危険！子供の間で広まるLINEの「ID掲示板」～ID掲示板の使われ方と防止策～

ネットが広く利用されるようになってから、出会い系サイトや勧誘メールが原因となる事件は後を絶ちません。
そういった事件の犠牲者は多くが中高生で、ネットリテラシーの薄さが悲劇を巻き起こしています。

ID掲示板とは

近年、10代の子供がネットでの出会いの場として利用しているのが「ID掲示板」です。

これは無料通話アプリ「LINE」などで自分が使用しているIDを公開して連絡を募る掲示板のことで、スマホの普及とともに広まり始めました。

ID掲示板は、出会いを求める未成年同士、あるいはそれを狙った大人がLINEのIDをやり取りするネットの交流掲示板です。

LINEが普及してから、「IDを知れば電話やメールができる」という機能を利用し、面識のない相手と連絡を取り合うことを目的としてこういった掲示板が現れました。

そうした掲示板が登場してからすぐ、LINE自らがID掲示板に自分のIDを入力する行為を禁止し、掲示板などへの書き込みが判明したIDは利用停止となる措置が取られています。

利用停止を避ける抜け道

しかし、それでも掲示板の利用者は居なくならず、以下のような方法で監視の目をすり抜ける試みがなされてきました。

・IDを最後の1文字がない状態で入力し、その文字を別個で書き添える
・IDの前半と後半を別々に入力し、合わせて検索するよう促す

上記のように、IDの一部とメッセージの内容を組み合わせ、読んだ人にだけ分かるような形でID公開を行うのです。
この手法だと単純な監視では止められず、かといって一つ一つのメッセージを調べるのには膨大な時間がかかるため、抜け道として利用されてきました。

LINE側からの対策

ただ問題の拡大を受け、LINEは2013年から18歳未満のユーザーのID検索機能を停止する措置を取りました。
この施策によって18歳未満であればID検索が行えず、連絡を取り合うことが不可能になりました。
これにより現在ではLINEを出会い系に利用する流れはやや落ち着いています。

まとめ

しかし、出会いを求める未成年の利用者がいなくなったわけではありません。
小中高生の中には「学校や塾では気の合う相手が見つからず、ID掲示板で友達を探そうと思った」「変な申請はブロックすればいいし、趣味の合う子が見つかるとやめられない」という声も残っています。

出会い系サイトとそれを利用した犯罪は根深い問題なので、一つ一つ対策を重ね、未成年が事件に巻き込まれる事態を避けていくことが求められます。

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