建築業界に革命をもたらすコンピュテーショナルデザイン

建築業界に革命をもたらすコンピュテーショナルデザイン

コンピュテーショナルデザイン

建築業界において、「コンピュテーショナルデザイン」という新たな設計手法が生まれ始めています。

建築設計者の課題

これまで建築設計は設計者の経験や勘、熟練した技術を頼りに行われるケースが大多数でした。 優秀な設計者であれば独創的な設計を行うことができるものの、そのレベルに達するまでには長い時間がかかるので、どうしても一人のベテラン設計者に頼ってしまったり、数をこなせず効率が悪くなるという事態が少なくありませんでした。

それらを超えるコンピュテーショナルデザイン

そうした課題への解決策として、コンピュテーショナルデザインが期待を集めています。 コンピュテーショナルデザインはコンピュータープログラムを活用した技術で、プログラム内で試行を繰り返し、最適な空間構成や資材を導き出す手法です。

コンピュテーショナルデザインの例

例えばマンション設計の場合、従来は全体の形状や建築プランを定め、そこから逆算する形で設計を行っていました。 一方、コンピュテーショナルデザインでは、まず最初に発注者の要望を伺い、「円柱型」「一階層につき10室」といった枠組みを設けます。 次に、その枠組みに則って動作するようプログラムを設定し、3次元モデリングソフトなどで設計の原型を作ります。 そして、設計者がCADやBIMのソフトを使用して詳細な情報を加え、実際に建築が可能な状態にまで落とし込んでいきます。

まとめ

コンピュテーショナルデザインを利用した設計は綿密なデータに基づいているため、発注者にも分かりやすい形で説明することができます。 今後はコンピュテーショナルデザインの活躍の場が広まり、建築設計の在り方も徐々に変わっていくことが予想されます。