。

● TwitterやInstagramなどのSNS
TL(タイムライン)などに挟まれる広告。画像だけのものもあるが、動画も設定できる。SNSによって利用者層が異なるのでターゲティングがしやすい。また行動履歴や属性で対象を絞ることもできる。

CMの目的、予算、商材のターゲットにあわせて配信先を絞りましょう。配信先によってモニターサイズや画質に差があるため、使用する撮影機材なども変わってきます。

納期

いつ頃CMを流したいか、スケジュールに沿った納期の目星をつけておきましょう。
CMの制作期間は映像の内容によってまちまちですが、大規模なセットや長期間の撮影が必要なものは当然ながら納期も長くなります。

企画段階から素材制作まで通して依頼する場合は、最低でも1〜2カ月はかかると見た方がよいでしょう。
「このセール期間に合わせたい」「このキャンペーンが始まる前にはCMを打ちたい」といった事情があるならば、特に早めの相談をおすすめします。

2.CM制作の流れ

相談から見積りを受けて正式に依頼となった場合、どのような流れでCMは制作されるのでしょうか。CMの制作工程は、大きく下記4ステップに分けられます。

①企画・コンテ作成

②撮影・素材用意

③編集

④納品

各工程でどのようなことを行うのか、またどのような役割の人が携わってくるのかを解説します。

①企画・コンテ作成

CMの目的に適したメッセージやコンセプトを決め、納品までの全体スケジュールや予算の振り分けなどの企画を行います。企画段階で携わってくるのはCMプランナーやCMプロデューサーといった人達です。
CMの目的については見積り前に大まかに共有しているはずですが、ここではもっと細かい部分まで詰めていきます。

  • 商品やサービスの詳細、自社の目指すブランディングイメージなど
  • CMでターゲットとする対象の年齢・性別・属性など
  • CMによりターゲットに何を伝えたいか
お手本にしたい広告や起用したいキャストイメージなどがある場合は、この段階で伝えておくとスムーズに進むでしょう。

企画が固まった後は、内容に沿ってコンテ(絵コンテ)を作成します。
コンテとは、CMのカットやキャストのセリフ、ナレーションなどを描いた台本のようなもの。CM動画はコンテに沿って制作されるため、全体の方向性を決める土台部分ともいえます。
映像が完成してからの大幅な修正は難しいため、コンテ案の時点でイメージからずれている場合はきちんと修正をお願いしましょう。

②撮影・素材用意

コンテに沿って素材を用意する工程です。商品やキャストを使っての撮影や、アニメーション・CGなどの制作を行います。

ここで新たに実写の映像が必要となると、撮影スケジュールが組まれます。撮影場所は屋内、屋外などさまざまです。

● スタジオ撮影
スタジオを借りて撮影する。必要なら小道具やセットを制作。

● ロケセット撮影
特定の建物やセットを借りて撮影する。

● ロケーション撮影
屋外での撮影。天候にスケジュールが左右されるほか、場所によって撮影費用に大きな差がでる。

撮影には、現場を指揮するディレクターやプロダクションマネージャーと、実際に現場での作業を行う映像カメラマン、照明、音響、美術担当、スタイリストなどが必要です。よって「海外でのロケーション撮影」のように遠方での撮影となると、交通費や滞在費に多額の費用がかかってきます。

近年では撮影だけ現地の制作会社に依頼することも多いので、遠方の撮影場所を希望する場合は早い段階で相談するとよいでしょう。

ちなみに、既存の素材のみでCMを制作する場合はこの工程自体が省略され、使用したい素材選びなどに差し替わります。

③編集

コンテに沿って素材をつなぎ、BGMやテロップなどを組み合わせていく作業です。この工程ではコーディネイター、CGクリエイター、作曲家、ナレーターなどが携わります。
編集工程は、素材を組み合わせて大まかに編集した「仮編集」と、細かい部分まで仕上げる「本編集」の二段階に分けるのが一般的です。

● 仮編集
規程サイズに合わせて素材を切り貼りし、テロップや仮のナレーション、BGMなどを入れてCMイメージを確認する。一旦ここで広告主の確認が入る場合が多い。

● 本編集
広告主からの修正点を反映したり、プロのナレーションを入れたりする。全体の粗を取ってCMとして完成まで持っていく。

コンテだけでイメージを固めるのはなかなか難しいものです。カット順や色調、ナレーションやテロップなど、もしどこかに違和感がある場合は仮編集段階できちんと修正の要望を出しましょう。

本編集まで終わってしまうと基本的に大きな修正はできません。どうしても修正したい場合は、追加予算や納期の遅れが発生してしまう可能性もあるので注意してください。

④納品

できあがった動画を確認し、修正がなければ指定のフォーマットに沿って納品します。
フォーマットとは、各媒体へCM動画を掲載するときの形式のこと。

各媒体によってさまざまなフォーマットがあり、さらに入稿規定も異なります。
入稿規定とは、例えば画像広告ならファイル形式や解像度や容量、サイズといった部分。YouTubeの動画広告の場合は、コンテナがMP4、音声コーデックがAAC-LCなどが推奨規定として公表されています(参照:YouTubeヘルプ「アップロードする動画におすすめのエンコード設定」より)。

例えばYouTubeなら下記のような配信枠があり、フォーマットや入稿規定が異なります。

● スキップ可能なインストリーム広告
動画の前後や中間に挟まれる広告。視聴者は5秒経過でスキップ可能。視聴者が広告をみてクリックなどのアクションを取るか、30秒以上広告を見た場合に広告費が課金される。
動画の長さは最長6分。推奨アスペクト比は16:9もしくは9:16。推奨解像度は720pt以上。ファイル形式はMP4。

● スキップ不可のインストリーム広告
15秒以下の動画広告。視聴者はスキップできず、広告終了後に動画の続きが再生される。広告の表示回数により課金。
動画の長さは15秒。推奨アスペクト比は16:9もしくは9:16。推奨解像度は720pt以上。ファイル形式はMP4。

● TrueViewディスカバリー広告
関連動画や検索結果部分に表示される広告。動画のサムネイル画像とテキストで表示され、クリックすると動画の再生がスタートする。動画が再生されるごとに課金。
動画の長さの規定はなし。推奨アスペクト比は16:9もしくは4:3。推奨解像度は720pt以上。ファイル形式はMP4。

● バンパー広告
動画の前後や再生途中に挟まれる6秒以内の短い動画広告。視聴者はスキップできず、再生されるごとに課金される。
動画の長さは6秒。推奨アスペクト比は16:9もしくは9:16。推奨解像度は720pt以上。ファイル形式はMP4。

● アウトストリーム広告
モバイル専用広告で、Google動画パートナー上のサイトやアプリにのみ表示される(YouTube上では表示されない)。視聴者がクリックすると動画再生がスタートし、2秒以上視聴されると広告費が課金される。
動画の長さは6〜15秒、推奨アスペクト比は16:9もしくは9:16。推奨解像度は720pt以上。ファイル形式はMP4。

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3.CM制作の依頼先

CM制作の依頼先はどのように選べばよいのでしょうか。広告代理店は数多くありますが、下記2つの視点で考えてみると探しやすいでしょう。

  • 撮影の有無
  • 配信先の特色
上述した「CM制作の依頼前に決めておくこと」を整理しておくと、おのずと相談・見積り依頼を出すべき依頼先の候補が決まってきます。

撮影の有無

撮影の有無から依頼先を選ぶ方法です。

  • キャストや商品を使っての撮影が必要なのか
  • CGやアニメーションをメインにしたいのか
制作する動画の傾向によって必要なスキルは異なります。
制作側も得意不得意があるため、あらかじめ自社の要望する映像に対応できるところへ依頼しましょう。

ウェブサイトにある実績や制作事例を確認すると、その会社の得意分野やテイストがよくわかります。

また企業によっては既存の素材からスライドショーのような動画を作って欲しい場合もありますよね。撮影もアニメーションなどの制作も不要な場合は、編集に強みを持った会社がよいでしょう。素材ありの動画制作といっても、素材の見せ方やテロップ、音響などでCMの印象は大きく違ってくるものです。ここでも制作事例を確認し、イメージに近い編集を行っている会社を探してみてください。

配信先の特色

上述した通り、動画の配信先はTV、交通広告、OOH、YouTubeなど幅広く、また配信先によって視聴者のカラーも異なります。
そのため、どの媒体で配信したいかを決めた上で、その分野を得意としている広告代理店に依頼するというのも1つの選び方です。

SNSの動画広告を得意としている会社と、テレビCMをメインに請負っている会社では、そもそも持っている経験や知識が違うケースも多々あります。配信先と、できればフォーマットの候補まで決めて依頼先を探すと、自社にあった依頼先を見つけやすいでしょう。

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4. CM制作のまとめ

テレビ枠の他にもさまざまな媒体で発信できるCM。
動画制作に時間とコストはかかりますが、商品やサービスを持つ企業にとっては非常に効果的なプロモーション手法ではないでしょうか。

これまで見てきたように、制作費用や作る内容もかなりケースによって分岐していきますので、まずは目的から決めていき、適正価格で効果的なCM制作を行いましょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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