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DX、どこから手をつけるか迷ったら…「なくしたい仕事は何ですか?」改善のサイクルを株式会社ロックシステム・武田 修一に聞く

目次

DX、どこから手をつけるか迷ったら…「なくしたい仕事は何ですか?」改善のサイクルを株式会社ロックシステム・武田 修一に聞く

少子高齢化による労働の担い手不足がますます深刻化する中で、マンパワー頼みの経営が限界に達し、「DXによる会社改善に取り組みたい」と考える会社は少なくないでしょう。

しかし、いざ取り組むとなると、どこから手をつければ良いのか分からないのがDX。「紙の帳票をなくす」という課題ひとつとっても、Excelで管理すればよいのか、システム開発が必要なのか、必要だとしてどこに頼めば良いのか……など、経営層の悩みは尽きません。

株式会社ロックシステムは、このようなお悩みを持つ中小企業の支援を多数手掛けてきたシステム開発会社です。

経済産業省認定の「情報処理支援機関」(スマートSMEサポーター)にも認定される同社が得意とするのは、徹底的なヒアリング力とモダンなUI(ユーザーインターフェース:ユーザーから見える部分のデザイン)

ときには実際の現場に足を運んでまで業務の“勘所”を把握するという同社には、「DXによりオフィスを縮小できた」「リモートワークが可能になり、残業も減った」など、うれしい声が届き続けています。

「正直なところ、ITには及び腰」という企業が勇気を持って一歩を踏み出し、会社全体の改善につなげていくには?独自の「改善のサイクル」で数々の企業のDXを成功させてきた同社に、最初の一歩を踏み出すコツをうかがいました。

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株式会社ロックシステム 受託・自社開発チームPM
武田 修一
大手通信会社のインターネット回線契約の代理店として事業を展開し、30歳を機にエンジニアへ転身。その後、株式会社ロックシステムへ入社。SESで開発経験を積み、現在は受託・自社開発チームのプロジェクトマネージャーとして「話せる専門家」として活動中。
PRページ:https://rekaizen.com/company/rocksystem/
HPページ:https://rocksystem.co.jp/

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1ヶ月50万円〜6ヶ月800万円まで、内容も予算も幅広いのがDX支援

「ITに自信がない」という発注企業様のご相談

——御社は中小企業に伴走するシステム開発会社として多数の開発案件を手がけられているそうですね。具体的には、どのような相談が寄せられることが多いのでしょうか。

私たち株式会社ロックシステムは、DXに特化したシステム開発企業として、数多くの開発案件を手掛けてきた会社です。

お客様の中には、時代の流れや業務課題などからDXに関心を持ったものの、「ITに自信がなく、ざっくりとした相談しかできない」「コストや時間がかかりそう(どれくらいかかるのか分からない)」という方も少なくありません。

弊社はそんなお客様のよきパートナーとなり、二人三脚でDXを推進していく役目を担っています。その実績が認められ、経済産業省認定の「情報処理支援機関」(スマートSMEサポーター)にも認定されました。

※中小企業の生産性を高めるためのITツールを提供するITベンダー等を認定する制度。中小企業がベンダーを選ぶ際に、信頼性を確認するための指標になる。

弊社には日本全国から数多くの相談が寄せられます。実績は弊社の公式Webサイトでもご紹介していますが、ここではDXを進める3つの段階(デジタイゼーション、デジタライゼーション、デジタルトランスフォーメーション)に沿った事例をそれぞれご紹介いたします。

※経済産業省が公開する「DXレポート2」で示された、DXを3段階に分ける考え方。

1. デジタイゼーション(Digitization)
アナログ・物理データのデジタルデータ化
2. デジタライゼーション(Digitalization)
個別の業務・製造プロセスのデジタル化
3. デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)
組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革
DXフレームワーク

①人材派遣業者のデジタイゼーション(紙ベースでの管理をデジタル化)

人材派遣業を営むこの会社では、勤怠や経費精算、交通費等の管理を紙ベースで行っていました。従業員数も100名を超えるなか、電話やメールでの労務管理では限界があると感じていらっしゃいました。

そこで弊社では、管理や申請に必要な機能をシステムで一元化。人材の情報管理や勤怠管理、休暇の申請や各種経費の精算などをデジタル化しました。これにより担当者の労務が大幅に改善されただけでなく、ペーパーレス化も進んだことで、郵送などのコスト削減にもつながりました。

予算 約 900 万円
制作期間 9 カ月
開発言語 C#(ASP.NET CORE MVC)、JavaScript、HTML、CSS
開発環境 .Net Core 3.1、VisualStudio2019、Amazon EC2、Amazon RDS
データベース Microsoft SQL Server

②ブランド鑑定業務のデジタライゼーション(鑑定業務をAI活用でスピーディに)

中古ブランド品の買取や輸入業を営むこの会社では、商品の鑑定をするにあたり、その都度型番を調べたり、市場価格を調べたりする作業が負担になっていました。「リサーチの手間を効率化できれば、鑑定士の負担が減るのに」というのがこの会社のお悩みでした。

そこで弊社では、画像から商品情報を取得し、リサーチを自動化するAIシステムを提案。これによって鑑定の手間が大幅に削減されたのはもちろん、AIは使えば使うほど学習しますので、将来的な業務負担をより圧縮することにもつながりました。

予算 約 60 万円
制作期間 1 カ月
開発言語 PHP
開発環境 VisualStudioCode、Google Cloud Platform
データベース MySQL

③フードデリバリーのデジタルトランスフォーメーション(新たなビジネスモデルの創出)

このシステムは、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた飲食店に向けて開発したものです。システムには一般ユーザー向け/レストラン向け/配達員向けの機能が備わっており、大手デリバリーサービスよりも分かりやすいデザインと手軽な操作感にこだわりました。

このシステムではわずらわしい本人確認をLINE eKYCで簡単に実装。比較的複雑なシステムでしたが、制作期間は6ヶ月、開発費用は約800万円ほどで実現することができました。

予算 約 800 万円
制作期間 6 カ月
開発言語 ReactNative、Redux、Javascript、GraphQL、Node.js
開発環境 AWS Amplify、AWS Lambda、Elasticsearch、Expo、VisualStudioCode
データベース Amazon DynamoDB

これらのDX案件に加えて弊社では、新規事業としてのシステム開発も受託しています。

「それって本当に必要?」“明確な要望”にひそむ落とし穴

システム開発のアイデアが固まっている方がまれ

——こうして見ると、1ヶ月ほどで出来上がるものもあれば、半年ほどかかるものもあり、非常に内容が多様ですね。

はい。逆にいうと、これくらい多様なご要望に応えられるのが弊社の強みと言えます。

普段、お客様と接していると、はじめから「こういうシステムを作りたい」とアイデアが固まっていることはまれです。多いのは、「紙ではもう限界なので、何とかしたい」「Webで一元化してくれれば便利になるんでしょう?」くらいのケース。ここからどう形にしていくかが、私たちの力の見せどころです。

——具体的にはどのような流れでシステムを開発していくのでしょうか。

まず第一はヒアリングです。どのようなデータを「Webで一元化」したいのか、データは登録するだけでよいのか、それとも出力(従業員の手元に表示)までしたいのか。入力の権限を持たせるのは事務員さんだけでよいのか、全従業員が入力できるようにしたいのか。こうしたポイントを丁寧に聞き取り、システムの機能を決めていきます。

ただ、お客様のなかにはそもそも業務フロー全体を把握しておられなかったり把握はしているが説明が難しい、という方もおられます。その場合は我々が直接オフィスに伺い、普段の業務を拝見しながら、「この部分はぜひ自動化しましょう」とご提案することもあります。

顧客自身も見えていない「隠れた要望」を見抜く

——実際の業務を見ながらシステムの中身を決めていけるのはありがたいですね。ヒアリングの中で、お客様の隠れた要望が見えてくることなどもあるのでしょうか?

あります。というのは、お客様がおっしゃるご要望と、実際に課題を解決する方法がズレていることもあるからです。

たとえば、お客様が「うちのシステムは自社サーバー(オンプレミス)で管理したい」とおっしゃったことがありました。

一見するとご要望が明確なように見えますが、よくよくお話を伺ってみると、お客様が本当に求めていたのは「システムを安く運用する方法」でした。「自社サーバーなら安いらしい」というイメージから、なんとなく要望を出してしまったそうです。それならばと試算してみると、このお客様の場合は、クラウドのほうがよほど安く運用できることが分かりました。

我々がヒアリングを大切にしているのは、まさにこうした理由からです。

お客様のご要望と本当に欲しい機能の“ズレ”を見逃してしまうと、現場の方に「こんなの要らない」と思われてしまうかもしれません。DXをきちんと成し遂げるためには、お客様の表面的なご要望だけを聞き取るのではなく、根本的に解決すべき問題を見極めることが大切です。

DXでオフィスを縮小、残業代も削減へ。経営を向上させる「改善のサイクル」

給与アップにも繋がる業務改善

——御社にDXを依頼した企業は、その後どのような変化・効果を感じられているでしょうか。

もっとも大きな成果では、「リモートワークが可能になり、事務所を縮小した」という事例がありました。これによりオフィスの維持費が大幅に削減できただけでなく、紙ベースで行われていた業務をデジタル化・リモートワーク化したことで、残業も大幅に減ったそうです。

生産効率がアップしたことで、従業員のみなさまの給与もアップしたとのことでした。DXによって会社の経営と従業員のQOLがどちらも向上したという、まさにお手本のような一例です。

——そこまで明確に効果が出ると、さらなる改善にも着手したくなりますね。

ええ。実際に弊社のお客様の中には、まずは1ヶ月/50万円ほどの小さな改善を行い、それが成功すれば3ヶ月/200万円ほどの改善を行い……というふうに、段階を追ってDXに取り組まれている会社もあります。この会社様からは創業以来、かれこれ9年ほどご相談をいただいていますね。

成功体験を重ねて作る「改善のサイクル」

——成功体験を重ねたことにより、信頼関係が構築されたのですね。

その通りです。弊社ではこれを「改善のサイクル」と呼び、お客様と二人三脚でDXを進めるための行動指針としています。

ロックシステムが考える「改善のサイクル」
  1. 小さな単位からシステムを開発 or 改善する
  2. 自動化や効率化により、仕事がラクになる
  3. 同じ作業量でも、より多くの成果を上げられるようになる
  4. 残業が減る、売上が上がるなどコスト面での改善も進む
  5. (→ここで浮いた経費で、さらに大きな改善に着手する(1へ戻る))
ロックシステム_改善のサイクル

改善のサイクルを回し始めるには、ごく小さなところから着手するのが一番です。

システム開発でも向き合うべきは「人」

我々はよく、お客様に「どの仕事をなくしたいですか?」とたずねます。はじめからクラウドだ、AIだと考えるのではなく、「今、どのような仕事をなくしたいのか」というリアルな課題から出発することで、社内改善を確実に進めていけるのです。

経営層にとっては、DXは分からないことや不安なことだらけで、どのように進めていけばよいのか迷う面もあるでしょう。場合によっては現場から「タブレットなんて邪魔なだけだ」「要らないシステムを増やされる」と反発され、取り組む前からやる気を削がれてしまうかもしれません。

しかし、不満を抱えた方であっても、たとえば首掛け式のタブレットカバーを支給するだけで「これなら両手が空くからいいね」とあっさり賛成してくれることがあります。もしくは、システムのデザインをおしゃれにするだけで、「これなら使ってみたい」と思ってもらえるかもしれません。

どのようなシステムであっても、使うのが人である限り、最終的に向き合うべきは人の気持ちだと我々は考えます。多くの開発会社があまりこだわりを持たないデザイン面や一見システム開発の外側にあるような内容をお客様に提案しているのも、そんな気遣いから。単にシステムが便利であることや、高機能であることを押し出すだけでは現場の方々の前向きな姿勢を引き出すことは難しいと考えるからです。

現場でどのような業務が行われているのかを直接確認し、本当に必要な機能だけをピックアップする。そして、使う人がワクワクするようなデザインのシステムに仕上げていく。この実現力こそが弊社の強みです。

ロックシステムなら、「まずは50万円ほどで、小さな改善から取り組みたい」というご相談も歓迎です。今後もぜひ多くの企業のDXを支援していければ幸いです。

取材・執筆:夏野かおる

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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