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【知っておきたい】ASPサービス導入の基本とメリット・課題まとめ

目次

【知っておきたい】ASPサービス導入の基本とメリット・課題まとめ

企業にとって、社員や部署間のコミュニケーションを円滑にはかり、業務効率化をアップさせることは、経営する上でとても重要なことです。

これまで、業務アプリケーションを実装するには、多くの時間とコストをかけて自社内に構築することが主流でしたが、昨今は高速インターネットが普及したおかげで、安価且つ短期間で導入が可能なASPサービスの導入が進んでいます。

今回は、ASPサービスとはどのようなものなのか、どうやって普及したのか、企業がASPサービスを導入するメリットとデメリット、気をつけるポイントなどを紹介します。

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1. ASPサービスの基本とサービス例

ASPサービスとは

ASPとは、Application Service Provider(アプリケーション・サービス・プロバイダー)の略称です。業務系アプリケーションソフト機能をインターネット経由で顧客や事業者へ提供するサービスのことを言います。一般的に、利用者はブラウザなどを使用してインターネットを経由し、遠隔でASPのサーバへアクセスします。そのサーバ内に格納されている各種アプリケーションソフト機能を、一つのサービスとして利用できるようになっています。このサービスは事前より存在していましたが、低価格で高速なインターネットの普及に伴って、2000年代から一般的に浸透し始めました。

またASPサービスと似た扱いとして最近出てくるキーワードとして、「SaaS」「クラウド」と言うものがあります。SaaSはSoftware as a Serviceの略語で、クラウド上でさまざまなアプリケーションを使用できるように提供しているアプリケーションソフトウェアです。ASPがアプリケーションサービスを提供するプロバイダー(通信事業者)を示しているのに対して、SaaSは提供されるアプリケーションそのものを示しています。

以前は、自社内にハードウェアを設置してシステムを実装するオンプレミス型が主流でした。ASPサービスは、インターネット経由で使えることが前提となりますが、「初期費用が安い」「すぐにスタートすることができる」「インターネットがつながればどこからでもつながる」などのメリットがあります。

提供されるサービスに関しては、提供者側でメンテナンスが行われますので、利用者側でメンテナンスやセキュリティ対策を行うなどは必要ありません。

ASPサービスの例

では、ASPサービスはどのようなアプリケーションが用意されているのか紹介します。

スケジュール管理
カレンダー等で日々の営業活動やミーティング等の業務を全体で共有できます
チャットシステム
社員、社外含めて、個人間、プロジェクト間などでコミュニケーション管理できます
勤怠管理システム
全スタッフの勤怠管理を行うことで、給与計算、振込などへの一元管理が可能になります
SFA(営業支援管理システム)
SFAは、営業活動を行うのを支援するシステムです。詳細は、「SFA(営業支援ツール)比較!機能と導入ポイント【最新版】」でご確認いただけます
CRM(顧客管理システム)
CRMは、顧客管理を行うシステムで顧客情報のデータを一元管理することができます。詳細は、「【顧客管理システム(CRM)】依頼の進め方・依頼先の選定方法」をご覧ください
名刺管理ツール
名刺の一元管理で、顧客管理データへつなげることが可能になります
バックオフィス
見積書、請求書などバックオフィス業務を一元管理でき、業務効率化をアップできます
文書管理
ローカル管理ではなくオンライン上で管理することで、共有が容易になります
メール配信システム
顧客マーケティングの一つとして配信結果を活かせます
ECサイト
イニシャルコストとランニングコストを最小限にECビジネスが可能です

ASPサービスの具体的な導入事例

ここからは、実際にASPサービスを導入した具体的事例を各種3つご紹介します。

事例①:日清食品株式会社|勤怠管理システム

参考:https://www.nds-tyo.co.jp/e-asp/case/#casecon5

1つ目に紹介するのは、「日清食品株式会社」が勤怠管理ASPサービスを導入した事例です。

導入前は、Excelベースの勤務表を用いて勤怠管理を行っていた為、複雑な勤務パターンに対応できなかったり、本社と工場の勤務データの集計が効率的に行えなかったりと、多数の課題を抱えていました。

そこで、勤怠管理を行うASPサービスを導入しました。この結果、勤怠情報の一元管理、多様な勤務パターンへの柔軟な対応、リアルタイムの勤怠状況管理などが可能となりました。スムーズな管理によって、勤怠データの集計は大幅に効率化し、人の目で確認していたために起きていたミスが起こりにくくなったといいます。

事例②:株式会社きゃろっと|メール配信システム

参考:https://www.y-ml.com/case011.php

2つ目に紹介するのはコーヒー製品の通信販売及びコーヒーを提供する実店舗を運営する「株式会社きゃろっと」のメール配信ASPサービス導入事例です。

コーヒーは、使用する道具や保存方法など適切な知識があればより楽しむことができる商品です。そのため、株式会社きゃろっとでは、淹れ方や製品情報など、細かい情報を段階的にメールで配信しています。

そこで、情報の質を落とさず効率的に発信し続けるために、ステップメールのシナリオ作成数が無制限のメール配信ASPサービスを導入しました。効率的な発信が可能になったことで、発信内容の作成に充てられる時間が増え、求められている情報を確実に発信することができるようになったそうです。

さらに、希少性の高い銘柄を号外配信で案内した際は、非常に高価なコーヒーにも関わらず配信日の午前中に完売するという効果も出ました。

普遍的な情報を発信することは、販売者にとって必要不可欠かつ反復性の高いタスクであり、この業務をツールで補完していくことで情報の質の向上に繋げられるのです。

事例③:オリオンビール株式会社|ECサイト

参考:https://www.shopify.com/jp/blog/success-story-orionbeer

最後に紹介するのは、沖縄の名産「オリオンビール」を販売する「オリオンビール株式会社」の、ASPサービスを活用したECサイトのリニューアル事例です。

リニューアル前は、ECサイトも名ばかりで申込フォームからオーダーし、銀行振り込みで支払うというアナログな運用でした。

ECサイトを閉じるべきだという意見も出る中、コロナウイルスの影響でビールを卸していた飲食店の売り上げが激減したことが、ECサイトのリニューアルを後押ししました。

そこでECサイトのプラットフォームとして、ASPカートの代表例ともいえるShopifyが選ばれました。メーカー企業なので、デジタルに特化した人材はいなかったものの、Shopifyのサポートを受けることでECサイト担当者はすぐに使いこなせるようになったそうです。ASPサービスを利用するときは、こうしたオンボーディングサポートを受けられる体制の方が内製化を進めていくにはオススメです。

リニューアル後は、アナログな運用から一転、デザインも明るく爽やかなものに変わり、現在はビールのみならずオリジナルグッズも多数販売しています。ASPカートを利用したことで、低コストで県外のファンを獲得する大きな武器のECサイトを確立し、自社商品、そして沖縄文化を広めることに貢献しました。

上記は、ほんの一部ですが、最近はオンプレミス型でしか提供されていなかったあらゆるシステムが、ASP型アプリケーションで提供されるようになっています。

2. ASPのサービスのメリットと導入条件

ASPサービスのメリット

ASPサービスはコスト面においてメリットが大きいです。
オリジナルのシステムは、システムを稼働させている限り、常に監視を行ってバックアップを含めメンテナンスを行う必要があります。それらには保守、運用費としての経費がかさんでくるのが一般的です。
しかしASPでは、複数企業がインターネット回線を経由して提供されるアプリケーションを利用します。単純に計算しても、1つのシステムを2社で利用すれば、開発や維持コストは半分になり、10社使えば10分の1になります。また、ソフトウェアのバージョンアップやセキュリティ対策、ウィルス対策などもASPサービスの提供者側が実施するので、提供される側は維持管理コストがかかりません。企業本来の業務に集中することが可能になります。

豆知識として、ASPサービスがオンプレミス型システムに替わって、普及し始めたのはインターネットの歴史と関係があります。
ASPサービスの特徴は、ネットワークを経由して用意されているアプリケーションを使うことができます。これは随分前より存在していたサービスでしたが、以前は通信回線そのもののインフラではなくて、あくまでもソフトウェアを提供するための回線にすぎなかったため、一般的な普及というところまで至りませんでした。

1990年代半ば以降になると、インターネットの商用利用が解禁され、ビジネスシーンで業務標準化のメリットが認識され始めました。そのような時期にソフトウェア開発が一般化したことなども影響してASPサービス普及の標準化が整った流れがあります。

ASPサービスの導入条件

メリットが大きいASPサービスですが、そのメリットを最大限活かすには、下記の条件をクリアしておくとよいでしょう。

インターネット接続可能なインフラであること

今日でインターネット回線が提供されていない会社は稀だと思いますので、基本的にはこの条件はクリアしていると言えるでしょう。

業務の標準化、マニュアル化に抵抗がないこと

ASPサービスの導入には、業務効率化を目指した全社の標準化、マニュアル化の流れがベースとして必要です。標準化しにくい自社独自の業務の流れを変えたくないと言う場合は、ASPサービス型よりもオンプレミス型システムが向いています。

自社オリジナルのフルスクラッチ開発へのこだわりがないこと

ASPサービスは、ある程度までシステム機能を絞り込んだ雛形を利用して開発を行うパッケージ型開発の普及が背景にありました。従って、各企業独自で行っている業務などには当然対応していません。もし、自社の業務を標準化に合わせられるのであればASPサービスはとても使い勝手の良いものになりますし、自社独自の業務を変えられない場合は、ASPサービスの利用は不向きと言えます。

3. ASPサービス利用における課題

ASPサービスは、メリットだけではなく注意するポイントもあります。

自社の業務フローをASPへ合わせられる場合は問題ないのですが、もしASPサービス側へカスタマイズを要求したとすると、多くのASPサービスはカスタマイズするのは不可能です。もしカスタマイズが可能だったとしても、費用がパッケージソフトを改良するのと同じくらいかかってしまったりすることが考えられますので、ASPサービスとしてのメリットは感じられなくなります。

また、この注意点はASPサービス導入前の検討するタイミングでどうするべきか分かる範囲です。導入後に、各部署から「やっぱり使えない」と言うような意見が多発し、結局使わなくなったと言うことは一番避けたいことではないでしょうか。そういったことを回避するためにも、事前に各部署への確認を行うことと、ASPサービス導入の目的を明確にして関係者の同意を得て協力を仰ぐことが必要でしょう。

4. まとめ

ASPサービスは、これまでのオンプレミス型に替わるメリットが多くあります。しかし、ASPサービスを導入する際に「安いから」「すぐに使えるから」と言う理由だけで選んでしまいますと、導入後の運用でつまずくかもしれません。

ASPサービスの導入検討の際には、「自社で実現したいことは何か」「関係各所で困っていることは実現できるか」「導入することで業務的にどのようなインパクトを出せるか」など、より具体的なビジョンを持つことが大事です。

今は、標準機能型から特化型まで、あらゆるASPサービスが出回っていますので、どれをどういった視点で選べば良いかわからないなどあるかもしれません。その際は、システム会社へ相談するなどもオススメします。プロの視点で導入サポートをしてもらうことで、失敗なくスムーズなサービス導入を目指せるでしょう。

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この記事の監修
リカイゼン サポートデスク 
吉田・新町
BtoBマッチングサービスであるリカイゼンにおいて、発注企業からのご相談のヒアリング、企業選定のフォローなどを行う部門の担当です。出展企業であるシステム開発やWEB制作、クリエイティブ制作会社ともコミュニケーションを取りながら、年間数百件の受発注のサポートを行っています。

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